パッケージ
Big Bang公式サイトへ
  • MSI
  • 発表日:2010/01月中
お気に入りタイトル/ワード

タイトル/ワード名(記事数)

最近記事を読んだタイトル/ワード

タイトル/ワード名(記事数)

LINEで4Gamerアカウントを登録
GeForceとRadeonが協調動作する歴史的な製品,MSI「Big Bang-Fuzion」パフォーマンス速報
特集記事一覧
注目のレビュー
注目のムービー

メディアパートナー

印刷2010/01/07 15:00

テストレポート

GeForceとRadeonが協調動作する歴史的な製品,MSI「Big Bang-Fuzion」パフォーマンス速報

※20:56 発表会で明らかになった価格情報や発売時期,LucidLogix担当者による説明を追記しました

 2009年1月7日,MSIの日本法人であるエムエスアイコンピュータージャパンは,GeForceとATI Radeonの協調動作によって3D性能を引き上げることが可能という世界初のマザーボード「Big Bang-Fuzion」を発表した。
 15:00現在,日本でも国内製品発表会が開催されているため,出荷時期や価格などは追ってお伝えできるものと思われるが,今回は,それに先だって入手した実機について,ざっと動かしてみた結果を速報としてお届けしたい。詳細なレビューは後日,あらためてお届けする予定だ。

Big Bang-Fuzion
メーカー:MSI,問い合わせ先:エムエスアイコンピュータージャパン Tel 03-5817-3389
予想実売価格:3万9800円前後,発売予定日:2010年1月16日
画像集#002のサムネイル/GeForceとRadeonが協調動作する歴史的な製品,MSI「Big Bang-Fuzion」パフォーマンス速報


基本仕様は「Big Bang-Trinergy」と共通

「Hydra 200」で異種混合マルチGPU動作を実現


Big Bang-Trinergy。詳細は前後編でお届けしているレビュー記事を参照してほしい。
画像集#003のサムネイル/GeForceとRadeonが協調動作する歴史的な製品,MSI「Big Bang-Fuzion」パフォーマンス速報
 MSIのゲーマー向け製品ブランド「Big Bang」。その第2弾として発表されたBig Bang-Fuzionだが,デザインがほぼ同じということもあり,マザーボードとしての基本仕様は,第1弾となった「Big Bang-Trinergy」とほぼ同じだ。「Intel P55 Express」チップセットを搭載するATXフォームファクタの製品で,一般的な電解コンデンサを一切搭載せず,「Hi-c Cap」ポリマーコンデンサを全面的に採用する点や,外付けの専用コントロールユニット「OC Dashboard」,EAX ADVANCED HD 5.0対応のサウンドカード「QuantumWave」が付属する点などはまったく変わっていない。

MSI「Big Bang-Trinergy」発売直前検証(前)〜トピック満載のゲーマー向けマザーボード
MSI「Big Bang-Trinergy」発売直前検証(後)〜3-way SLI,OC Dashboard,QuantumWaveをチェック

01:「Lucid」という刻印入りのヒートスプレッダに覆われたHydra 200。Big Bang-Trinergyでは,nForce 200用にもDrMOSベースの電源回路が用意されていたが,Hydra 200の周辺にDrMOSチップは搭載されていなかった
画像集#004のサムネイル/GeForceとRadeonが協調動作する歴史的な製品,MSI「Big Bang-Fuzion」パフォーマンス速報
 そんなBig Bang-Fuzionを特異な存在たらしめているのが,米LucidLogix Technologies(以下,LucidLogix)製ブリッジチップ「Hydra 200」(Hydra:ハイドラ)だ。
 Big Bang-Trinergyで「nForce 200」が置かれていた場所に配置されるHydra 200は,NVIDIA SLI(以下,SLI)やATI CrossFireX(以下,CFX)といった,GPUメーカーが提供するマルチGPU構成要件を超えて,グレードや世代の異なるGPU,そして,メーカーの異なるGPUによるマルチGPU動作を実現するというのが,最大の特徴である。

※20:56追記
David Belz氏(VP Research and Development, LucidLogix Technologies)
画像集#024のサムネイル/GeForceとRadeonが協調動作する歴史的な製品,MSI「Big Bang-Fuzion」パフォーマンス速報
 予定どおり開催された発表会では,LucidLogixのイスラエルチーム,研究開発部門を率いるDavid Belz(デビッド・ベルズ)副社長が登壇。会社概要とともに,Big Bang-Fuzionが搭載する第2世代チップが,65nmプロセス技術で製造され,6W以下という低い消費電力で動作することや,Hydra Engineのドライバが,DirectX APIとグラフィックス(=ディスプレイ)ドライバの間に立って動作することなどが明らかになった。

