「プリンス・オブ・ペルシャ」や「アサシン クリード」で知られるPatrice Desilet氏が，THQの新スタジオに参加

Assassin's Creed

Prince of Persia：The Sands of Time

　Ubisoft Entertainmentのモントリオールスタジオで長らくクリエイティブディレクターを務め，2010年5月に同社を退職したPatrice Desilet氏が，THQの設立した新スタジオ，THQ Montrealへ参加することが明らかになった。これは，THQが行ったプレス向けの懇談会で発表されたもので，現在長期休暇中のDesilet氏は，2011年夏からスタジオに参加し，本格的な仕事を始めるという。

　Ubisoft時代に「Prince of Persia：The Sands of Time」「Assassin's Creed」などの開発に携わってきたDesilet氏は，Ubisoftのお家芸ともいえる，滑らかな「壁走り」や「よじ登り」などのキャラクターアニメーション技術の開発を担った人物だ。
　THQのコアゲーム担当副社長であるDanny Bison氏は，「THQ Montrealを，当社のコアゲームを担うパワーハウスに育てたい」とプレスリリースの中でコメントしており，Desilet氏を中心に，毎年100人程度のメンバーを増強し，最大で400人ほどの開発チームを作り上げていくとのこと。

Patrice Desilet氏

　カナダ，ケベック州の都市モントリオールは，UbisoftのほかElectronic ArtsやEidosも開発拠点を置いており，多くの人材が集まったゲーム開発の一大中心地になっている。ラインナップをカジュアルゲームからコアゲーマー重視の路線へ切り替えつつあるTHQとしては，モントリオールスタジオをメインに，コアゲームメーカーへの脱皮を図ることを目指しているようだ。
　事実，THQはこのところさまざまなコアゲームの制作を発表しており，板垣伴信氏が率いるヴァルハラゲームスタジオが開発している「Devil's Third」（PlayStation 3/Xbox 360）の販売権を獲得したことも話題になった。このほか，モントリオールで制作しているわけではないが，「Red Faction: Armageddon」（PC/PlayStation 3/Xbox 360）や「Homefront」（PC/PlayStation 3/Xbox 360），そして「Warhammer 40,000: Space Marine」（PC/PlayStation 3/Xbox 360）のような作品が2011年の発売を待っている。