連載
インディーズゲームの小部屋:Room#182「Terraria」
自由に世界を冒険しながら,物づくりを楽しめるゲームといえば,まだまだ開発中の段階ながら世界的な大ヒットを飛ばし,2011年11月11日に正式発売が予定されているMojangの「Minecraft」が思い浮かぶが,本作はまさにMinecraftの2D版といった雰囲気の作品。本作でもゲームの具体的なクリア目標などはなく,プレイヤー自身の想像力次第で無限の遊び方がある。
とはいえ,ゲームを始めたら真っ先にやらなければならないことが一つある。それは,自分の「家」を建てることだ。本作では,プレイヤーキャラに敵対的なモンスターが多数棲息しており,まずは自分の身を守らなければ生き残れない。ゲーム内には時間の流れがあり,昼間のうちはモンスターの数も少ないが,夜になるとゾンビがうじゃうじゃと沸き出してくるので,夜になる前に急いで家を作り上げたいところだ。
ゲームを開始すると,斧やつるはしなど基本的な道具を持った状態でスタートするので,さっそく家を建てられそうな平地を探そう。最初は素手で木を殴り倒さなければならないMinecraftと比べるとだいぶ文化的と言えなくもないが,昼間のうちに作業を進めておかないといけないので,ここで感傷に浸っている場合ではない。もし手近な場所に平地がなかったら,つるはしで地面をならしてしまおう。
さて,土地を確保したら,いよいよ家の建築だ。家の建材は何でもいいが,とりあえずそこらへんに生えている木を切り倒すのが手っ取り早い。本作では,プレイヤーが建てたものが“家”であると認定されるために,いくつかの条件がある。すなわち,「床,壁(両サイドおよび画面奥),天井があること」「テーブル,椅子,ドアがあること」「明かりがあること」そして「ある程度の広さがあること」だ。家として認定されるための広さは,公式サイトのWikiによれば“横12ブロック×縦5ブロック”となっているが,正確なところはよく分からないので少し広めに作っておけばいいだろう。
家を建てたら,ひとまずの安全の確保ができたといえる。あとはここを拠点に,冒険に出るもよし,穴を掘って素材を集めるもよし,アイテムを作ってキャラクターを強化するもよしだ。本作ではMinecraftと同様,地下深くまで潜ることでレアな素材を入手でき,ダンジョンや空飛ぶ島もあるなど,冒険のしがいはたっぷり。また本作では,剣や弓矢はもちろん,ブラスター銃やロケットブーツまで作れるのが面白い。ほのぼの系のファンタジー生活だけが本作の見どころではないのだ。
そしてもう一つ本作がMinecraftと異なる点は,空き家を建てて特定の条件を満たすことで,住人NPCが家に住み着くようになること。商人や看護婦などがやってきて,徐々に町ができあがり,賑やかになっていく様子を見るのはなんとも楽しい。もちろん本作にもマルチプレイモードがあり,最大8人のプレイヤーで協力して町を作ったり,PvPを楽しんだりできる。
自由度が高く,最初に何をしたらいいのかが分かりにくいのがやや難点だが,やり込むほどに味が出てくるのはMinecraftと同様。Minecraftが気に入った人は,ぜひ本作も合わせてプレイしてみよう。本作はMinecraft以上に,モンスターとの戦闘やアイテム集めといったハック&スラッシュ要素が高いので,アクションRPGファンにもお勧めだ。そんな本作は,Steamにて9.99ドルとお手頃価格で販売されているので,興味を持った人はぜひどうぞ。
■「Terraria」公式サイト
http://www.terraria.org/- この記事のURL:
キーワード