米国に本社を,イスラエルに研究開発拠点を置くLucidLogix。Hydra 200ではDirectX 9.0cおよび同10.1をサポートしており,今後リリース予定のドライバで,DirectX 11にも対応予定とのことだ。ロードマップには,異種混合3-way動作も入っている
画像集#025のサムネイル/GeForceとRadeonが協調動作する歴史的な製品,MSI「Big Bang-Fuzion」パフォーマンス速報 画像集#026のサムネイル/GeForceとRadeonが協調動作する歴史的な製品,MSI「Big Bang-Fuzion」パフォーマンス速報 画像集#027のサムネイル/GeForceとRadeonが協調動作する歴史的な製品,MSI「Big Bang-Fuzion」パフォーマンス速報

 全体としてはSFR(Split Frame Rendering)に近い動作という印象も受けるが,「AFR(Alternate Frame Rendering)でもSFRでもなく,我が社独自のアルゴリズムで描画を行っている」(Belz氏)。
 氏によると,Hydra 200チップは「ゲームアプリケーションが実行されると,アンチエイリアシング,ステンシル処理,深度処理のワークロードを見ながら,リアルタイムで2基のGPUに負荷を分散していく」処理を行うとのこと。その後最終的に,2基のGPUで処理された内容を再構成して,プライマリのグラフィックスカードに渡すことで,描画を行うという。


Hydraドライバの動作イメージ。「ゲームアプリケーションが実行されると,APIからの命令をインターセプトして,Hydraが2基のGPUへ割り振ることになる」(Belz氏)
画像集#028のサムネイル/GeForceとRadeonが協調動作する歴史的な製品,MSI「Big Bang-Fuzion」パフォーマンス速報 画像集#029のサムネイル/GeForceとRadeonが協調動作する歴史的な製品,MSI「Big Bang-Fuzion」パフォーマンス速報

1.3.105版ドライバを対象としたリリースハイライト。ATI Radeon HD 5000シリーズがサポート外だった。
画像集#005のサムネイル/GeForceとRadeonが協調動作する歴史的な製品,MSI「Big Bang-Fuzion」パフォーマンス速報
 LucidLogixは,Hydra 200を用いたマルチGPUソリューションを「Hydra Engine」と呼んでいるが,その動作モードは「N-Mode」「A-Mode」「X-Mode」の三つ。4Gamerで2009年12月にBig Bang-Fuzionを入手したとき,付属の1.3.105版ドライバには「GeForce Driver Release 195非対応」「ATI Radeon HD 5000シリーズ非対応」など,大きな制約があったのだが,年が明けて1月5日にMSIから全世界のレビュワーへ配布された1.4版ドライバでは,そういった問題がクリアされ,結果,動作要件は以下のとおりとなっている。

●N-Mode(デュアルGeForce)
  • 対応OS:32/64bit版Windows Vista/7
  • 対応グラフィックスAPI:DirectX 9/10
  • 対応GPU:G9x/GT2xxシリーズ(※デュアルGPUソリューションは非対応)
  • 対応グラフィックスドライバ:GeForce Driver 185.85・186.18・190.38・190.62・195.62

●A-Mode(デュアルATI Radeon)
  • 対応OS:32/64bit版Windows Vista/7
  • 対応グラフィックスAPI:DirectX 9/10
  • 対応GPU:ATI Radeon HD 4000/5000シリーズ(※デュアルGPUソリューションには非対応)
  • 対応グラフィックスドライバ:ATI Catalyst 9.7以降

●X-Mode(GeForce+ATI Radeon)
  • 対応OS:32/64bit版Windows 7
  • 対応グラフィックスAPI:DirectX 9/10
  • 対応GPU:N-ModeおよびA-Modeでサポートされるもの
  • 対応グラフィックスドライバ:N-ModeおよびA-Modeでサポートされるもの
  • 特記事項:プライマリグラフィックスカードはGeForce搭載製品にすることが推奨される

