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インディーズゲームの小部屋:Room#178「Sanctum」
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印刷2011/04/20 10:00

連載

インディーズゲームの小部屋:Room#178「Sanctum」



 「インディーズゲームの小部屋」の第178回は,スウェーデンの独立系デベロッパCoffee Stain Studiosの「Sanctum」を紹介する。前回紹介した「Anomaly: Warzone Earth」は“逆タワーディフェンス”とでも言うべき変り種だったが,今回取り上げるSanctumもかなりの個性派。本作は,コアを目指して押し寄せてくるエイリアンの大群を,あらかじめ設置しておいた砲台と自らの銃で撃退するという“FPSタワーディフェンス”だ。

画像集#001のサムネイル/インディーズゲームの小部屋:Room#178「Sanctum」

 本作にはとくにストーリー的なものは用意されていないので,エイリアンがなぜコアを攻撃するのか? なぜプレイヤーはこれを守らなければならないのかは,よく分からない。“Sanctum”というだけあって,もしかしたらコアがある場所がエイリアンにとっての聖域になっていて,彼らはそれを取り戻そうとしているのかもしれない。そう考えるとちょっとかわいそうだが,あくまで筆者の勝手な想像であり,とにもかくにも奴らを撃退しなければ話が進まないのだ。これはもう,やるっきゃない。

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 本作では,各ステージが複数の“WAVE”で構成されており,すべてのWAVEでエイリアンの攻撃を凌ぎきればステージクリアとなる。また,各WAVEは基地内に砲台などを設置していく“ビルディングフェーズ”と,実際にエイリアンを迎え撃つ“コンバットフェーズ”に分かれているのが特徴だ。

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 ビルディングフェーズでは,床のタイルが青く光っている場所に防御ブロックを設置できる。ゲーム開始時の状態では,エイリアンにコアまで一直線に攻め込まれてしまうので,まずは防御ブロックを置いて,簡単に基地の奥深くに進入されないようにしよう。このとき,道をジグザグに作るなど,エイリアンをできるだけ長い距離歩かせるようにするのがちょっとしたコツだ。

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 防御ブロックを配置したら,次は砲台の設置だ。砲台は必ず防御ブロックとセットで設置する必要があり,床に直接置くことは出来ないので注意しよう。もちろん,砲台にはさまざまな種類があり,それぞれの砲台に強い/弱いエイリアンが登場するので,次のWAVEに出現するエイリアンを確認したうえで準備を整えておきたい。

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 ビルディングフェーズではこのほかに,設置した砲台やプレイヤー自身の所有武器のアップグレードも行える。砲台で仕留め切れなかったエイリアンはプレイヤーが自分で倒さなければならないので,手持ち武器も適宜アップグレードしていこう。準備が十分整ったら,いよいよコンバットフェーズ開始。一度コンバットフェースが始まると,新たな砲台の設置などはできないので,やり残したことがないか確認をお忘れなく。

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 どちらのフェーズもゲームはプレイヤーの一人称視点で進行し,操作はW/A/S/Dで移動,Spaceバーでジャンプ,マウスの左クリックでオブジェクトの設置や攻撃といった具合に,まさにFPSそのものといったところ。戦闘は基本的に,砲台による攻撃がメインとなるが,プレイヤーがマップを駆け回って敵を直接攻撃できるという点が本作ならではだ。さらに本作には,二人のプレイヤーによる協力プレイが楽しめるマルチプレイモードが用意されているので,友達と一緒に遊ぶのも面白そうだ。

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 タワーディフェンスにFPSの要素を取り入れたという,これまでにありそうでなかったゲームシステムが魅力の本作だが,欠点がないわけではない。その中で最も大きな問題なのが,ゲームがやたらと落ちやすいという点だ。筆者の環境では,ステージをクリアして次のステージに進もうとした際や,タイトル画面に戻ろうとした際にほぼ100%の確率で強制終了してしまう。本作のフォーラムを見ると,多くのプレイヤーが似たような症状に悩まされているようで,早急な改善に期待したいところだ。

 そんなわけで,手放しでお勧めしづらい本作ではあるが,ゲーム内容はなかなか面白いので,興味を持った人はまずは公式サイトで公開されているデモ版からお試しあれ。また,製品版はSteamにて14.99ドルにて発売中だ。


■「Sanctum」公式サイト
http://www.coffeestainstudios.com/products.php?id=Sanctum

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