ニュース
MSI,Coffee Lake-H採用の新型ゲーマー向けノートPCを発表。1.88kgで144Hz対応液晶パネルとGTX 1070搭載の薄型軽量ノートPCに注目だ
薄型軽量のハイエンド市場向けノートPCから,比較的安価なミドルクラス市場向けまで,非常に多くの製品が用意されている。発表となったラインナップと税込のメーカー想定売価,および発売予定時期は以下のとおり。
- GS65 Stealth Thin:28万円前後から,4月20日発売
- GT75 Titan:44万円前後から,4月20日発売(一部モデルは4月下旬〜5月中旬発売予定)
- GS73 Stealth:31万円前後,4月20日発売
- GS63 Stealth:27万円前後,4月20日発売
- GE73 Raider RGB:30万円前後から,4月20日発売
- GE63 Raider RGB:26万円前後から,4月20日発売
- GP63 Leopard:23万円前後から,4月20日発売(一部モデルは4月下旬〜5月中旬発売予定)
- GF72:22万円前後,4月20日発売
本稿では,各製品を簡単に紹介するとともに,イベントの概要をレポートしよう。
※2018年4月13日18時半頃:詳報版にアップデートしました
GS65 Stealth Thin:アンダー2kgでGTX 1070&144Hz対応液晶パネルを搭載
今回の新製品で目玉となっているのが,新シリーズの「GS65 Stealth Thin」だ。
ラインナップは,GeForce GTX 1070搭載の型番「GS65 8RF-xxxJP」が3製品,GeForce GTX 1070搭載の型番「GS65 8RE-xxxJP」が2製品の計5製品だ。
薄型軽量ノートPCでありながら,外部ディスプレイ出力が豊富な点もポイントだ。本体右側面にはMini DisplayPort出力とフルサイズのHDMI出力に加えて,DisplayPort出力にもなるThunderbolt 3ポートがあるので,3台までの外部ディスプレイを接続可能である。
15.6インチ級の液晶パネルを備えるノートPCだと,メインキーの左側に10キーを備える製品が珍しくなく,ゲーム用途においては邪魔に感じる人も少なくない。一方,GS65 Stealth Thinは,14インチ級のボディに15.6インチサイズの液晶パネルを備えるということもあってか,10キーは備えていないのがポイントだ。
もっとも,[Enter]キーの右側に[HOME]キーや[Page Up]キーが配置されているので,[Enter]キーの打鍵時に誤入力しないように注意する必要はある。一部のキーが他のキーに隣接した配列となっているなど,諸手を挙げて歓迎とは言えない面もあるのは,少々残念だ。
製品ラインナップは,Max-Q対応GeForce GTX 1070搭載モデルが3製品,GeForce GTX 1060 6GB搭載モデルが2製品。GeForce GTX 1070搭載モデルは税込で32万円前後から,GeForce GTX 1060搭載モデルでも28万円前後からという相応に高価な製品ではある。しかし,多少高くても高性能かつ薄型軽量で,人目を惹くデザインのノートPCを求める人には魅力的な選択肢となりそうだ。
●GS65 Stealth Thinの主なスペック
型番 | GT65 8RF-001JP | GT65 8RF-002JP | GT65 8RF-007JP |
CPU | Core i7-8750H (6C12T,定格2.2GHz,最大4.1GHz,共有L3キャッシュ容量9MB) |
||
チップセット | Intel HM370 | ||
メインメモリ | PC4-19200 DDR4 SDRAM 8GB×2 | ||
グラフィックス | Max-Q対応版GeForce GTX 1070 | ||
ストレージ | SSD(PCIe M.2接続,容量512GB) | SSD(SATA M.2接続,容量512GB) | SSD(PCIe M.2接続,容量256GB×2) |
パネル | 15.6インチ IPS相当,解像度1920×1080ドット,144Hz表示対応 | ||
OS | 64bit版Windows 10 Home | ||
メーカー |
32万円前後 | 32万円前後 | 35万円前後 |
型番 | GT65 8RE-006JP | GT65 8RE-005JP | |
CPU | Core i7-8750H (6C12T,定格2.2GHz,最大4.1GHz,共有L3キャッシュ容量9MB) |
