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小倉 唯さんや林プロデューサーなど「初音ミク -Project DIVA-」の関係者が次々と登場。「出張! ディーヴァ・ステーション 3時間スペシャル」をレポート
こちらの記事で紹介したように,番組中にはさまざまなコーナーが用意されていたのだが,本稿では「初音ミク -Project DIVA- F」関連の話題で埋め尽くされた「出張! ディーヴァ・ステーション 3時間スペシャル」の模様をお届けしよう。
このコーナーには,まず「初音ミク -Project DIVA- F」の開発チームメンバーである三等兵氏,DIVA零号機氏,中の人(1号)氏,つぼーんD氏の4人が登場し,トークを交えながら「初音ミク -Project DIVA- F」の見どころを紹介した。
三等兵氏は同作について,PS Vita版をベースにしつつも,新たなモードや楽曲の追加,一部操作方法の変化など,さまざまなチューニングが施されていることをアピール。さらに,2012年夏に東京ジョイポリスで行なわれた「DAIBA de DIVA」のイメージを再現した「スタジオモード」や,☆マークが出てきたらアナログスティックを弾くという,PS3版ならではのプレイスタイルなどを次々に紹介した。
つぼーんD氏(左),三等兵氏 |
DIVA零号機氏(左),中の人(1号)氏 |
デモプレイでは,DIVA零号機氏が「Tell Your World」「リンちゃんなう!」などの人気楽曲を次々に披露。「千本桜」では,同曲をモチーフにしたモジュール「壱ノ桜・桜花」について,「袖の動きにぜひ注目してほしい」とコメントしていた。
続いては,PS3版のウリの1つでもある3D立体視機能を実際に体験しようということで,スタジオモードの1つである「ライブスタジオ」を視聴することに。ただ,ニコニコ生放送では3D立体視の魅力を伝えられないため,中の人(1号)氏は「じゃあ僕らだけで楽しんじゃいましょう」と,視聴者放置でしばしの観賞タイムへと入っていった。
3D視聴を終えると,つぼーんD氏が,スタジオモードの特徴を改めて紹介。アングルを変更することによってミクの視点でライブを体験できることや,写真を取り込んで,キャラクターを重ね合わせたオリジナルの写真を作れることなどをアピールした。
最後に三等兵氏が「一番お伝えしたいことは,PS3版の要素は,Vita版でもお楽しみいただけることです」と強調。3D立体視機能などの一部を除き,追加DLCを購入すればPS3版と大差なくプレイできることをアピールしていた
予約特典のラバーストラップも紹介 |
HORIから発売される「初音ミク -Project DIVA- F」専用ミニコントローラ。発売日は3月7日だ |
続いては,「初音ミク -Project DIVA- F」プロデューサーの林 誠司氏が,2009年に発売された初代「初音ミク -Project DIVA-」が生まれたエピソードを語った。
「初音ミク -Project DIVA- F」プロデューサーの林 誠司氏 |
2007年に初めて初音ミクを見た林氏は「これは凄いものが出てきた」と衝撃を受けたとのこと。そして,当時のセガのプロデューサーに「初音ミク」のゲーム化を持ちかけ「是非やろう!」と意気投合。クリプトン・フューチャー・メディアにゲーム化の話を持ちかけるのだが,その当時はまだどんなゲームにするのかまったく決まっておらず「初音ミクでゲームを作りたい」という気持ちだけが先行していたという。
その後考えたゲームのコンセプトは「初音ミクとクリエイターの関係性を重視したもの」。ゲームを通じて,クリエイター(プレイヤー)とミクの絆を深められるようになゲームにしたかったとのことだ。
今でこそリズムゲームとして定着している「Project DIVA」であるが,当時は,「歌の欠片を探して旅をするアドベンチャーゲーム」として構想されていたのだとか。
また,タイトルに関しては「歌姫育成計画 Project DIVA」という仮タイトルが付けられていた。「Project DIVA」の名前がそのまま引き継がれていることについて,林氏は「プロジェクト名がそのままタイトルになったというのは,良くあることですよね」と話していた。
また,会社に企画書を出すときは大変だったようで,まずはスタッフに初音ミクを理解させるところから始まったという。当時はニコニコ動画が盛り上がる前で,スタッフをうならせるようなムービーもなかったため。林氏はミクのねんどろいどを用意してその愛らしさを猛アピールしたのだそうだ。
また林氏は「Project DIVA」シリーズが成功したことについて訊かれると,自身がミクと出会ったことや,ニコニコ動画が盛り上がっていった時期など「色んなタイミングが良かった」と振り返った。