対応リストにないGeForce Driverをインストールすると,こんなエラーが出てHydra Engineが無効化される
画像集#023のサムネイル/GeForceとRadeonが協調動作する歴史的な製品,MSI「Big Bang-Fuzion」パフォーマンス速報
 GeForce Driverのドライバ指定がずいぶん細かいと思ったかもしれないが,実のところ,リストアップされていないグラフィックスドライバを組み合わせたときは,単に「動作をサポートしない」のではなく,強制的にHydra Engineそのものが無効化される。
 つまり,今後NVIDIAから新しいGeForce Driverがリリースされたとしても,そのドライバを利用したいときは,当該GeForce Driverに対応したHydra 200ドライバの登場を待たねばならないのである。

X-Modeでは,プライマリのグラフィックスカードとしてGeForceを利用するよう推奨されている
画像集#006のサムネイル/GeForceとRadeonが協調動作する歴史的な製品,MSI「Big Bang-Fuzion」パフォーマンス速報
 また,注意しなければならないのは,3モードそれぞれに対応ゲームタイトル(およびベンチマークソフト)があり,それ以外では基本的に動作しないことと,現時点では対応タイトルでも,さまざまな制約が設けられていることだ。それぞれ具体的な内容は下にまとめたが,端的に述べて,「安定してパフォーマンスが期待できる」レベルに達するには,まだしばらく時間を要する雰囲気である。

1.4版ドライバのリリースノートより。一部,正式タイトルがはっきりしないものが含まれているため,リリースノートの該当部分をそのまま画像化してみた。左はN/A/X-Modeすべてに対応するもの。右は,X-Modeには対応せず,N/A-Modeのいずれか,あるいは両方に対応するものだ
画像集#007のサムネイル/GeForceとRadeonが協調動作する歴史的な製品,MSI「Big Bang-Fuzion」パフォーマンス速報 画像集#008のサムネイル/GeForceとRadeonが協調動作する歴史的な製品,MSI「Big Bang-Fuzion」パフォーマンス速報

●1.4版ドライバにおける既知の問題(※リリースノートより)
  • N/A/X-Modeのいずれでもウインドウモードがサポートされない
  • 「Fraps」を有効にしていると,ベンチマーク中にアプリケーションがクラッシュすることがある
  • X-Modeで,ATI Radeon搭載グラフィックスカードをディスプレイと接続することが推奨される(※上で紹介したように,X-ModeではGeForceをプライマリにすることが推奨されているので,「セカンダリのATI Radeonカードもディスプレイと接続する」という意味ではないだろうか。原文は「In X-Mode - it is recommended to connect the display to the AMD/ATI graphics card」。ただ,テストした限り,ATI Radeonとディスプレイを接続しなくてもX-Modeは動作した)
  • N/A/X-Modeのいずれでも,「BioShock」の終了時に「application has stopped working」というポップアップが表示されることがある
  • N/A/X-Modeのいずれでも,「Call of Duty 4: Modern Warfare」で,閃光弾を投げたとき,画面に縞模様が表示される(※カッコ書きで音響手榴弾に関する言及もあるのだが,実際のところははっきりしない。原文は「Call of Duty 4 stripes appear when throwing a Flash Bang(Stun Grenade) and then disappear in all modes」)
  • N/A/X-Modeのいずれでも,DirectX 9版「World in Conflict」がクラッシュする
  • N/A/X-Modeのいずれでも,DirectX 10版「World in Conflict」のベンチマークモード終了時に縞模様が表示される
  • N/A/X-Modeのいずれでも「Left 4 Dead」がクラッシュする
  • N/A/X-Modeのいずれでも,「Tom Clancy's Rainbow Six: Vegas 2」で,閃光弾を投げたとき,画面に縞模様が表示される(※カッコ書きで音響手榴弾に関する言及もあるのだが,実際のところははっきりしない。原文は「Rainbow Six: Vegas 2 stripes appear when throwing a Flash Bang(Stun Grenade) and then disappear in all modes」)
  • N/A/X-Modeのいずれでも,「Call of Duty: World at War」で,(プレイヤーの)大変近くで爆発が起こったとき,画面に縞模様が表示される
  • N/A/X-Modeのいずれでも,「Operation Flashpoint: Dragon Rising」で,閃光弾を投げたとき,画面に縞模様が表示される(※カッコ書きで音響手榴弾に関する言及もあるのだが,実際のところははっきりしない。原文は「Operation Flashpoint Dragon rising stripes appear when throwing a Flash Bang(Stun Grenade) and then disappear in all modes」)。また,2560×1600ドット解像度で8xアンチエイリアシングを適用すると,X-Modeでパフォーマンスが低下する
  • 「Company of Heroes」において,X-Modeでアーティファクトが発生する。また,N-Modeではゲーム中の影がちらちら光る
  • 「Batman: Arkham Asylum」において,A-Mode構成時にパフォーマンスが低下する
  • 「3DMark06」において,X-Mode時に2560×1600ドット,8xアンチエイリアシング,16x異方性フィルタリング設定を行うと,GT1とGT2の間でアプリケーションがクラッシュする
  • N/A/X-Modeのいずれでも,「Stormrise」で動作が不安定になり,[Alt]+[Tab]キーを押すとクラッシュする
  • DirectX 10版「Call of Juarez」で,X-Mode構成時に2560×1600ドット解像度を選択すると,パフォーマンスが低下する。また,同条件で4x SSAAを適用すると,アプリケーションがクラッシュする
  • X-ModeでDirectX 10版「デビル メイ クライ 4」を実行し,2560×1600ドット,8xアンチエイリアシングを設定すると,パフォーマンスが低下する
  • N/A/X-Modeのいずれでも,「Supreme Commander」がクラッシュする
  • N/A/X-Modeのいずれでも,「バイオハザード5」で動作が不安定になる
  • 同一のカードによるN/A-Modeを除くすべての動作モードで,「Tom Clancy's H.A.W.X」実行時に,ゲームメニュー画面の反応が遅くなる


