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大波乱となった「Capcom Cup 2016」Day1現地レポートまとめ。6人の日本人選手がTOP8進出。優勝候補・Infiltration,ときど,ウメハラ選手らは敗退へ
2016年の1年を通して行われてきた「Capcom Pro Tour」のポイントランキングによって選ばれた32名のプレイヤーが一堂に会し,2日間にわたってその頂点が争われる今大会。初日となる本日は,TOP32からTOP8までの試合が行われる。4Gamerではこの激戦の模様を,カリフォルニア州サンタ・アナの現地からリアルタイムでお届けしていくのでお楽しみに。本稿ではTwitterに掲載した現地レポートを随時まとめていくので,@4GamerLiveアカウントと合わせてチェックしてほしい。
なお配信スケジュールほか大会の見どころについては,先に掲載した観戦ガイドに詳しい。こちらもお見逃しなく。
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@4GamreLive現地レポートまとめ
- 皆さん,おはようございます。こちらは北米時間の12月2日10時。「ストリートファイターV」初の世界王者を決める公式世界大会「Capcom Cup 2016」がいよいよ開幕しようとしています。
- 32名の出場選手を8名まで絞る初日トーナメントの舞台となるのは,カリフォルニア州サンタ・アナにあるイベントスペース「Esports Arena」。Capcom Pro Tourのプレミア大会,「SoCal Regionals 2016」の会場にもなっていました。
- 会場内の二階には野試合が複数設置されており,出場を控える選手達による練習試合が行われています。
- 3つのプレミア大会を制した唯一人の男・韓国のInfiltration選手と,香港の強豪春麗使いHumanBomb選手による開幕戦は2-2までもつれ込むも,最後はHumanBomb選手が意地を見せました。EVO2016覇者はなんと初戦でLoser’sへ。
- 大会前日には本大会の配信で使われている素材撮影が行われていました。なお,4Gamer取材陣はマゴ選手に同行。「もっと面白くできるはず」とアドバイスを送り続けた結果がこれになります。
- 世界屈指のかりん使いマゴ選手と,フランスのRedBullアスリートLuffy選手による2試合目も2-2ともつれる展開に。本大会に向けて研鑽を重ねてきたミカ対策を披露するマゴ選手でしたが,最後は跳びどころの上手さで上回ったLuffy選手に軍配。
- ゲーミングハウスとき○荘主宰であり,ストIII 3rdから屈指の春麗使いとして知られるMOV選手と,ブラジルのネカリ使いBrolynho選手による3試合目は,MOV選手がそのスキルを見せ付けて圧倒。
- 4試合目は“The Beast”ことウメハラ選手とK-Brad選手による日米戦。ウメハラ選手がディフェンスの上手さで勝ち星を先行しますが,K-Brad選手も針穴を通す一撃を幾度も決めて食らいつき,最後は3-2と逆転勝利。場内がUSAコールに包まれました。
- 続いてはアメリカのホープNuckleDu選手のガイルと,リュウ使いXsK Samurai選手による北米選手同士の試合に。あのときど選手をも破ったNuckleDu選手のリュウ対策はお見事の一言で,全く危なげないままにXsK Samurai選手を下しました。
- 1回戦6試合目はシンガポールが生んだ天才,Xian選手と,アメリカのケン三銃士の一人,ChrisT選手という組み合わせ。試合前には「ケンはキツい」と再三語っていたXian選手でしたが,圧倒的な立ち回りの上手さで北米強豪ケン使いを撃退。
- 中国最強の格闘ゲーマーXiaoHai選手と,欧州の強豪アレックス使いProblemX選手による試合は,ProblemX選手が1勝を果たす意地を見せるも,やはり中国13億分の1は強し。XiaoHai選手が圧倒的な力でProblemX選手をねじ伏せました。
- 試合目にてララを撃破されたMisterCrimson選手はダルシムへのキャラ変更を行い,なんとか一太刀を浴びせましたが,ももち選手は揺るがず。