||
チップセット | Intel HM370 | ||
メインメモリ | PC4-19200 DDR4 SDRAM 8GB×2 | ||
グラフィックス | GeForce GTX 1060 6GB | ||
ストレージ | SSD(PCIe M.2接続,容量512GB) | SSD(PCIe M.2接続,容量256GB×2) | |
パネル | 15.6インチ IPS相当,解像度1920×1080ドット,144Hz表示対応 | ||
OS | 64bit版Windows 10 Home | ||
メーカー |
28万円前後 | 30万円前後 |
GT75 Titan:最上位モデルはCore i9-8950HKを搭載
もう1つの目玉製品と言えるのが,MSIがウルトラハイエンドモデルに位置付ける「GT75 Titan」だ。
6コア12スレッド対応のアンロック版CPU「Core i9-8950HK」や,ノートPC向け「GeForce GTX 1080」(※Max-Q対応ではない)を採用するスペックの高さと,SteelSeries製の薄型メカニカルキーボードの搭載などが特徴である。
ラインナップは,Core i9-8950HK搭載モデルが1製品,Core i7-8750H搭載モデルが2製品の計3製品だ。
Core i7-8750H搭載モデルでも44万円前後から,Core i9-8950HK搭載モデルは49万円前後と,かなり高価な製品なので,相応に人を選ぶのはやむを得ないところだろう。
●GT75 Titanの主なスペック
型番 | GT75 8RG-009JP | GT75 8RG-008JP | GT75 8RG-018JP |
CPU | Core i9-8950HK (6C12T,定格2.9GHz,最大4.8GHz,共有L3キャッシュ容量12MB) |
Core i7-8750H (6C12T,定格2.2GHz,最大4.1GHz,共有L3キャッシュ容量9MB) |
|
チップセット | Intel CM246 | ||
メインメモリ | PC4-21000 DDR4 SDRAM 8GB×2 | ||
グラフィックス | GeForce GTX 1080 | ||
ストレージ | SSD(PCIe M.2接続,容量512GB) HDD(SATA接続,容量1TB) |
SSD(PCIe M.2接続,容量256GB×2,RAID 0) HDD(SATA接続,容量1TB) |
SSD(PCIe M.2接続,容量256GB) HDD(SATA接続,容量1TB) |
パネル | 17.3インチ,解像度1920×1080ドット,120Hz表示対応 | 17.3インチ IPS相当,解像度3840×2160ドット | |
OS | 64bit版Windows 10 Home | ||
メーカー |
49万円前後 | 49万円前後 | 44万円前後 |
GE73 Raider RGB,GE63 Raider RGB
ウルトラハイエンドのGTシリーズよりは下位だが,高めのスペックを備えたゲーマー向けノートPCに位置付けられているのが,GEシリーズという製品だ。その最新モデルとなるのが,「GE73 Raider RGB」と「GE63 Raider RGB」である。
GE73 Raider RGBは,GPUにGeForce GTX 1070を,GE63 Raider RGBは,
なお,搭載CPUは両製品ともCore i7-8750Hだ。
●GE73 Raider RGBの主なスペック
型番 | GE73 8RF-003JP | GE73 8RF-002JP | GE73 8RF-001JP |
CPU | Core i7-8750H (6C12T,定格2.2GHz,最大4.1GHz,共有L3キャッシュ容量9MB) |
||
チップセット | Intel HM370 | ||
メインメモリ | PC4-19200 DDR4 SDRAM 8GB×2 | ||
グラフィックス | GeForce GTX 1070 | ||
ストレージ | SSD(PCIe M.2接続,容量256GB) HDD(SATA接続,容量1TB) |
SSD(SATA M.2接続,容量512GB) | SSD(SATA M.2接続,容量256GB) HDD(SATA接続,容量1TB) |
パネル | 17.3インチ IPS相当,解像度1920×1080ドット,120Hz表示対応 | ||
OS | 64bit版Windows 10 Home | ||
メーカー |