テストできたところまでのスコアを掲載

“条件”を満たした場合には高い性能を発揮か


N285GTX-T2D1G
メーカー:MSI,問い合わせ先:エムエスアイコンピュータージャパン Tel 03-5817-3389
販売終了
画像集#009のサムネイル/GeForceとRadeonが協調動作する歴史的な製品,MSI「Big Bang-Fuzion」パフォーマンス速報
 先ほど紹介したとおり,GeForce Driver Release 195やATI Radeon HD 5000シリーズをサポートした最新版ドライバを入手したのは1月5日のこと。さすがに2日程度のテスト期間で,分析に足るデータを揃えるのは不可能なので,今回はひとまず,取得できた限りのベンチマークスコアを速報としてお伝えしておきたいと思う。
 テスト環境はのとおり。「GeForce GTX 285」搭載のMSI製カード「N285GTX-T2D1G」は,標準でコア/メモリクロックがリファレンスよりも引き上げられているが,今回はリファレンス相当にまで引き下げている。

画像集#011のサムネイル/GeForceとRadeonが協調動作する歴史的な製品,MSI「Big Bang-Fuzion」パフォーマンス速報

Hydra Engineの専用コントロールパネル「Hydra Control Panel」からは,実行ファイルを指定する形でアプリケーションを追加できるが,日本語版バイオハザード5の実行ファイル名を登録しても,正常に動作しなかった
画像集#020のサムネイル/GeForceとRadeonが協調動作する歴史的な製品,MSI「Big Bang-Fuzion」パフォーマンス速報
 Hydra Engineに対応アプリケーションが規定されているため,今回はそのうち,4Gamerのベンチマークレギュレーション8.3に含まれる「3DMark06」(Build 1.1.0),「Call of Duty 4: Modern Warfare」(以下,Call of Duty 4),「バイオハザード5」を取り上げ,さらに,DirectX 10に対応した「Call of Juarez」のベンチマークモードも実行してみることにした。ハイエンドGPUを用いたテストということもあり,解像度は1680×1050/1920×1200/2560×1600ドットの3パターンだ。
 ただし,バイオハザード5は,ATI Radeonにもあった“日本語版と海外版で実行ファイル名などが異なる問題”により,日本語版だと非対応。そのため今回は,海外版の公式ベンチマークソフトを用いる。またCall of Juarezは,ベンチマークモードに解像度2560×1600ドットが用意されていなかったので,残る二つの解像度でテストする。

Hydra Control Panelのメインメニュー(左)。ここで「Show Logo in Game」にチェックを入れておくと,ゲームなどの3Dアプリケーションを実行したとき,画面左上に「どう動作しているか」を示す表示が行われるようになる
画像集#021のサムネイル/GeForceとRadeonが協調動作する歴史的な製品,MSI「Big Bang-Fuzion」パフォーマンス速報 画像集#022のサムネイル/GeForceとRadeonが協調動作する歴史的な製品,MSI「Big Bang-Fuzion」パフォーマンス速報

 もう一つ。今回の速報では,

  • X-Mode:GeForce GTX 285+ATI Radeon HD 5870
  • N-Mode:GeForce GTX 285+GeForce 9800 GT
  • A-Mode:ATI Radeon HD 5870+ATI Radeon HD 4670

