イベント
杉浦氏と宮下氏が「MHF」の“これから”を語った,オフラインイベント,「VS.クエスト チャンピオントーナメント in Winter 2012」兵庫大会をレポート
「MHF」のタイムアタックや「VS.クエスト」を使った2on2の対戦が行われたメインイベントに加え,「MHF」運営プロデューサーの杉浦一徳氏,運営ディレクターの宮下輝樹氏によるプレゼンテーション,「フォワード.3」で実装される新モンスター“アビオルグ”の先行体験会などが行われた,本イベントのレポートをお伝えしよう。
本イベントで大会の上位入賞者には,トロフィー,オリジナル武器,最大で1万2000 Nポイントといった賞品が授与される。また,10位/20位といったキリ番,全参加者の中から抽選で1チームにもNポイントがプレゼントされる。
また,大会に合わせて実施されたゲーム内イベント「来場者特典クエスト」をクリアしてから来場すると,Nポイントやレア素材などと交換できるイベントコードが手に入れられたり,ビンゴ大会では最大8000 Nポイントが当たったりと,来場するだけでもメリットが大きいイベントになっている。
「VS.クエスト チャンピオントーナメント in Winter 2012」特設サイト
「モンスターハンター フロンティア オンライン」公式サイト
予選クエストは,特異個体「リオレイア1頭の討伐」で,当日参加枠を含めて全34チームが挑戦した。
予選ではランス,ガンランス,弓が人気武器種で,成績上位チームの多くも,この3種の組み合わせで構成されていた。予選を通過した上位4チームの成績,および使用武器は以下のとおりとなる。
順位/チーム名/使用武器種/クリアタイム
1位/水蜜党-黄桃ショウコ支部/ヘビィボウガン+弓/2分57秒03
2位/闘技党 NONSTYLE/ガンランス+弓/3分07秒66
3位/がのカタルシ子/ランス+ガンランス/3分08秒80
4位/とっぷをねらえ♪/ガンランス+ガンランス/3分11秒76
なお決勝戦では特別ルールが採用され,「1武器種はチームで1回限り使用可能」という制限が付く。このルールでは,チームメイトと同じ武器は使えないうえ,使用した武器は次セット以降選べなくなる(3セット行った場合,2人で合計6種類の武器種を使うことになる)。そのため,複数の武器種を使いこなせるテクニックが要求されるというわけだ。
準決勝の組み合わせは,予選クリアタイム1位の「水蜜党-黄桃ショウコ支部」と4位の「とっぷをねらえ♪」,2位の「闘技党 NONSTYLE」と3位の「がのカタルシ子」という組み合わせとなった。
第1試合の「水蜜党-黄桃ショウコ支部」と「とっぷをねらえ♪」は4人全員がガンランスを,第2試合の「闘技党 NONSTYLE」は双剣+弓,「がのカタルシ子」はランス+ヘビィボウガンという組み合わせを選択。
クエストでは,どのチームもVS.クエスト専用罠を使わずに討伐を目指すタイムアタックの形になった。第2試合は,両チームとも1人が遠距離武器を使用していたが,弓は尻尾狙い,ヘビィボウガンは正面から貫通弾で頭狙いと,アプローチが異なっていたのが印象的だった。
結果,決勝戦にコマを進めたのは,「とっぷをねらえ♪」と「がのカタルシ子」の2チームだ。
続けて行われた3位決定戦は,今大会で一番ドラマティックな試合展開となった。「水蜜党-黄桃ショウコ支部」は双剣+ハンマー,「闘技党 NONSTYLE」はランス+ハンマーという組み合わせを選択し,これまでの試合同様,VS.クエスト専用罠を使わない真剣勝負が繰り広げられた。
結果からいうと,「闘技党 NONSTYLE」が勝利したのだが,アクラ・ヴァシム討伐のタイミングはほぼ同時。試合の実況をしていた司会者も,どちらが勝利したのか一瞬分からないほどだった。
1セット目は,「とっぷをねらえ♪」がハンマーとランス,「がのカタルシ子」が片手剣とガンランスという組み合わせを選択。ここでも,VS.クエスト専用罠は使用しない真剣勝負の流れとなり,「がのカタルシ子」が1セット目を先取した。
なお,「がのカタルシ子」は,ガンランスの斬れ味ゲージが赤くなり,竜撃砲が撃てなくなっても砥石を使わず攻撃し続けていて,その直後に討伐を達成していたので,そのあたりまでタイムアタックのシミュレーションに織り込み済みだったのだろう。
続く2セット目は,「とっぷをねらえ♪」が双剣とガンランス,「がのカタルシ子」が双剣とハンマーを選択。こちらも基本的には,VS.クエスト専用罠での駆け引きはあまり見られず,真剣勝負の流れだったが,1本目を先取した「がのカタルシ子」は余裕が出たのか,時折「支給専用VS睡眠罠」などを使用していた。
