プレイレポート
ヒット中の「Dead by Daylight」をプレイ。いろんなタイプの殺人鬼と狂気の鬼ごっこを楽しもう
「Dead by Daylight」公式サイト
Steam「Dead by Daylight」紹介ページ
さて,本作の内容をざっくり説明すると,4人のサバイバー(SURVIVOR)が1人の殺人鬼(KILLER)から逃げ回るというオンライン専用の非対称型対戦アクションだ。非対称型タイプのゲームは最近,あちらではちょっと流行っており,有名どころとしては,2015年に発売された「EVOLVE」があるが,同作はモンスターとハンターが割と互角に戦えるのに対して,こちらは殺人鬼が圧倒的に強いという違いがある。
こうしたタイプの対戦ゲームは,立場によってプレイ感が異なるため,1つのゲームをいろいろな角度から遊べるというメリットがある。その反面,ルールはやや複雑になるので,まずは本作のキャラクターをチーム別に紹介したい。
まずサバイバー側だが,ゲームでは4人のプレイヤーキャラクターから1人を選んで参戦するという形だ。キャラクターは以下の4人で,初期状態では能力にほとんど差はないが,成長するにつれて個性が生まれるというゲームデザインになっている。
DWIGHT FAIRFIELD | MEG THOMAS |
メガネにネクタイ,Yシャツの男性。自身や味方の能力を強化するサポートタイプ |
三つ編みの女性。成長すると,ダッシュ力を強化する特殊能力が習得できる |
CLAUDETTE MOREL | JAKE PARK |
ドレッドヘアーの黒人女性。治療関係の特殊能力が習得可能だ |
若い男性。ステルスや破壊系の能力を持っている |
マッチングではチーム内で同じキャラクターが重なっても問題ないので,プレイをしていると,同じキャラクターが3人もかぶってしまう状況さえよくある。ちなみにプレイ中の視点も立場で異なり,サバイバーはいずれも三人称視点,殺人鬼は一人称視点になる。
キャラクターを選んでゲームを始めると,サバイバーはマップにある5つの発電機の修理を目指す。目的は,電源を回復して脱出ゲートを開けることだ。
しかし,マップには殺人鬼がうろついているので,まずは発見されないように行動することが重要。発電機に接近して左クリックを続け,修理状況を表すバーがいっぱいになれば,その発電機の修理は完了する。1台の発電機を,複数人で同時に修理することも可能だ。
修理中,ランダムなタイミングで「スキルチェック」と呼ばれるイベントが挿入される。これは,タイミングよくスペースキーを押さなければならないというミニゲームで,失敗すると発電機が爆発して修理ゲージが減少,しかも,大きな音がして殺人鬼に居場所がバレてしまうというオマケ付きだ。そのため,修理中では一瞬たりとも気が抜けないのだ。
言うまでもなく,本作の殺人鬼はAIではなく,ほかのプレイヤーが操作している。それだけに発見される確率も高く,見つかると的確に追跡される。殺人鬼が近づいてくると,ドクンドクンという心音が大きく聞こえるため,すぐその場所から離れよう。慎重な行動が,生き延びるヒケツだ。
もし発見された場合,サバイバーにできるのは逃げることとフラッシュライトで相手の目をくらませることだ。ただし,フラッシュライトは入手の機会がかなり少ないため,反撃できる手段はほとんどないと言っていい。つまり,逃げるしかないわけだ。
殺人鬼の攻撃を受けて体力がなくなると,サバイバーはその場にダウンしてしまう。こうなると,あとは殺人鬼に担ぎ上げられ,マップに設置してあるフックに吊されるだけだ。
持ち上げられているときに所定のキーを連打し,ゲージをいっぱいにすれば脱出できる可能性があるが,フックはマップのいたる所にあるので移動距離も短く,連打するヒマもない。つまり,脱出もまたほぼ不可能だ。
フックに吊されると,体力がジワジワと減少する。自力で脱出を試みることもできるが,こちらも成功率は非常に低く,たいていの場合,かえって死期を早めることになってしまう。体力がなくなったら,フックから(なぜか)爪が伸びて刺し殺され,そのプレイヤーはゲームから離脱。フック,恐るべし。
以上のように,サバイバー側に戦闘力はほとんどなく,見つかってしまったら,もうどうしようもないように思える。もっとも,ダウン状態やフックに吊り下げられたとき,味方に助けてもらうことはできる。
とはいえ,フックのそばに殺人鬼側が潜んでいる場合も多く,助けに来た仲間もまた倒されるという事態も起きかねない。捕まった味方を救出するのはかなりのリスクを負うため,見捨てることも少なくない。気の毒だが,生き残るためには仕方ないのだ。ごめんよ。
殺人鬼の攻撃や追跡をかいくぐり,発電機を修理できたら,マップに2か所ある脱出ドアのどちらかを開けよう。ドアを開くのにも時間がかかるが,発電機の修理ほどではない。しかし,対象となる脱出ポイントは発電機より少なく,さらに殺人鬼もその場所を知っているので,待ち伏せされる可能性もある。なんとかドアを開けて先に進めば,見事脱出完了でサバイバーの勝利になる。