の組み合わせに絞ることをお断りしておきたい。Big Bang-Fuzionでは,CFXはサポートされるが,SLIは非対応なので,2枚のGeForce搭載カードは必ずN-Modeで動作させる必要がある(※同一シリーズのGPUを搭載している2枚なら,ATI RadeonはA-ModeでもCFXでも動作する)。
 なお,A-Modeについては,上で紹介したとおり「ATI Radeon搭載グラフィックスカードをディスプレイと接続することが推奨される」が,これに従う形で,X-ModeとA-Modeにおいて,セカンダリのATI Radeonを別のディスプレイと接続したところ,「X-Modeのスコアが数%低下する一方,A-Modeでは1割ほどスコアが上がる」という現象が発生した。そのため今回,セカンダリGPUはディスプレイと接続していない。

 というわけで,まずは3DMark06から。テスト結果はグラフ1,2にまとめたが,GeForceとATI Radeonの協調動作がそこそこうまくいっていることは,GeForce GTX 285のシングルカードに対し,GeForce GTX 285+ATI Radeon HD 5870は「標準設定」の2560×1600ドットで約24%,4xアンチエイリアシング&16x異方性フィルタリングを適用した「高負荷設定」では29〜56%高いスコアを叩き出していることから見て取れよう。
 ただし,GeForce GTX 285+GeForce 9800 GTによるN-Modeの効果はまったくないと断じていいレベルであり,また,HD 5870+HD 4670では大きくスコアを落としている。
 例えばミドルクラスのグラフィックスカードによるX-Modeなど,もう少しサンプルが欲しいところなので,現時点では結論を急がないでおいてもらえると助かるが,ひょっとすると,組み合わせるカードの性能は比較的近いものにしたほうがいいのかもしれない。性能差がありすぎるカードの組み合わせでは,低いほうに引っ張られてしまっているような印象である。

 なお,ATI Radeon HD 5870をプライマリで用いている2条件で2560×1600ドットのスコアがN/Aなのは,ATI Catalyst 9.12と,今回テストに用いているDell製液晶ディスプレイ「3007WFP」の相性問題により,同解像度でのテストを行えなかったためだ。

画像集#012のサムネイル/GeForceとRadeonが協調動作する歴史的な製品,MSI「Big Bang-Fuzion」パフォーマンス速報
画像集#013のサムネイル/GeForceとRadeonが協調動作する歴史的な製品,MSI「Big Bang-Fuzion」パフォーマンス速報

 ゲームタイトルを用いたベンチマークだと,Hydraのパフォーマンスは奮わない(グラフ3〜8)。Call of Duty 4の高負荷設定,GeForce GTX 285+ATI Radeon HD 5870はGeForce GTX 285を平均で2fps上回ったが,ほとんど誤差のような数字であり,現時点では「とりあえず,協調動作はする」というレベルを超えていない印象を受ける。

画像集#014のサムネイル/GeForceとRadeonが協調動作する歴史的な製品,MSI「Big Bang-Fuzion」パフォーマンス速報
画像集#015のサムネイル/GeForceとRadeonが協調動作する歴史的な製品,MSI「Big Bang-Fuzion」パフォーマンス速報
画像集#016のサムネイル/GeForceとRadeonが協調動作する歴史的な製品,MSI「Big Bang-Fuzion」パフォーマンス速報
画像集#017のサムネイル/GeForceとRadeonが協調動作する歴史的な製品,MSI「Big Bang-Fuzion」パフォーマンス速報
画像集#018のサムネイル/GeForceとRadeonが協調動作する歴史的な製品,MSI「Big Bang-Fuzion」パフォーマンス速報
画像集#019のサムネイル/GeForceとRadeonが協調動作する歴史的な製品,MSI「Big Bang-Fuzion」パフォーマンス速報

 ……取り急ぎ,Hydra Engineの仕様と現状を駆け足でまとめてきた。限られた条件下とはいえ,GeForceとATI Radeonによる協調動作が確かに機能していることは確認できたが,ともあれ今回は速報である。もう少し突っ込んだ話は,後日あらためてお伝えしたい。
  • 関連タイトル:

    Big Bang

  • この記事のURL:
4Gamer.net最新情報
プラットフォーム別新着記事
総合新着記事
企画記事
スペシャルコンテンツ
注目記事ランキング
集計:11月07日〜11月08日