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[G-Star 2013]ドリフトする馬に,名声と交易,住宅事情。「黒い砂漠」のちょっと分かりにくいところを細かく聞いてきた
以前のテストプレイ記事で,だいたいの説明はしてみたものの,私自身いま一つよく分からなかった部分を中心に,G-Star会場にいるスタッフの手を借りつついろいろ話を聞き込んでた。いろいろな要素が取り込まれた作品だが,今回は生活系コンテンツを中心に紹介してみたい。
馬でドリフトって?
まずは馬だ。ドリフトから確認してみよう。実は以前の取材で,馬のドリフトを見せたいということでPearl Abyssの人がずいぶん頑張ってくれたのだが,コケるばかりで結局うまくいかなかった。今回の試用版は,その当りの調整も行われており,馬のスペックフル開放だったので簡単にドリフトが成功する環境ではあったようだ。
で,ドリフトのシーンを直撮りしたのが以下のムービーである。
高速移動から即座に90度ターンができるワザなのが分かる。
馬については芸が細かいというか,あちこちいろいろと作り込んである。馬に乗るときも,横からだと脚を上げてまたぐ動作が,後ろからだと馬跳びのように飛び乗る動作になるとか,馬が離れたところにいても,指笛を吹けば迎えにくるといった感じだ。
では,馬によるドリフトはどのようにするのかというと,これは馬が持っているスキルを使うとのこと。スキルレベルを上げてないと失敗しまくるわけだ。
ちなみに,馬でどのようなスキルが使えるかは,その馬次第なのだという。生まれたときにスキルが固定されるそうで,持久力やスピードといったステータスも遺伝が影響する。さらに交配で,これまでとは違ったスキルを持つ馬を作り出すことも可能だという。
また,ロバや象にも騎乗可能だそうなので,足の速い象でドリフトをかますとか(象にドリフトスキルがあるかどうかは不明だが),夢が広がる仕様ではある。馬屋稼業で暮らすのも楽しそうだ。
ちょっと複雑な対NPC関連要素
本作では,関係を深めることができるNPCに近づくと,自動的に輪と白線で結ばれる。頭の上に「…」のフキダシがあるNPCの場合は間違いなく関係を強化できる。
キャラクターの詳細を確認すると,
- 興味度
- 好感度
というパラメータがある。
これは毎日変化するパラメータなので,こまめに様子を見ることが重要になるようだ。同時に背景に展開されるのは,そのNPCが求める情報の種類と,現在自分が持っている知識である。NPCが5個の知識を求めているので,欲しがっていそうなものを適当に見繕ってみよう。
ここでコンボが出て云々というのは,先の記事ですでにお伝えしたとおり。NPC情報の一番下にある円の中には数字(今は1だ)が刻まれていて,これは親密度を示している。コンボによって上昇していくのはこの親密度で,例えばNPCを労働で雇うときなどに重要になる値とのこと。
NPCと接触して[H]キーを押すと,図鑑(?)モードでさまざまな情報が参照できる。分野別に仕入れた知識が整理されているのだ。
カテゴリの中から「人物」「商人」と進んでいくと,その分野での自分の手持ちの知識が表示される。とにかく,知識を増やしていくことはゲーム進行上,非常に重要なものとなりそうだ。コンボチェックでミスっていると,好感度は減ることもあるので要注意。好感度は,モンスターを倒したり,クエストや会話で上昇させることができるという。
NPC個人に対する好感度と同様,街に対しても好感度のようなパラメータが存在することも,以前紹介したとおり。名声と貢献度がそれである。
このうち名声が上がると,プレイヤーの称号が変化する。最初は新米冒険家だが,中堅冒険家,有名冒険家などと進化していくわけだ。名声は,その街のNPCの親密度をどんどん上げていくと上昇するとのことである。
名声を上げることの直接的なメリットはまだ実装されていないようだが,例えば名声値をプレイヤー間の投票で上昇させるシステムなどを検討しているとのことで,かなり政治的な要素として考えられているようだ。
一方の貢献度は,NPCの依頼によるクエストをこなしていくことで上昇する。その場所での貢献度が上がると,貢献度の高い地域同士が,マップ上で見るとノードが水色の線で結合されていくことが分かる。また,マップに農場や鉱山などのアイコンが表示されるようになったり,そういった場所で働けるようになったりする。
街と街を結ぶ線はさらに重要。以前紹介したように交易が可能になるからだ。街と街が線でつながっていると,馬車などを狩りて大量の荷物を運ぶことができるようになる。距離によって値段が変わるとのことだが,移動する荷物の情報はマップ上に船や馬車のアイコンが移動するのも確認できる。
そのほか,貢献度が高いとアイテムをもらえたり,強化したりできるようになるという。クエストなどで詰まって,一人では勝てない相手が出てきたときなどは,貢献度を使って解決できるようになっているとのこと。単に加勢してくれるのではなく,間接的に色々な方法で解決方法を提示してくれるそうだが,なんだか単に戦闘に加勢してくれたほうが嬉しい気がしないでもない。
本作は,できるだけ実際の人間社会と同じ仕組みでゲーム内社会が動くようにデザインされているとのことで,これらの数値は教育,運送,生産,狩り,政治など,そのすべてに関わるようになるのだという。
ハウジング「生産NPCに俺はなる」
先日の記事で街の家の一軒一軒がプレイヤーの住まいになるのだと紹介したのだが,「でもどうせドアのところでインスタンスに切り替わるんでしょ?」と思った人は甘い。黒い砂漠のハウジングでは,インスタンスは使用していないという。その証拠に,窓から部屋の中がうかがえたりするのだ。
ただし,他人の家に無断で入ることはできない。ギルドに鍵を預けることによって,仲間内で入れるようにはなるそうだが,基本はあくまで個人住宅なようである。
家の中を飾ることで自己満足に浸る……のも悪くはないのだが,本作のハウジングの主目的はそこではないらしい。前述のように,一般の家は持ち主以外は自由に入れないのだが,たまに誰でも入れる物件というのもあるらしい。そういった物件は,商店や製作所に使われるそうで,NPC商店や生産NPCのような役割をプレイヤーが担うことができるのだそうだ。例えば,攻城戦が盛んになってくると,大砲専門の生産業者などが出てくるだろう……とのこと。
たまに大きな家というのもあって,店子を入れて賃料を稼ぐといった生き方もできる。まあ,大きな家は個人で簡単に購入できるようなものではないはずだが。
旅館では,部屋を借りて飾りつけなどができる。家を買うときには,室内に生産設備を置く場合の参考になる,どれだけ物をおけるかや室内利用率などが表示されるとのこと。家の構造などは変更できないそうだが,本作のハウジングは機能的な面でもちょっといままでのゲームとは違ったものになりそうである。
まだまだ詳細が不明な部分が多いゲームではあるが,話を聞くたびにさまざまな点でのチャレンジがうかがえる本作。戦闘を含め,普通のMMORPGのように遊ぼうと思えばできてしまう懐の深さを持ちながら,細部の要素だけを追求しても,楽しめそうな奥深さが用意されている。今後の情報が実に楽しみだ。
- 関連タイトル:
黒い砂漠
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