さらに,最初にゲームとして初音ミクの作品を出せたことも,非常に幸運だった話す。それには,PSPが大きく普及していたことも成功の要因だろうとしていた。そして最後に林氏は「今後もProject DIVAを盛り上げていきたい」と意気込みを述べて,トークを締めくくった。
続いては,「Project DIVA」シリーズのディベロッパーであるディンゴの庄司竜也氏が登場して,開発エピソードを披露した。
庄司竜也氏 |
庄司氏は,コメントを残すことによって,ユーザー自身が動画に参加している感覚を味わえるニコニコ動画のシステムをゲームに生かせないかと考え,そこから「Project DIVA」の基本的なゲームデザインであるリズムゲームの企画が進んでいったことを明かした。ただ庄司氏曰く,当時からリズムゲームの市場は先細っていたため,周囲の人にそれを認めてもらうことは困難を極めたという。
また,初音ミクのイラストから3Dモデルを制作するのも苦労したそうだ。テスト段階のグラフィックスを見ても,2Dをただ3Dにしただけで,「存在」している感じがしなかったのだという。存在感を出すことができなければ,熱量の高いミクのファンを納得させることはできない。そう考えた庄司氏は,グラフィックスには一切の妥協を許さず制作したと話していた。
続いては,声優の小倉 唯さんが登場。小倉さんといえば,自身が中学二年生の頃に行った「みっくみくにしてあげる」のモーションアクターが大反響を得たのは記憶に新しいが,小倉さん曰く「当時は実感がなかったんです。今になって,凄いお仕事をさせてもらったんだと思うようになりました」と率直な感想を述べる,
小倉 唯さん(右) |
また,実際に初音ミクのライブに行ったことがあるという小倉さんは,自分と同じモーションで踊るミクを見て「不思議な感じでした」とコメント。動き(モーション)は自分から取り入れたものかもしれないが,なぜか自分とは思えなかったと話していた。ちなみにライブでは,ケミカルライトを振りながら,ファンの1人としてミクを応援していたそうだ。
続いては,「初音ミク -Project DIVA- 2nd」オープニングムービーのディレクターを務めたMARZA ANIMATION PLANETの今村氏が登場。
MARZA ANIMATION PLANETの今村氏 |
2009年11月末くらいから2010年2月くらいまでというかなり短いスケジュールだったため,開発は非常に大変だったと振り返る今村氏。しかしご存じの通り発売が2010年7月に延びたことで,さらに手を加えることができたと話していた。またオープニングムービーでは,歌詞のイメージから,春,青春,出会いといったキーワードを重視。音楽科のある高校で,学生の女の子(ミク)がスターになる道を駆け上がるというストーリーを考案したと話していた。
その後は,開発当時のスケジュールや予算管理を担当していためがねーちゃん,「初音ミク -Project DIVA-」「初音ミク -Project DIVA- 2nd」の広報を担当した馬場氏が登場してさらなるトークを展開。最後まで大盛り上がりのまま「出張! ディーヴァ・ステーション 3時間スペシャル」はフィナーレとなった。
スケッチブックで受け答えするめがねーちゃん。最近結婚したのだとか。おめでとう! |
馬場氏は和真とのコラボレーション眼鏡を紹介。その眼鏡をかけてアピールしていた |
おまけ
出演前の馬場氏を激写。コラボ眼鏡が決まってる? |
待機中のミクナノーさんを発見。なんとも言えないオーラが…… |
「初音ミク -Project DIVA- F」公式サイト
- 関連タイトル:
初音ミク -Project DIVA- F
- 関連タイトル:
初音ミク -Project DIVA- f
- 関連タイトル:
初音ミク -Project DIVA- 2nd
- 関連タイトル:
初音ミク -Project DIVA-
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(C) SEGA / (C) Crypton Future Media, Inc. www.crypton.net
記載の商品名および社名は各社の登録商標です。
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(c) SEGA / (c) Crypton Future Media, Inc. VOCALOIDはヤマハ株式会社の登録商標です。
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