- Esports Arenaの外には,ジャパニーズスタイルのフードトラック,Okamoto Kichenがスタンバイ。我々も11ドルの牛丼を頼んでみましたが,甘めの味付けで美味しかったです(ただし量は多い)。なお,こちらの店主は北米のバーチャ勢なんだとか。
- 次なる相手は,そしてその対策は──試合の行方を見守る出場選手たち。
- 1回戦も後半,第9試合目はときど選手とドミニカ共和国からの使者DR Ray選手という組み合わせ。この試合ではDR Ray選手がときど選手の動きを次々と捉えていき,3-1での勝利という大金星を上げました。ときど選手はLoser'sから再起を図ります。
- 10試合目はGO1選手とえいた選手──Capcom Cup 2016初の日本人対決,かつHail Maryに所属していた同門同士の対決に。この試合ではGO1選手がえいた選手の癖を完全に読み切り,3-0で勝利を果たしました。
- 2つのプレミアを制した台湾の英雄GamerBee選手と,北米を代表する格闘ゲーマーRicki Ortiz選手による一戦は,勝負勘で上回ったRicki選手の勝利。本命どころが次々にLoser'sへと回っています。
- 滑り込みで出場権を獲得したゆかどん選手と北米ケン三銃士の一人Julio選手による対決は,超攻撃的なJulio選手をいなし続けたゆかどん選手が見事勝利。
- Sako選手とJustin Wong選手による日米カリスマ対決では,神月流歩行術 刹歩による奇襲に完璧な対応を見せたSako選手が3-1でJustin Wong選手を下しました。
- ハイタニ選手 vs. Filipino Champ選手の組み合わせでは,空中の高機動力を活かして立ち回るFilipino Champ選手に対し,ダッシュ×2からのEX猛る灯火といった“らしい”選択肢で対応したハイタニ選手が圧倒。3連勝で勝利を決めています。
- 続いてはふ〜ど選手とイギリスのベテランRyan Hart選手という組み合わせ。まずガイルを出したRyan選手ですが,ふ〜ど選手はまさに戦車のような重い攻めで一掃。さらには3試合目でRyan選手が出してきたケンも難なく蹴散らし,3連勝を果たしました。
- 1回戦の最終試合は,Capcom Cup 2015覇者かずのこ選手と,ノルウェーの若き強豪,Phonem選手という大一番。しかしこの試合はかずのこ選手が終始優勢に進める形で,Phenom選手の当て勘を発揮させることなく完封。3連勝で2回戦へと進出しました。
- 初日のトーナメントを取り仕切るのは,「ストリートファイターZERO3」世界一決定戦にて若きウメハラ選手と好勝負を演じたアメリカのレジェンド,Alex Valle氏。
- 負ければ全てが終わるLoser's1回戦がスタート。その初戦Infiltration選手 vs. マゴ選手は,Infiltration選手の凄まじい胆力により2-2の最終セットまでもつれる展開に。しかし最後はマゴ選手が制し,なんとEVO2016覇者が最初の敗退者となりました。
- マゴ選手とInfiltration選手が見せた熱すぎる攻防に,思わず立ち上がる観戦者。続くLoser'sの試合では,ウメハラ選手がブラジルのBrolynho選手を3-0で撃破したほか,XsK Samurai選手が同じアメリカのChrisT選手を破っています。
- Loser's第5試合目は,ときど選手とえいた選手による日本人対決に。EVO2016とG-Leagueではえいた選手が勝った組み合わせですが,ここでも持ち前の攻めが炸裂し,えいた選手が怒涛の3連勝。ポイント1位に続き,2位までもが早々に姿を消しました。
- Loser’s一回戦が終了し,Julio選手,Justin Wong選手,Ryan Hart選手がここで敗退。ポイントランキングトップ3全員が初戦で脱落するという,非常に過酷なトーナメントとなっています。
- 香港の春麗使いHumanBomb選手と,PlayStationの純正パッドを使い続けるRedBullアスリートLuffy選手という組み合わせからWinner's2回戦がスタート。この試合では的確な対空と読み合いの鋭さを見せたLuffy選手が3連勝。
- 「キャミィには慣れている」というMOV選手はその言葉通りK-Brad選手相手に3連勝と圧倒。Luffy選手の待つWinner's3回戦へと駒を進めました。K-Brad選手は同じアメリカのFilipino Champ選手が待つLoser'sへ。
