enchant.jsがWebGLに対応，本格的な3Dグラフィックスによるゲーム開発が手軽に

　ユビキタスエンターテインメントは，WebGLに対応したgl_enchant.jsのβ版を公開した。
　enchant.jsは，JavaScriptとHTML5を使用したゲームエンジンで，これまではスプライトなど2Dグラフィックスを支援するゲーム開発ライブラリとして提供されていたのだが，ついに3Dグラフィックスが利用可能になった。
　今回サポートされたWebGLは，Webブラウザ上からOpenGLを呼び出すAPI仕様で，WebGLがサポートされたWebブラウザを使用することで，JavaScriptからOpenGLの機能が呼び出せるようになるというもの。OpenGLは普通GPUアクセラレートされているので，3D表示部分については爆速環境が実現できるわけだ。
　enchant.jsでは，以前から3D表示についての拡張の試みが行われており，3Dグラフィックス対応が予告されていたのだが，今回，それがWebGLを使った本格的なものであることが明らかになった。

　サポートされているWebブラウザは，Chrome，Firefox，Safariなど。残念ながら，スマートフォンやWebGLをサポートしていないIEでは動作しない（IEにWebGL機能を追加するIEWebGLを使っても無理らしい）。

Collada形式の読み込みと表示例

　3Dプログラミングは，なにかと手順が多くなりがちなのだが，gl_enchant.jsではかなり簡潔な表記で3D表示が行えるようになっている。球や立方体などの基本的なプリミティブについては，モデリングデータを用意しなくても生成できるほか，ゲーム開発で多用されるCollada形式のモデリングデータの読み込みに対応している。
　まだβ版が公開されたばかりではあるが，3Dゲームの制作がぐっと身近なものになりそうなライブラリの今後に期待してみたい。

3D野郎は寄ってたかれ!WebGLでグリグリ遊べるgl.enchant.jsがついにβ公開!

gl.enchant.js β版（動作サンプル）