結果,「がのカタルシ子」が2本連取し,見事兵庫大会の優勝を飾った。
「MHF運営レポート イベント出張版」は,杉浦氏と宮下氏の2人がプレゼン
なお,会場のみのお楽しみとされていた部分や,4Gamerに掲載済みの事前情報記事やインタビュー記事と重複する部分については,内容の一部を割愛している。より詳しく知りたい人は,以下の記事にも目を通してほしい。
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「モンスターハンター フロンティア オンライン」運営プロデューサーの杉浦一徳氏 |
「モンスターハンター フロンティア オンライン」運営ディレクターの宮下輝樹氏 |
杉浦氏はまず,フォワード.3の新モンスターである獰竜(どうりゅう)“アビオルグ”から紹介。こちらはMHFで初めてとなる獣竜種でハンターランク(HR)17からクエストを受注可能,3月上旬には2頭同時狩猟クエストも配信されるとのこと。
続いての新モンスター多殻蟹(たからがに)“タイクンザムザ”のクエストは,HR3から受注可能。こちらは,次の“フォワード.4アップデートの実装時期と関連して,登場予定時期が4月になるとされていた。
「ポイントボーナス」は,1日3回限定で,HRまたはスキルランク(SR)200未満の場合,クエスト達成時に獲得できるHRポイント(またはSRポイント)にボーナスが加わるというもの。その量は,どんなクエストでも,3回クリアすればHR/SRが1上がるというものだ。
ちなみに,HRポイントに限っては,HR200以上でも1日3回のポイントボーナスは有効で,HRが1上がるまではいかないが,かなりのボーナスが付くので,かなりHRを上げやすくなるそうだ。
デイリークエストについては,1日1回のみ受けられるクエストで,獲得できる素材やHRポイントなどが,通常よりかなりいいものになっているそうだ。ちなみにHRポイントの場合,“たっぷりクエスト”の2倍程度になる見込みだとか。
そのほか,HRのハンターとSRのハンターが一緒にクエストに出かけると,HRハンターはHRポイント,SRハンターはHCチケットのボーナスが付くという。
杉浦氏は,これらボーナス要素の導入についての補足した。
氏は前置きとして,5年間も運営を続けてくると,プレイヤーの平均HRは上昇し,HR分布帯も縦に長いものになると説明。そうなると,どうしても自分と同じHR帯のプレイヤーは少なく感じてしまうため,HRを上げやすくしたり,HR/SRのプレイヤーが一緒にプレイしやすくする状況を作ることで,活性化を図りたいという意図が込められているそうだ。
これについて宮下氏は,「お気に入りの武器しか使わない」「狩猟効率のいい武器しか使わない」といった,いわばマンネリ気味となる状況に刺激を与え,別の武器種も使うきっかけになればと,その実装意図を説明した。
秘伝防具については,大剣/太刀/ランス/ガンランス/ヘビィボウガンの秘伝防具性能,および秘伝書を複数所持したときの特殊効果が上方修正される。
杉浦氏は,秘伝防具の修正はこれでおしまいというわけではなく,よりプレイヤーが満足できるものにしたいので,要望があったら送ってほしいとコメントしていた。
なお,フォワード.3で実装される新スキルについては,杉浦氏から「ネタ系が多いのではないか」と指摘された宮下氏は,開き直って(?)それを認めつつも,今回は遊び要素を含んだスキルが多いが,フォワード.4では“実用的”な攻撃系のスキルを入れる予定なので,期待して待っていてほしいと述べていた。
HCシリーズに派生するためには,既存の“Fシリーズ”から“FYシリーズ”に強化すると,その次の段階としてHCシリーズに強化できるようになる。これは,FXシリーズへの強化は時間がかかり難度も高いことから,強化難度を下げたFYシリーズを導入し,それを足がかりとしてHCシリーズに強化してほしいという意図が込められているという。
なおHCシリーズには,HCクエスト限定で,発動にもいくつか条件があるが,体力の自動回復という特殊効果が付与されている。
そのほか,イベントや狩人祭で作成できるようになる新武器,イベント武器やキャラバン武器のHC強化派生,Nの塊から生産できる新武器などの紹介が行われた。
なお会場では「フォワード.4」で実施予定の追加/リファイン要素の一部が紹介されたが,こちらは来場者のみのお楽しみということで,割愛させていただく。
そのほか,サーバー1でHR999に達したプレイヤーの「遠距離剛種武器」「胴FX防具」「腰FX防具」「頭防具」「HCチケット」「剛種チケット」などの所持数ランキングが公開された。
