プレイレポート
赤毛の剣士アドル・クリスティンが再びスマホに登場。配信が始まった「イースIIクロニクルズ」のプレイレポートを紹介
古くからのPCゲーマーにとっては言わずと知れた「イース」シリーズだが,その2作目がスマートフォン向けにリリースされたのは今回が初めてである。本稿では,シリーズ未経験者でも分かるように,本作のプレイフィールや感想をお伝えしていこう。
「イースIIクロニクルズ」ダウンロードページ
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詳しい話は前作(イースIクロニクルズ)のプレイレポートでも述べているが(※関連記事),「イース」は1987年に第一作が発売され,現在に至るまでさまざまなプラットフォームで展開されている,日本ファルコムの看板アクションRPGシリーズである。
オリジナルPC版が最初に発売されたのは,「I」が1987年,「II」が1988年。この2作はストーリーが続いているためか,セットで移植されたり語られたりすることも多い。厳密に言うと今回紹介する「イースIIクロニクルズ」は,PC / PSP向けに発売された「イースI&II クロニクルズ」から「II」の部分を抜き出し,ユーザーインタフェース(UI)などをスマホ向けに最適化したタイトルということになる。
あらすじを簡単に紹介すると,本作の主人公である赤毛の剣士アドル・クリスティンは,「I」のエンディングで,6冊の“イースの本”の力により遥か上空に浮かぶ“イース大陸”へと転送させられた。この大陸では,700年前から2人の女神“レア”と“フィーナ”が祀られており,アドルは女神や“六神官”の末裔らに導かれる形で再び冒険に赴くことになるのだ。
「II」のヒロインのリリア。PC版では彼女が登場する際に,振り向く様がアニメーションで処理されていて,そのこと自体が当時話題になった |
操作方法やUIなどは,基本的に前作(イースIクロニクルズ)から踏襲されている。バーチャルパッドによる360度方向への移動や,思いのほかスピーディーなダッシュ,そして体当たりによる直接攻撃などが特徴で,前作の経験者なら違和感なく遊べるはずだ。
ゲームのグラフィックスは“クロニクルズ”と“オリジナル”の2種類,BGMは“PC-8801版”を加えた3種類から選べるのも前作と一緒だ。前作の配信開始当時,BGMのループ再生時に音が一瞬途切れていたので心配していたが,本作ではそういった問題は確認できなかった。
両モードにおけるカットインムービーの違い。左がクロニクルズモード,右がオリジナルモードだ |
「II」の特徴的なシステムといえるのは,ゲームを進めていくことで順次習得できる「魔法」の存在だ。遠距離攻撃が行える“ファイア”を皮切りに,ダンジョン内で周囲を照らす“ライト”や,一度訪れた拠点エリアへワープする“リターン“など,アドルは最終的に6種類の魔法を扱えるようになる。
とくに使用頻度の高い“ファイア”は,多くのボス敵とのバトルでも必須となる。そのためか,体当たりだけで戦っていた前作と比べて,アクションRPGとしての手応えがグッと増している印象だ。
本作をバーチャルパッド操作で遊ぶことは十分可能ではあるものの,魔法を頻繁に使うことを踏まえると,(もし所有していればだが)Bluetooth型ゲームパッドでのプレイを強くオススメしたい。
ゲームパッドでの移動操作はアナログスティック(360度方向)と十字ボタン(8方向)を選べるほか,装備ウィンドウの開閉や魔法/アイテムの使用,ダッシュ/歩行の切り替えなどがそれぞれ別のボタンに割り当てられており,バーチャルパッド操作よりも格段に遊びやすい。
冒険中に獲得できる“鷹の彫像”があると,ファイアの魔法が敵を追尾してくれる。昔はこれに感激した記憶が |
MPが自然回復しない点に注意。MPを使いきったら“リターン”などで拠点エリアに帰還しよう |
ゲーム中は,レベルアップや装備品のアップグレードなど,キャラクターを成長させる醍醐味がテンポ良く味わえる。イースIと違ってマップは全体的に複雑だが,とくに終盤で訪れる“サルモン神殿”が手強いのを除くと,攻略につまづくことはそうないだろう。
ゲームクリアに要する時間は人それぞれだが,参考までに昔の記憶が微かに残っている筆者を例に挙げると,新しいBGMが登場する都度しみじみと聞きながらのんびりプレイして,だいたい5〜6時間といったところだ。
今回筆者が使用したBluetooth型ゲームパッドの「HORIPAD ULTIMATE」 |
むしろ,極端に長い時間をかけずとも良質な物語をコンパクトに楽しめる本作のようなアプリを,もっとたくさん遊んでみたいと思う。「イース」という名前を目にするだけで懐かしさがこみ上げてくるようなオールドゲーマーはもちろん,シリーズ未経験者にも,良質のスマホ向けRPGを探している人には強くオススメしたい。その際には,ストーリー的なつながりが強い前作とセットで購入を検討してみるといいだろう。
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