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ドイツのCrytek,マルチプラットフォーム対応の「CryENGINE 3」を発表
それによると,CryENGINE 3は,DirectX 9/10のほか,Xbox 360,PLAYSTATION 3にも対応し,さらにMMOの制作も容易に行えるようにデザインされているとのこと。「Crysis」(邦題,クライシス 完全日本語版)の制作に使われた「CryENGINE 2」がPC専用のゲームエンジンだったため,Crytekとしては初めてコンシューマ機に対応したことになる。
また,ゲーム制作に使用する専用マップエディタ「CryENGINE 3 Sandbox」にもさまざまな機能拡張が施され,より直感的な操作が可能になったとしている。
「CryENGINE 3は,我々が提供する最高のゲーム開発環境です。これにより,ゲームデベロッパは,PCやコンシューマ機における自分達のビジョンを,より少ない予算と短い期間で実現できるようになりました」とCrytekのCEO,Cevat Yerli氏はコメントしている。
詳細については,3月23日からサンフランシスコで開催されるGame Developers Conference 2009(GDC 2009)で発表される予定だ。
欧米のゲームエンジン市場においては,現在「Unreal Engine 3」がほぼ一人勝ち状態にあり,そうなった理由として,UE3が「マルチプラットフォーム対応」で「ライセンスがタイトルごと(つまり,マルチプラットフォームで制作しても料金は同じ)」であることが大きいといわれている。どういうライセンス体系になるのかについては分からないが,CryENGINE 2で本格的なゲームエンジンビジネスに乗り出したCrytekにとって,マルチプラットフォーム対応は早急な課題だったはずだ。
もっとも,我々エンドユーザーにとって気になるのは,CryENGINE 3を使ってどんなタイトルが作られるのかという点だろう。「Crysis Warhead」(邦題,クライシス ウォーヘッド 完全日本語版)以来,とんと新作情報が出てこないCrytek。今回の発表以外にも,「HAZE」を制作したイギリスのFree Radical Designを買収したりと(関連記事),最近なかなか活発な動きを見せているだけに,GDC 2009で何かしら新作の発表があるかもしれない。
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