なお,味方が殺人鬼に倒されて最後の1人になった場合,マップに出現するハッチからの脱出が可能だ。1人で発電機を5つ修理するのは難しく,その救済措置といったところだろう。
意外と苦労が絶えない殺人鬼
以上がサバイバーのやるべきことだが,続いて殺人鬼の詳細を見ていこう。選択できるキャラクターは以下の3人だ。殺人鬼は最初から右クリックで特殊能力を使用することができ,その能力もキャラクターごとに異なるため,サバイバーよりも個性が強く感じられる。
TRAPPER | WRAITH |
ホッケーマスクを身につけた憎いヤツ。名前のとおり,トラバサミの罠を仕掛けられる |
包帯でグルグル巻きになったイカすヤツ。ステルス能力を持っており,透明になれる |
HILLBILLY |
殺人鬼の目的は,4人いるサバイバーを全員倒すことだ。だって,殺人鬼だもの。倒す方法は上でも触れたように,攻撃を仕掛けて相手をダウンさせ,そいつを担いでフックにぶら下げ,仕上がりまで一定時間待つことだ。
そのため,まずはマップをうろついてターゲットを探すのだが,これが想像以上に難しかったりするから困る。殺人鬼は一人称視点なので周囲の状況が把握しにくく,上記のようにサバイバーに近づくと心音でバレてしまう。慎重なプレイヤーが相手だと,発見するのも一苦労だ。
なんとか発見しても,相手はもちろん全力で逃げる。確かに移動速度はこちらのほうが速いのだが,障害物を破壊したり,窓枠を乗り越えるといった動作は遅い。そのため,こうしたギミックを活用して逃げられると,あっという間に見失ってしまう。
なんとか相手をダウンさせ,担いでフックまで運ぶときが,本作でも数少ない俺ツエーの時間。だが,フックに吊したあとも油断はならない。相手が死ぬまでにはそれなりの時間がかかり,ちょっと発電機の様子を見に行こうものなら,ほかのサバイバーに救出されてしまうかもしれない。
といって,周囲をウロウロしていても物事は進展せず,非常にもどかしい。
プレイする前は,殺人鬼は一方的に攻撃しまくり,いわゆる脳筋スタイルで楽しめるゲームだと想像していたが,実際はかなり違っており,マップを駆け回ってチョコチョコと隠れるこしゃくなサバイバーをなんとか見つけ,あの手この手の妨害を避けつつ,やっと1人をダウンさせるという,実に苦難の道だった。
もちろん,これは単に筆者の想像と違っていたという話で,殺人鬼としてのプレイもかなり面白い。おそらく,全員を倒してクリアを目指す場合,サバイバーよりも高いスキルが求められるはずで,見かけのおどろおどろしさとは裏腹に殺人鬼は辛いなあ。
よりアクティブに活動してポイントを稼げ!
ゲーム中の行動に応じてポイントが手に入る。ポイントがよりたくさんもらえる行動を心がけよう |
“ツリー”と書いたが,BLOODWEBはクモの巣のような形でアイコンが配置されている。PERKSのほか,アイテムが手に入ったりする |
そして,手に入ったスキルやアイテムでキャラクターを強化することになる。なお,BLOODWEBにあるものをすべてアンロックすると,キャラクターのレベルが上昇し,新しいツリーが登場するというアンバイになっている。
ポイントは,ゲームにおけるさまざまな行動に応じて与えられ,基本的に,最初から最後までずっと隠れているよりもアクティブに活動したほうがポイントが稼げる。
また,プレイヤーには「ランク」も存在しており,ゲーム中に稼いだポイントに応じてそれが上下するようだが,なかなかポイントを稼げない筆者は最低ランクである20のままだ。なんかもうちょっと,うまくなりたい。
手に汗握る緊張感をたっぷり味わおう
まるで,低予算のホラー映画の中に放り投げられたような雰囲気をたっぷり味わえる本作。サバイバー側のやることといったら,要するに逃げながら発電機を修理するだけなのに,殺人鬼が近づくと心音が大きくなるという演出やBGMなどとも相まって,緊張感は非常に高い。殺人鬼を操作するのが生身の人間だけに,行動は予測不能で油断もスキもなく,恐怖感も近年まれに見るレベルの高さ。心臓はもう,バクバクよ。
殺人鬼はサバイバーとまったく異なり,獲物を追い詰めていく楽しさを存分に味わえる。サバイバーの発見は難しいが,そのぶん,見つけたときの喜び,そしてダウンさせたときの達成感は非常に高い。3人の殺人鬼それぞれが異なる特殊能力を持ち,これらをどう使いこなすか試行錯誤するのもまた楽しい。
キャラクターの成長要素が豊富なので,プレイを続けるモチベーションになり,またワンプレイが15分前後と,サクッと楽しめるのも魅力的。欧米でスマッシュヒットになったのもうなずけるデキだ。
「Dead by Daylight」公式サイト
Steam「Dead by Daylight」紹介ページ
ストーリーモードなどは存在していないため,1人でじっくり楽しみたい,という人には残念ながら不向き。マッチングロビーで即抜けする人が多く,なかなか対戦を始められないなど,不満点がまったくないわけではないが,キモである対戦がとにかく楽しく,末永く楽しめる1本になりそうだ。今後のアップデートなどにも期待しつつ,さあ,もういっちょ,いってみるか!
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