30万円前後 | 30万円前後 | 32万5000円前後 |
●GE63 Raider RGBの主なスペック
型番 | GE63 8RE-001JP | GE63 8RE-002JP |
CPU | Core i7-8750H (6C12T,定格2.2GHz,最大4.1GHz,共有L3キャッシュ容量9MB) |
|
チップセット | Intel HM370 | |
メインメモリ | PC4-19200 DDR4 SDRAM 8GB×2 | |
グラフィックス | GeForce GTX 1060 6GB | |
ストレージ | SSD(PCIe M.2接続,容量256GB) HDD(SATA接続,容量1TB) |
SSD(SATA M.2接続,容量256GB) HDD(SATA接続,容量1TB) |
パネル | 15.6インチ IPS相当,解像度1920×1080ドット,120Hz表示対応 | |
OS | 64bit版Windows 10 Home | |
メーカー |
26万円前後 | 26万円前後 |
GP63 Leopard
MSIがメインストリーム(≒ミドルクラス)市場向けに位置付けるGPシリーズからは,「GP63 Leopard」が登場した。
ミドルクラス向けとはいえ,GPUにGeForce GTX 1060 6GB,CPUにはCore i7-8750Hを採用しており,最大垂直リフレッシュレート120Hz表示対応の15.6インチサイズ,解像度1920×1080ドットの液晶パネルを搭載するなど,上位に位置するGE63 Raider RGBとスペック面はほぼ同等だ。
GE63 Raider RGBと異なる点は,背面パネルのカラーLEDイルミネーションが省略されたことと,キーボードのカラーLEDも各キーごとではなく,いくつかのゾーンに分けての色制御になっていることくらいである。
GE63 Raider RGBと比べると,メーカー想定売価は3万円ほど安いので,LEDイルミネーションを重視しない人なら,GP63 Leopardを選択するというのもありだろう。
●GP63 Leopardの主なスペック
型番 | GP63 8RE-828JP | GP63 8RE-1225JP |
CPU | Core i7-8750H (6C12T,定格2.2GHz,最大4.1GHz,共有L3キャッシュ容量9MB) |
|
チップセット | Intel HM370 | |
メインメモリ | PC4-19200 DDR4 SDRAM 8GB×2 | |
グラフィックス | GeForce GTX 1060 6GB | |
ストレージ | SSD(PCIe M.2接続,容量256GB) HDD(SATA接続,容量1TB) |
SSD(SATA M.2接続,容量256GB) HDD(SATA接続,容量1TB) |
パネル | 15.6インチ IPS相当,解像度1920×1080ドット,120Hz表示対応 | |
OS | 64bit版Windows 10 Home | |
メーカー |
23万円前後 | 24万5000円前後 |
GS73 Stealth,GS63 Stealth
GF72
イベント会場で実機が披露されたのは以上の5シリーズであったが,MSIはこれら以外にも3シリーズを発表していたので,簡単に紹介しよう。
薄型軽量のゲーマー向けノートPCであるGSシリーズからは,「GS73 St
スペック的には,GE73 Raider RGBおよびGE63 Raider RGBと似通っており,GS73 StealthはMax-Q対応版GeForce GTX 1070と17.3インチ液晶パネルを,GS63 StealthはGeForce GTX 1060 6GBと15.6インチ液晶パネルを採用するのが特徴だ。
搭載CPUは,いずれもCore i7-8750Hで,液晶パネルが最大垂直リフレッシュレート120Hz表示に対応するといった要素は,GEシリーズ新製品と変わらない。
●GS73 Stealth,GS63 Stealthの主なスペック
型番 | GS73 8RF-206JP | GS63 8RE-101JP |
CPU | Core i7-8750H (6C12T,定格2.2GHz,最大4.1GHz,共有L3キャッシュ容量9MB) |
|
チップセット | Intel HM370 | |
メインメモリ | PC4-19200 DDR4 SDRAM 8GB×2 | |
グラフィックス | Max-Q対応版GeForce GTX 1070 | GeForce GTX 1060 6GB |
