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[G-Star 2012]Crytekが手がける「無料で遊べるAAAタイトル」の実力やいかに。オンラインFPS「Warface」をプレイしてきた
「WarFace」は,Crysisシリーズを手がけるドイツのデベロッパ,Crytekが開発中のオンラインFPSで,韓国ではNEXONがパブリッシャを務める。最大の特徴は何と言っても「CryENGINE 3」が生み出すハイクオリティなグラフィックスだが,このレベルのゲームが基本プレイ無料のオンラインFPSとして開発されているという事実に驚くゲーマーも多いのではないだろうか。
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Crytekの新作「Warface」は,「CryENGINE 3」を使ったオンラインFPS。韓国市場を念頭に,Free-to-Playスタイルを採用
その後,「無料で遊べるAAAタイトル」の理想型を模索してたどり着いたのがWarfaceというわけである。
「AAA」は,CryENGINE 3のパワフルな表現力などによって,基本プレイ無料ながら有料の大作に引けを取らないゲーム体験が味わえることだ。
「First Person」は,没入感が高まり,誰もが主人公気分を味わえる1人称視点こそが,「Warface」に相応しいということ。そして「Awesome SinglePlayer」は,FPSの没入感をさらに高める驚異的なグラフィックスやサウンド,世界観にこだわったシングルプレイの重要性を指しており,最後の「Challenging MultiPlayer」は,多くのゲーマーを長期的に熱中させる,PvPやCo-opへの工夫のことだ。
そういった要素がうまく融合した結果,ロシアでの正式サービスや,韓国での第1次クローズドβテスト(11月22日に第2次CBTが実施予定)でも好意的な反響が得られたという。そして,さらなるグローバル展開のために,世界各地のパブリッシャとパートナー契約を結んでいるとのことだ。
順調に展開しているように見えるWarfaceだが,Wim Coveliers氏はリッチなグラフィックスゆえの高い推奨スペックを課題として挙げた。グローバル展開にはクライアントのさらなる最適化(軽量化)が必要と考えているようだ。
実際にWarfaceをプレイしてみると,グラフィックスのクオリティには確かなものを感じた。少なくともWarfaceは,筆者が想定していた「基本プレイ無料のオンラインFPS」よりも数段リッチなゲームに仕上がっており,とくにマップの作り込みが素晴らしい。
プレイ中にゲーム内世界の時間が流れ,視界が悪くなるという仕様も盛り込まれていたのだが,これなどはまさに,SinglePlayerを作り込む発想から生まれた要素だろう。
長時間遊べたわけではないので,ゲームの全体的な印象について深くは語れないのだが,PvPモード(チームデスマッチ)に関しては,基本的には「手堅い」感じ。プレイしていてとくに尖った印象は受けなかったのだが,しっかりと対戦が楽しめるチューニングのように思えた。
ただ,攻撃をしかけたキャラクターがレーダーに分かりやすく表示されるため,集中攻撃を受けやすく,マップの作り込みやオブジェクトの多さが作り出す「隠れられる場所」の価値が,やや損なわれているような印象も受けた。ルールや装備,マップを変えて遊んでみれば,また違った展開になりそうではある。
日本でのサービス展開は未定だが,基本無料のオンラインFPSという括りでは,大きな存在感を放っている本作。韓国を含むグローバル展開の行方に注目しつつ,日本で実際に遊べる日が来ることを心待ちにしたい。
「Warface」公式サイト
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