- アメリカのホープNuckleDu選手は,シンガポールのXian選手のファンを相手にミカを投入。お互いに素晴らしい切れ味の攻めで星を取り合う展開となったが,少しずつNuckleDu選手が押していき,最後はEXレインボータイフーンで決着。
- 地元の星NuckleDu選手の活躍に沸き立つ観客達。
- プレミア大会決勝もかくやといった組み合わせ──ももち選手 vs. XiaoHai選手がWinner's2回戦で実現。両者の持ち味を直接ぶつけ合うかのような死闘は,ぎりぎりのところでXiaoHai選手に軍配。ももち選手はえいた選手の待つLoser'sへ。
- ここからは日本人選手の試合が続きます。CYCLOPS OSAKA所属のGO1選手は,ときど選手を倒したDR Ray選手のバルログを終始圧倒。最後は練気功の攻め継続を活かしたヒット確認鳳翼扇を叩き込み,Winner's3回戦へと進みました。
- 続いては,ゆかどん選手と北米の古豪Ricki Ortiz選手が激突。序盤はゆかどん選手が圧倒するも,Ricki選手がベテランらしい勝負勘で徐々に息を吹き返し,0-2の状況から怒涛の3連勝。会場が沸きました。
ハイタニ選手 vs. Sako選手──古くは関西セイヴァー勢同士とも言えるこの対決は,互いに全く譲らない好勝負へ。しかし,決定戦ではハイタニ選手が若干ながら上回り,Sako選手はウメハラ選手の待つLoser'sへ。
- Winner's2回戦最後の試合は,かずのこ選手 vs. ふ〜ど選手。的確なキャノンストライク対策により序盤を優位に進めたふ〜ど選手でしたが,それを受けたかずのこ選手は地上戦で対応し,3-1で勝利を果たしました。
- この後に控えているLoser's2回戦では,ふ〜ど選手 vs. マゴ選手,Sako選手 vs. ウメハラ選手,ももち選手 vs. えいた選手など,因縁のある超豪華な日本人対決が続きます。
- 会場にはCapcom Cupグッズが並ぶストアも出店中。ネカリとともに出場選手たちが描き込まれたポスターやTシャツなどが販売されています。
- ふ〜ど選手 vs. マゴ選手というマッチアップは,このCapcom Cupに向けて研鑽してきたマゴ選手のミカ対策が光るも,ふ〜ど選手も恐ろしいまでの勝負強さで取り返していく好試合に。お互いにミスが出るほどの極限状況を制したのは,ふ〜ど選手となりました。
- 続いては東のウメハラ vs. 西のSakoという,日本格闘ゲームファン垂涎のマッチアップ。魔法のようなヒット率を誇るウメハラ選手の波動拳に対し,的確な反撃とコンボ選択で食らいつくSako選手でしたが,最後はほんの少しだけゲージが足りず。
- ベガ&ケンのコスプレイヤーを発見。アレンジが素敵!
- Sako選手に尋ねてみたところ,最後はゲージが足りなかったのではなく,「EX百裂のための同時押しがズレてしまった」とのこと。あのSako選手でさえここ一番でミスしてしまう──いかに緊張感に満ちた戦いだったかがうかがえます。
- 引き続きLoser's2回戦が進行中。ゆかどん選手はアメリカのリュウ使いXsK Samurai選手を下し,またMisterCrimson選手とDR Ray選手による欧州 vs. 中南米対決はMisterCrimson選手の勝利となりました。
- Loser's2回戦5試合目にて,ももち選手 vs. えいた選手によるケン同キャラ戦が勃発。これまでの大会ではももち選手に分があったこの組み合わせですが,得意の攻めを限界まで研ぎ澄ましたえいた選手が念願のリベンジに成功。本人曰く「……勝っちゃった」とのこと。
- シンガポールの天才Xian選手と台湾の英雄GamerBee選手による試合は,Xian選手が素晴らしい立ち回りと七色の起き攻めで終始圧倒。タイムアップ間際のドット勝負を後ろジャンプ中Kで逆転するスーパープレイも飛び出し,3連勝でGamerBee選手を撃破。
- Loser's2回戦のPhenom選手vs.HumanBomb選手の対決。静かな立ち上がりから一進一退の攻防が続くも,勝ったのは徐々に調子を上げてきたPhenom選手。最終ラウンドは相手を封殺する勢いでした。
- 遂にWinner's3回戦! ここで勝った選手がトップ8入り──明日Anaheim Convention Centerで行われる2日目のトーナメントへと駒を進めることになります。