ストレージ | SSD(PCIe M.2接続,容量256GB) HDD(SATA接続,容量1TB) |
|
パネル | 17.3インチ,解像度1920×1080ドット,120Hz表示対応 | 15.6インチ,解像度1920×1080ドット,120Hz表示対応 |
OS | 64bit版Windows 10 Home | |
メーカー |
31万円前後 | 27万円前後 |
最後に紹介するGF72は,これまで日本市場では扱いがなかったメインストリーム市場向けの下位モデルといった位置づけのゲーマー向けノートPCである。
下位モデルとはいえ,GPUにGeForce GTX 1060 6GB,CPUにはCore i7-8750Hを採用し,最大垂直リフレッシュレート120Hz表示対応の17.3インチ液晶パネルを搭載するなど,スペック面ではGP63 Leopardとそれほど違いはない。
それでいて,メーカー想定売価が22万円前後と,価格対スペック比が高いのは見どころと言えよう。
●GF72の主なスペック
型番 | GF72 8RE-099JP |
CPU | Core i7-8750H (6C12T,定格2.2GHz,最大4.1GHz,共有L3キャッシュ容量9MB) |
チップセット | Intel HM370 |
メインメモリ | PC4-19200 DDR4 SDRAM 8GB×2 |
グラフィックス | GeForce GTX 1060 6GB |
ストレージ | SSD(SATA M.2接続,容量128GB) HDD(SATA接続,容量1TB) |
パネル | 17.3インチ,解像度1920×1080ドット,120Hz表示対応 |
OS | 64bit版Windows 10 Home |
メーカー |
22万円前後 |
多数のゲストが登壇したイベント
プロゲームチームSunSisterのスポンサードも発表
京都コンピュータ学院は,その起源となる私塾の開設から数えて,今年で55年という情報処理専門学校の老舗だ。近年は情報処理やビジネス分野だけでなく,ゲーム開発を学ぶ学科や漫画,アニメ系の技能を学ぶ学科も展開しており,ゲーム分野での縁が切っ掛けとなって,2年前からMSIとさまざまな面で協力しているのだという。
今回のイベントも,多くの在校生が見学しただけでなく,会場の設営や司会進行も在校生が担当するといった,珍しい形で行われた。
イベントは,各製品の概要をエムエスアイコンピュータジャパンの新井雅俊氏が説明した。各製品の特徴は先述したとおりだが,新井氏によると,MSI製の設定ソフト「Dragon Center 2.0」や,サウンドプロセッサスイート「Nahimic Audio Software」(以下, Nahimic)のアップデートも,各製品に共通する特徴であるという。
ただ,現状では「PLAYERUNKNOWN’S BATTLEGROUNDS」(以下,PUBG)や「Overwatch」など,8タイトル程度に対応しているだけで,ユーザーが対応ゲームを追加したりすることはできないとのこと。ぜひユーザーによるゲームの追加ができるうように,改良を期待したいところだ。
Dragon Center 2.0ではほかにも,ユーザーインタフェースを改良して,CPUやGPUなどの処理負荷を円グラフで並べて表すようになったという。また,オーバークロックなどでDragon Center 2.0から環境設定を変更した場合,設定の組み合わせを保存しておけるようになったそうで,過去に作った設定を割り当てることが簡単にできるようだ。
専門学校で行うイベントということもあって,登壇したゲストも,通常のPC関連イベントとは一風変わった顔ぶれとなったのが面白いところだ。
たとえば,ソフトウェア開発企業であるアルファコードの代表取締役社長である水野拓宏氏は,自社で手がけたVR関連ソフトウェアにおける知見を説明したうえ,学生達にさまざまな物事への挑戦を呼びかけた。
また,イベントの最後には,PUBGで優れた成績を残しているプロゲームチーム「SunSister」を,MSIがスポンサードすることも発表された。主にハードウェアの提供でチーム全体をサポートするのに加えて,イベントの開催協力などでチームを支援していくとのことだ。
MSI日本語公式Webサイト
- 関連タイトル:
G Series
- この記事のURL:
Copyright(C)2009-2017 MSI Computer Japan Co., Ltd. All rights reserved.