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LGからIPSパネル採用でぐんと画質向上したゲーマー向けディスプレイ「E2370V-BF」発表
同社のゲーマー向けディスプレイには,スルーモードを搭載した「W2363V」や120Hz入力や立体視表示に対応した「W2363D」があるが,今回の製品はW2363Vの後継にあたる製品となる。
「LGエレクトロニクス・ジャパン」公式サイト
E2370Vは,W2363Vで実現されていた,スルーモードによる低遅延表示や,ピクチャーインピクチャー機能などはそのまま受け継ぎ,W2363Vに対するユーザーのフィードバックを反映したものとなっている。
- 目が疲れない製品を 長時間のゲームでも目が疲れにくいようにという要望に対しては,IPSパネルを採用し,周囲の明るさや映像内容に応じて自動的に明るさを調整するAuto Bright機能を搭載。
- OSDメニューの操作性 液晶ディスプレイの設定を行うOSDメニューでは,高速に設定が行えることが求められた。それに対しては,リモコンを別途付属するなどの対応が行われている。スイッチはタッチタイプよりもボタン式のほうが好まれるとのこと。
- ゲームごとに調整を変えたい コンテンツによって調整を変えたいという要望があったようで,ホットキーで異なる設定にできるユーザーメニューが用意された。
- MMORPGなどのプレイ時にテレビやDVDを見たい 前機種同様,ながらプレイに対応できるピクチャーインピクチャー機能が継承された。
- デザイン シンプルなほうがいいという意見とヘアライン仕上げが好まれたことから,前面は黒を基調にしたヘアライン仕上げとなった。
このような取り組みによって,E2370Vはゲーマー向けディスプレイとして,より洗練された製品になったといってよいだろう。以下に,E2370Vのトピックをいくつか挙げてみよう。
●IPSパネル採用
また,TNパネルでは階調による色温度の変化が大きくて,暗い部分は赤っぽく,全体に青っぽくなる傾向があった。IPSパネルでは,色温度が全階調を通じて安定しており,結果的に原画に忠実な再生が可能になっている。
IPSパネルの応答速度については,やや遅めといわれているのだが,今回の製品では,応答速度の最も遅い中間調から中間調への移行で平均4.2ms,中間調から白黒への移行では平均1.2msという速度を実現しており,ゲーム用途でも問題のない応答性が実現されている。むしろ,応答速度にムラがあるTNパネルよりゴーストが減って視認性が上がっているという。
●LEDバックライト採用
バックライトにLEDを使用することで低消費電力かつ高コントラスト化が行われている。
冷陰極管と比較すると格段に高速に制御できるLEDバックライトでは,バックライトの調光を行うことで,画面コントラストを変えるような処理が一般的になっている。映像エンジンのリファインなどで,500万:1の高コントラストが実現されている。
●スルーモード搭載
前機種でも採用されていた,画質向上などの処理を省くことで,入力映像を最低限の遅延時間で表示するモードが用意されている。動きの速いゲームを行うときには,スルーモードを基本とするのがよいだろう。
●ピクチャーインピクチャー機能
そのほか,拡大時などに映像を先鋭化する超解像技術や3通りまでのユーザー設定をプリセットできるユーザーモードなども搭載されているのだが,ゲーム目的ではスルーモードが主体になると思われるので,まあそういうものもある程度に見ておけばいいだろう。
ただ,現状のIPSパネルでは120Hz入力や立体視対応は難しいようなので,ゲーマー向け製品としては,W2363Dのような製品と並行して展開されていくとのこと。ゲーマー向けディスプレイの新しい選択肢として注目したい。
「LGエレクトロニクス・ジャパン」公式サイト
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