- その1試合目では,日本のMOV選手とフランスのLuffy選手が激突。チャンスを掴もうとさまざまな方法で接近を図るLuffy選手に対し,MOV選手は終始冷静かつ丁寧に対応し続け,蓋を開けてみればなんと3連勝。トップ8入りに一番乗りを果たしました。
- 2試合目はNuckleDu選手 vs. XiaoHai選手──Canad Cup決勝の再演に。「ピヨりに屈伸」など因縁深いこの組み合わせは,Canada Cupと同様NuckelDu選手が終始ペースを握り,怒涛の勢いで3連勝。北米勢最初のトップ8入りです。
- 続く組み合わせは,GO1選手とRicki Ortiz選手による日米春麗同キャラ戦。序盤はGO1選手ペースで進んだものの,今大会中に幾度も発揮してきた土壇場の力強さでRicki選手が大逆転。3-2でGO1選手を破り,北米勢2人目のトップ8入りを果たしました。
- Winner's3回戦の最後の試合は,かずのこ選手とハイタニ選手による日本人対決に。他大会での直接対決ではハイタニ選手優勢の組み合わせですが,本大会ではかずのこ選手も意地を見せ2-2までもつれ込む展開に。しかし最後はハイタニ選手が上回り,トップ8へ。
- Loser's3回戦の初戦では,Stunfestからほぼ半年振りとなる,ウメハラ選手 vs. ふ〜ど選手のカードが実現。この試合ではふ〜ど選手がウメハラ選手の守りをこじ開け続け,なんと一気に3連勝。ウメハラ選手はトップ16にて敗退となりました。
- 日本のゆかどん選手とフランスのMisterCrimson選手がLoser's3回戦で激突。ゆかどん選手のナッシュに対し,MisterCrimson選手はダルシムを選択。お互いに攻め合う好試合で2-2までもつれるも,最後はゆかどん選手が競り勝ちました。
- えいた選手 vs. Xian選手──直近のSEAM2016ではえいた選手が勝利を収めている組み合わせですが,本大会ではXian選手がえいた選手の攻めを完璧にいなし,3-1で勝利。日本の並み居る強豪を蹴散らしてきたえいた選手も遂に敗退となりました。
- Loser's3回戦最後の試合は,北米のスターFilipino Champ選手,そしてノルウェーの新星Phenom選手という組み合わせに。序盤はFilipino Champ選手が優勢に進めるも,Phenom選手も徐々に対応し始め,怒涛の攻めで逆転に成功。
- 勝てばトップ8入りとなる本日最後の4試合──Loser's4回戦がスタート。その初戦,ふ〜ど選手とXiaoHai選手の試合では,渾身の情熱ロープ投げやリバーサルバッドリーピーチを勝負どころで決めたふ〜ど選手に軍配。 日本勢3人目のトップ8入りを果たしました
- 続くゆかどん選手 vs. Luffy選手戦では,Luffy選手がまず2セット取るも,ゆかどん選手も終始冷静に対応。最後は対空ジャッジメント・セイバーから,いわゆる“ジャングラ”を誘ってのスピニングバックナックルという美しすぎるK.O.劇を見せ,ベスト8へ。
- 3試合目には,CPT大会においては初顔合わせとなる,かずのこ選手 vs. Xian選手が実現。この試合では,徹底した空中からの攻め,ジャンプによる起き攻め回避といったファン対策を見せたかずのこ選手が3-1で勝利。トップ8入りした日本勢はこれで5人目。
- 初日の最終試合はGO1選手とPhenom選手というカード。序盤はPhenom選手が先行するも,GO1選手も魂のEXスピニングバードキックを決めて取り返す激アツ展開に。最終セット最終ラウンドまでもつれた勝負は,GO1選手がもぎ取りました。
- 明日の組み合わせは以下のとおり(敬称略)。 Winner's1:MOV(春麗) vs. NuckleDu(ガイル,ミカ)
Winner's2:Ricki Ortiz(春麗) vs. ハイタニ(ネカリ)
Loser's1:ふ〜ど(ミカ) vs. ゆかどん(ナッシュ)
Loser's2:かずのこ(キャミィ) vs. GO1(春麗)
- 14時間の長きに渡って行われてきたCapcom Cup 2016初日もこれにて終了。明日の決勝は日本時間の4日11:00からスタートします。お見逃しなく!
――DAY2に続く。
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