
連載
インディーズゲームの小部屋:Room#407「Jotun」

あれもこれもやりかけのまま,新たなハンター生活を始めてしまった筆者がお届けする「インディーズゲームの小部屋」の第407回は,Thunder Lotus Gamesの「Jotun」を紹介する。本作は,ヴァイキングの女戦士が死後の世界で戦いの試練に挑むという,北欧神話をベースにしたアクションゲームだ。とりあえずハチミツください。
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不名誉な死によって死後にギンヌンガガプ(深淵)へと送られたヴァイキングの女戦士トーラが,ヴァルハラの戦士の館に入る資格を取り戻すために戦いを繰り広げるという本作。タイトルにもなっているJotun(ヨトゥン)とは,ゲームに登場する巨人族のこと。見事これを打ち倒し,神々に己の力を示さなくてはならないのだ。
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トーラは両手持ちの戦斧を振り回して,通常攻撃と隙の大きい強攻撃という2種類の攻撃を繰り出すことができ,前方へ回転しながらの緊急回避もできる。また,神像を発見することで神の恩恵が得られ,体力の回復や,囮となってくれる幻影を呼び出すといった,一種の魔法も使える。
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ギンヌンガガプは,ムスペルヘイムやユグドラシルなど複数のエリアに通じており,その1つ1つを順番に攻略していくというのがゲームの基本的な流れ。各エリアでの目的は,どこかに隠されたルーンを見つけ出すことで,フィールドでは敵が襲って来たりすることもある。とはいえ,それらはちょっとしたスパイスのようなもので,本作のメインはあくまで巨大なボスとの戦いにある。
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各ボスに対応するすべてのルーンを見つけ出すと,ボスの居場所に通じる門が開き,いよいよお待ちかねの巨人族との戦いだ。どのボスも非常に巨大で,その大きさに合わせてカメラが自動的にズームアウトするため,ボスの足元にいるトーラがまるで小人のように見えるほど。ボスの攻撃は広範囲を巻き込むものが多く,まともに食らうと大ダメージを受けてしまうので,相手の動きをよく見て回避しつつ,ヒット&アウェイで戦おう。
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この,手ごわいボスとの手に汗握る死闘が本作の大きな魅力だが,壮大な神話の世界を描いた,美しいアートワークも見どころの1つ。本作は手描きの2Dアニメーションで表現されているが,同じく神話をテーマにした「ゴッド・オブ・ウォー」シリーズのような,圧倒的なスケール感を感じさせる見事なグラフィックスに思わず見入ってしまう。
またゲーム内のナレーションは全編アイスランド語になっているものの,架け橋ゲームズによるローカライズが行われているおかげで,トーラがなぜ戦士の道を選び,不名誉な死を遂げたかにまつわるストーリーがばっちり日本語で理解できるのも嬉しいところ。巨大ボスとの戦いに焦点を当てた良質のアクションゲームに仕上がっているので,興味を持った人はどうぞ。そんな本作は,Steamにて1480円で発売中だ。
■「Jotun」公式サイト
http://jotungame.com/![]() |
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