連載
男色ディーノのゲイムヒヒョー ゼロ / 第5回:「転職しました」
著者近影
エヘヘ。ここだけの話ね。ここだけでしかこの話をしないから,ここだけの話っていうのよ。分かった? あのね,私,実は……猿なんです。
そう! ついにワイ,プロゴルファーになりましてん。「プロゴルファー猿」手に入れましてん! プレイしましてん! イヤー「大奥記」もそうだったけど,明らかにアレって分かっているゲイムに手を出すときって,なんだか清々しい気分ですな! なぜなら,初めからアレだと思っていれば,プレイしてガッカリすることがないから。
で,いつまでもアレアレ言ってるのもアレだから,実際にプレイしてみましたよ。……アレ? 思ったよりアレじゃないわよ? 確かに決まった部分にしかボールを飛ばせないし,もっと言うとショットに成功すればフェアウェイ or カップインで,失敗すればOBという潔さ。でも,そういうものだと割り切ってプレイしたら,これはこれで案外面白くなくはないわ。
……そうか分かったアレだ! 一言で言うとアレね。このゲイムはアレですよ。ゴルフじゃないのよ。ゴルフゲイムだと思うからアレな部分が出てくるわけであって,アクションアドベンチャーゲイムだと思ってプレイすれば,なかなか味が出てくるんじゃないかしら。
正しい例えかどうかはまったくもって疑問だけども,無理矢理例えるとすればアレだわ,ファミコンの「赤龍王」。小学生時代の私は,マンガの赤龍王を読んで「こりゃおもしれー!」とえらく感嘆し,その勢いでファミコンの赤龍王を買ったんだけど,これがまあ,いまだに私のトラウマになってるぐらい面白くなかったのよ。
だって,赤龍王っつったら項羽と劉邦なわけだから,シミュレーションゲイムをイメージするじゃない? シミュレーションゲイムじゃなくてもせめてRPGとか。「天地を喰らう」もRPGだったし。でも,ファミコン赤龍王はそのどちらでもなく,アドベンチャーゲイムだったわ。しかも,文字を読んで正しい行動を選択するだけの。そんなもん原作読んでたら答えなんか分かるちゅう話よ! 読むだけだったらマンガの方がよっぽど面白いわ!
……っていう悲しい記憶が,プロゴルファー猿をプレイしていて蘇ってきたわ。そう。繰り返すけど,このゲイムはゴルフゲイムではないのよ。ほら,ゲイムジャンルにもちゃんと「バラエティゴルフ」って書いてあるし。
確かにこのソフトを「ゴルフを題材としたバラエティゲイム」だとするならば,ギリギリ成立してる気がする。ダジャレじゃないけれども,要するに「ギリ ギリ」っていう擬音に合わせてWiiリモコンを振って,タイミングが良ければいい場所にボールが行くよ! っていうゲイムなわけだし。たまにゴルフには関係ない,ともすると原作にもイマイチ関係なさそうなミニゲイムが発生するけど。あと,ボリューム的には……エンディングまでが短いのも,多忙な現代人にとってはありがたい仕様じゃないかしら。クリアしたときの達成感を,こんな短時間で得られるゲイム,ほかにはなかなかないわよ。それと,モードの選択画面がスッキリまとまっていて,無駄に整理されているのもいいわね。
ホントにちょっとしたバラエティゲイムとしては,これはこれでアリな気がするわ。赤龍王をシミュレーションと思ってプレイしたからすごく悲しい思いをしたけど,バラエティアドベンチャーだと分かってプレイしたらそれはそれで面白かったかもしれないじゃない? ……イヤ,そもそも事前にアドベンチャーゲイムだと分かっていたら買わなかっただろうけども。
とはいえ,プロゴルファー猿を赤龍王パターンだとするならば,原作の熱烈なファンは逆にプレイしちゃいけないのかもしれないわね。「藤子不二雄ランドを見てた」くらいのファンならば,笑って許せるバラエティゲイムなんじゃないかしら。ま,買ってヤレとまでは言えないけども。まあ,たいていの原作モノはそうよね。思い入れが強ければ強いほど,あら探しをしてしまうモノじゃない,人間って。
さて,今週はついに念願かなってプロゴルファーになれたわけだけれども,ここんとこ気になるタイトルがガンガン控えてて楽しみで仕方がないわ。「レッスルエンジェルス サバイバー2」は購入済みなんだけど,語り出すと長くなるから来週に回すとして,ざっと見ても「不思議のダンジョン 風来のシレンDS2 〜砂漠の魔城〜」「サカつくDS タッチandダイレクト」「レイトン教授と最後の時間旅行」「シヴィライゼーション レボリューション」……うわ! 相変わらずニンテンドーDSのゲイムが多めじゃん! という感じで年末に向かっていくのねコレ。
そして,気づいたら年が明けてるのよ。で,誕生日迎えて32歳になって,ますますつぶしがきかなくなっていくのね……生まれてきてごめんなさい……でも生きてる限りゲイムはプレイし続ける……そしてまた2009年も終わっていく……あけましておめでとう……33歳に……つぶしが……そんな感じでひとまずはまた来週。さようなら。
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プロゴルファー猿
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