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ハロー!Steam広場 第45回:陶器のような質感のグラフィックスとハム投げおじさんに心を奪われるオープンワールド型アクションRPG「Hardland」
「すちーむ」ってなぁに?というよい子のみんな集まれー! 「ハロー Steam 広場」は,PCゲームのダウンロード販売サイトSteamでリリースされた気になるタイトルやニュースを,筆者の独断と偏見でピックアップして紹介する,とっても有意義なコーナーだ。毎週欠かさずチェックすれば,持っているデバイスすべてにSteamを入れる上級Steamerにジョブチェンジできるかも。
ハロー!Steam広場 第45回は,GREENLIGHTを,登録後3日で通過した期待の新作「Hardland」をメインに紹介しよう。開発版なので,プレイするというより,雰囲気を見て回るといった感じだが,それだけでも十分に楽しいのでオススメだ。このほか,レトロなグラフィックスが特徴のシミュレーションRPG「Flamberge」もあるので,お見逃しなく。
飛び出す絵本のように世界が構築されていくオープンワールド型アクションRPG「Hardland」
アーリーアクセスとは,開発途中のゲームを購入して,デバッガー兼プレイヤーとして参加できる,Steamの販売形態の1つだ。今回は,Mountain Sheepが手掛ける「Hardland」を紹介しよう。
実は以前にもGREENLIGHTのタイトルとして紹介したのだが,大作感を醸しだしていただけに,登録されてからわずか3日後にGREENLIGHTを通過するという快挙を達成している。
そんな本作は,難病にかかった「エルダー王」が治める世界を舞台にしたオープンワールド型アクションRPGだ。プレイヤーは1人の冒険者となり,王を助けるべく,治療薬を探す旅に出る。というのがGREENLIGHTで紹介されていた本作のあらすじだ。
現在配信中のアーリーアクセス版は,ゲームをプレイするというより,本作のコンセプトを歩き見るといった感じになっている。
ゲームを開始するとまず,粘土のような質感のグラフィックスに目を奪われる。粘土というよりも陶器といった方が正しく伝わるかもしれないが,とにかくビジュアルが個性的で,プレイヤーをぐいぐいとゲームの世界に引っ張りこんでくれるのだ。
フィールド上では,プレイヤーが進むにつれて,木や家といったオブジェクトがニョキニョキと地面から生えてくるため,まるで飛び出す絵本のページをめくっているような感覚で探索できる。これがなかなか楽しく,空白の地図をすべて埋めてみたい衝動に駆られ,ついつい歩いてしまうのだ。
フィールドをぶらついていると,グールとスケルトンが争っている場に出くわした。本作のNPCは,プレイヤーの見ていないところでも活動しているため,偶発的にこういった場面に遭遇することもある。
個人的にツボだったのが“ゴブリンキング”。気性の荒いゴブリン達の親玉なので,さぞ強いのかと思えば,ひたすらハムを投げてくるだけでまったくの無害。これで食料に困ることはなさそうだ。
本作はアクションRPGとなっているが,現時点ではRPGらしい要素はほとんど実装されていない。ただ,イベントリは用意されているため,モンスターや村の住民から手に入れた装備で着飾ることは可能だ。防具の性能が反映されているのかは不明だが,武器はしっかりと力を発揮してくれる。なかでも強力なのは,NPCの商人が持っている銃だ。
ただ商人はそれなりに強いため,作戦もなしに挑むのは無謀といえるだろう。筆者の場合,村まで連れてきたモンスターをうまいこと商人に引っ掛けて倒すことに成功した。いわゆるMPK(Monster Player Killer)というやつ。良い子は真似しないように。
ちなみに,小さなオブジェクトや,小柄なNPCは持ち上げることが可能だ。プレイヤーに持ち上げられたNPCは,たとえ敵であろうとも借りてきた猫のように大人しくなる。ただ持ち上げたあとの選択肢は,下ろすしかなく,投げつけたりはできないようだ。
ゲームとしての完成度は約20%となっており,正式リリースまではまだまだ掛かりそうな様子だ。とはいえ,アクションRPGとしての下地はしっかりと出来ている印象で,本格的にRPG要素が落とし込まれれば,かなり面白いタイトルに仕上がるのではないだろうか。
アーリーアクセスだからといって躊躇するには惜しい作品なので,興味を持った人はぜひ遊んでみてほしい。
「Hardland」Steamページ(1480円)[税込]
レトロなグラフィックスが特徴のプロット制シミュレーションRPG「Flamberge」
「こんなゲームをリリースしたい」という開発者に対して,ユーザーが賛成か反対かを投票できるサービスがGREENLIGHTだ。今回はレトロなグラフィックスが特徴的なシミュレーションRPG「Flamberge」を紹介しよう。
本作は,ユニットの行動をあらかじめ決めて,ターン終了時に実行するというプロット入力方式のバトルになっているようだ。ユニットの移動ルートをカーソルでなぞるように書き込み,あらかじめ指定した地点に,うまく敵が入り込めば攻撃をするといった流れになっている。
ターンは敵と同時に進行し,一度プランの処理が始まると途中で変更できないようなので,毎ターンじっくりと戦略を練る必要がありそうだ。ただ,コミュニティのコメントで評価されているのは,このゲームシステムというより,8bit風のグラフィックスの方だったりする。
本作は,KickStarterでのキャンペーンを行っており,目標額は1500ドル。しかし,すでにバッカー達からの出資額は目標額を大きく上回っており,現時点では約4500ドルとなっている。キャンペーン終了まで,まだ1週間ほど期間が残されているので,興味のある人はバッカーになりつつ“いいね”も押しておこう。
「Flamberge」GREENLIGHTページ
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