なおHCチケット/剛種チケットについては,運営チームではプレイヤーのチケット“所持数”をチェックしているとのこと。プレイヤーのチケット所持数が減ってきたら,チケットを入手しやすいクエストを配信するというように,調整を行っているとのことだ。
新しい“G珠”の追加や「5の付く日」の継続が明らかにされた,「気になるあの話一問一答」
まずは,猟団について。現在,新規プレイヤーが猟団に入りづらい,または新規プレイヤーを猟団に誘いづらいという状況について,その両方を改善するような仕様の導入およびキャンペーンを検討しているとのこと。こちらは,フォワード.4での実装を目標にしているそうだ。
“G珠”についても新しいものを10個くらい導入する予定で,中にはスキルのマイナスポイントを打ち消すというものも実装される模様だ。
カプコンのゲームタイトルとのコラボキットの販売は,今後も継続して行っていく予定なので,要望があったら送ってほしいと杉浦氏は述べていた。
フォワード.2で,ゴゴモアにちなんで実施された「5のつく日」のイベントは,なんと9割以上が継続を希望するという,アンケート結果では類を見ないほど好評だったため,今後も継続を続けていきたいと,宮下氏は述べていた。
また,5の付く日だけでなく,月末の週末などにも,“たっぷり”なクエストの配信を検討しているとのこと。
ネットカフェでのイベントということで出た話題として,「Nの塊」で生産できる武器について,「サフィールシリーズ」の中からいくつか,強化派生を追加するそうである。サフィールシリーズ自体の性能が高めのため,以降は全体のバランスを見ながら,強化派生を追加するかどうか,検討していくとのことだ。
狩人祭についての話題も出て,今後は入魂対象モンスターが増えることが明らかにされた。詳細は今後発表予定とのことだが,宮下氏によれば,モンスターのうち数体はこぼれるかもしれないが,ほぼすべてのモンスターを入魂対象にできることを目標に準備を進めているという。
なお,過去に配信された「衝撃」シリーズや「脈動」シリーズのクエストについて,フォワード.3以降は定期的な配信を予定しているとのこと。
剛種クエストについては,「ヤマツカミ」「シェンガオレン」「ラオシャンロン」については剛種チケット1枚,ナナ・テスカトリの「傲炎妃・撃退戦」については剛種チケット3枚に変更するという。
そのほか,マナーに関してのお願いとして,交流酒場を少人数で占有したり退出するようなことはせず仲良くしてほしい,ネットカフェでログイン放置したまま帰宅したりするようなことは,セキュリティ上危険なのでやめてほしいといった話題も出た。
杉浦氏は最後に,「MHFがお客様に支持される限り続けていきたい」と力強く宣言した。オンラインゲームは,サーバーにデータを保存するため,サービスが終了したらプレイヤーの思い出も実績もすべてなくなってしまうため,それこそが一番「やってはいけないこと」だという。今後10年,20年経ってもプレイできるようにサービスを継続していくことこそが,運営の至上命題であるとコメントした。
また杉浦氏は,MHFでここ数年で仕込んできた仕掛けを,「2012年の切りの良いタイミングで発表できそう」と述べた。
まだ詳しく話せる段階にはないとのことで言葉を選んでいたが,MHFはサービス開始から5年経ってもまだ抱えている“宿題”がいくつかあり,杉浦氏がその中でも“重要度が高い”と考えているもの,というあたりから,察しがつく人もいるのではないだろうか。
2012年にどのようなことが発表されるのか,期待して待ちたいところだ。
「VS.クエスト チャンピオントーナメント in Winter 2012」兵庫大会レポートは以上となる。
このイベントでは,杉浦氏をはじめとしたMHFチームが,直接プレイヤーとふれあい,意見や要望を聞き,それを今後の運営に生かしていきたいという思いから実施されているものだ。本イベントは,大型アップデートの時期に合わせて実施されることが多いため,次は「フォワード.4」の実装予定時期である2012年4〜5月頃に実施されそうな感じである。
本イベントでは47都道府県制覇を目指し全国を巡っているが,今回大分県,宮崎県,高知県,兵庫県の4都市で大会が開催されて通算39都道府県を突破,残るは,青森県,秋田県,群馬県,栃木県,和歌山県,徳島県,佐賀県,沖縄県の8県となった。
本イベントは,毎回,MHFの大型アップデート直前のタイミングで実施されているので,まだ開催されていない地域のプレイヤーは,今後の開催を期待して待っていてほしい。
「VS.クエスト チャンピオントーナメント in Winter 2012」特設サイト
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