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インディーズゲームの小部屋:Room#518「I Can't Believe It's Not Gambling」
いよいよ開幕する平昌オリンピックを心待ちにしている筆者がお届けする「インディーズゲームの小部屋」の第518回は,Mutant Entertainment Studiosの「I Can't Believe It's Not Gambling」を紹介する。本作は,ひたすらガチャを引いて,ガチャアイテムをコレクションしていくというゲームだ。個人的には,普段はあまり見ることがないボブスレーとかリュージュが楽しみなので,テレビ中継があるといいなあ。
本作の謳い文句は,「退屈なゲーム部分をすっ飛ばして,すぐにガチャが引ける!(意訳)」というもの。ガチャは引きたいけど,そのために何十時間もゲームを遊んでコイン集めをしたり,自分のお金を使ったりしたくないという,筆者のような人にぴったりなのがこのゲームなのだ!
遊び方は,とても簡単。手持ちのゲーム内コインを使ってガチャを引き,必要なものは手元に残し,不要なものは売却してコインに変換して,それを元手にさらにガチャを引くだけ。手元にキープしたガチャアイテムはコレクションに追加され,いつでも確認できるので,なかなかどうして収集欲を刺激される。
ガチャには,1回10コインで回せるものから,1回1000万ものコインが必要になるものまで,7つのグレードがあるが,最初は元手が少ないので,10コインで回せる“ゴミ箱”ガチャしか遊べない。まずはこれで,地道にコインを貯めていこう。
ガチャを回すと出てくるアイテムには,コモン,アンコモン,レア,エピック,レジェンダリー,ホリデイというレア度が設定されており,1度のガチャで4つのアイテムが飛び出してくる。この中から,取っておきたいものを選んで,残りは売却することになるが,当然ながらレア度によって売却額が違うという点に要注目。
気持ち的に,レア度の高いものを優先的に残しておきたくなるが,そうするとアイテムの売却額が低くなり,赤字になってしまうこともある。これでは,次のガチャが引けなくなるので,コインに余裕ができるまでは高レアのものほど積極的に売って,コイン稼ぎをしておきたい。万が一,それでもコインが足りなくなった場合は,ミニゲームのスネークゲームを遊んで資金の足しにしよう。
コインがある程度貯まったら,お次は1回100コインで回せる“段ボール”ガチャにステップアップ! 1回の金額が上がるほど,出てくるアイテムを売ったときの額もアップするので,ガチャを回すためだけのコインをいくら集めたところで無意味だと分かっていてもテンションが上がる。うほっ,レジェンダリーが出た!
ぶっちゃけてしまうと,筆者も最初は「こんな,ただガチャを引くだけのゲームが面白いのかしら」と半信半疑で遊び始めたが,ひたすらガチャを回し続けているうちにやがて何も考えられなくなり,次第にガチャアイテムが高額になっていく数字のマジックと相まって,気づけば無心で数百回もガチャを回していた。ガチャ,なんて恐ろしい子!
スマホゲームプレイヤーの間では,しばしば「3000円出せば無料でガチャが10回も回せちまうんだぜ」みたいなジョークが交わされることがあるが,本作のお値段はたったの100円であり,文字どおり「100円出せば,ガチャが無限に回せちまう」というわけだ。まあ,いくらガチャを回したところで,得られるものはその時,その瞬間の興奮のみではあるけれど,それなりのドキドキ感は味わえるはず。そんな本作はSteamで発売中なので,ガチャ大好きっ子ならぜひどうぞ。
■「I Can't Believe It's Not Gambling」公式サイト
http://icantbelieveitsnotgambling.com/- この記事のURL:
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