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[AMショー]カードシステムと立体視が開くアーケードの未来。画像で振り返る“第48回アミューズメントマシンショー”総まとめ
統合を目指すアーケード用カードシステム
基本的にTAITO TypeX/X2(以下,TypeX/X2)対応のゲームなら動くとされているNESiCAxLiveだが,デモ機上では,すでにいくつかのタイトルが稼動済。筆者が確認できたのは,「KOF SKY STAGE」「トラブル☆ウィッチーズAC アマルガムの娘たち」「雷電IV」「THE KING OF FIGHTERS '98 ULTIMATE MATCH」「豪傑寺一族 先祖供養」「サムライスピリッツ閃」「バトルファンタジア」「KOF MAXIMUM IMPACT REGULATION"A"」「旋光の輪舞 Dis-United Order」「SPICA☆ADVENTURE」といったタイトルだ。
その場にいた担当者にいろいろと疑問をぶつけてみたところ,Type X/X2で発売済みのタイトルであれば,移植はたやすいとのこと。それ以外だとType X2への移植が必要になるが,必要とあらばタイトー側も協力は惜しまない姿勢だそうだ。
タイトルの切り替えインタフェースもほぼ完成しているようで,実際に切り替えているところも見ることができた。設定によってはこの画面を開放し,プレイヤー側に選択させることも可能だが,アドバタイズなどを考えると,あまりオススメはできない様子。確かにせっかく対戦しようと思って行ったら,他の人がすでに別のゲームで遊んでいた,となると少し寂しい。各ゲームによってコンパネのインタフェースが違うこともあり,業態にもよるが,実際の運用に当たっては店舗側の理解が必要になるだろう。
なお店舗側とメーカー側で7:3といわれるレベニューシェアの料率については,タイトルごとに設定していく方針とのことで,一律に決まっているものでもないらしい。ここにタイトーの取り分が設定されていないのがちょっと不思議に思えたのだが,アーケードの復興を第一義とするこのプロジェクトでは,タイトー側は儲けを出すことを考えていないという。ウーン,ホントだとしたらすごい話である。
またコンテンツ配信のほうに目を向けがちなNESiCAxLiveだが,対応タイトルのすべてで同じカードシステムを利用できるのも,大きなトピックスだろう。先に挙げたタイトルを含め,BBCS2をはじめとした新規タイトルでも,複数のカードを持ち歩かなくて済むようになる。NESiCAカードのサイトはPC/携帯両対応とのことなので,iPhoneをはじめとしたスマートフォンからも利用ができそうだ。
「NESiCAxLive」公式サイト
同日に公開されたセガの新カードシステム「Aime(アイミー)」も,バンダイナムコゲームスとの相互乗り入れを発表。こちらは非接触型のICカードシステムで,モバイルSuicaなどと同じく,携帯電話からも利用ができ,電子マネー機能も備えている。まもなく稼動予定の「戦国大戦」から対応を開始するそうで,こちらもかなり便利になりそうな予感だ。
「Aime」公式サイト
なお同様のカードシステムでは,KONAMIの電子マネーカードシステム「PASELI(パセリ)」がすでに稼動しており,こちらはKONAMIのタイトルで共通して使うことができる。NESiCAとAime,そしてPASELIと,これまでタイトルごとに別だったカードシステムが,統合の動きを見せ,かなり便利になってきた。プレイヤーとしては,あと一歩統合を進めて1枚にしてほしいものなのだが……。
「PASELI」公式サイト
アーケードに広がる立体視対応の波
実際に稼動しているタイトルこそなかったものの,立体視対応も今回の大きな流れの一つだ。すでに記事でお伝えしている,加賀アミューズメント/エスアイエレクトロニクスの新基板「SYSTEM BOARD Y3」をはじめ,今回のショーでは立体視に対応した機器の展示が相次いでいた。
「エスアイエレクトロニクス」公式サイト
とくに立体視対応を謡う記述は見られなかったが,こんなこともできるという一例だろう。
「TAITO Type X ZERO」公式サイト
またバンダイナムコゲームスブースでは,参考出展にとどまりながらも,立体視に対応した新作レースゲーム「MAXIMUM HEAT」の展示が行われていた。こちらはバイザー型の3Dメガネをかけるタイプのようで,広報担当者に詳細を聞いてみたが,残念ながら教えてはもらえなかった。続報に期待しよう。
なお今回はKONAMIのブース出展がなかったため見ることができなかったが,立体視対応のアーケードゲームでは,「METAL GEAR ARCADE」が先行している形だ。同作は今冬の稼動に向け,すでにロケテストも行っているので,全国のアミューズメント施設でも,もうまもなく目にすることになるはずだ。
コンシューマゲームとの差別化の中で,アミューズメント施設ならではのゲーム体験を模索するアーケードゲーム業界。今後は立体視環境をいち早く体験できる場として,賑わいを見せることになりそうだ。
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