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「Call of Duty: WWII」の主人公はヨーロッパ西部戦線に投入された若き兵士。ゾンビモードの搭載も明らかにされた発表イベント内容をお届け
「Call of Duty: WWII」は,3年前に「コール オブ デューティ アドバンスド・ウォーフェア」を開発したSledgehammer Gamesが担当している。「Dead Space」のVisceral Gamesを源流とする同社としては,第二次世界大戦を扱う作品を作るのは初めてのこととなるが,ベルギーからイタリアまでの各地で取材を重ね,当時使用された兵器のモデリングやサウンド効果,さらには風景に至るまでの再現にこだわっての開発を続けてきたという。
ここ数年は「未来兵士はもう飽きた」という声をあげるファンも多かったので,こうした取り組みは現時点ではゲーマーたちから高く評価されているようだ。
本稿では,発表イベントでアナウンスされたシングルプレイ用キャンペーンモードの話題を中心に,ゲームの詳細をお伝えしていこう。
ヨーロッパ西部戦線にフォーカスした,リアル志向なゲーム内容に
「Call of Duty: WWII」は,1944年6月に始まるノルマンディー上陸作戦に参加した,“ビッグ・レッド・ワン”という通称で知られる第1歩兵師団(1st Infantry Division)に所属する,テキサス生まれの19歳の若者,ロナルド・R・ダニエルズという架空のキャラクターが主人公となる。
高校を卒業したばかりの若者であることからも分かるように,本作の主人公は戦い慣れた精鋭兵ではなく,いち新兵の目を通して,従来よりもリアルでダークな戦争の現実と,それに関わる人物たちの苦悶や試練,さらには戦禍を共にする戦友たちとの絆を描き上げるというコンセプトになっているようだ。
また本作では,ヨーロッパ西部戦線に焦点が当てられている。激しい弾丸の応酬をかい潜った“ノルマンディー上陸作戦”から始まり,ドイツ国内での戦いとしてはもっとも長期戦になったことで知られるオランダ国境沿いでの“ヒュルトゲンの森の戦い”を経て,さらにはライン川を遡ってドイツの奥深くへとナチスを追い詰めていくというキャンペーンになる模様だ。
ただし,英軍兵士やフランスのレジスタンスに参加する女性兵士など,主人公以外の人物の視点でストーリーが描かれる部分もあるようで,ドイツのフランスへの侵攻開始となる1940年から始まる惨事も,ゲーム中で体験することになるようだ。
2008年の「Call of Duty: World at War」以来,久々の“原点回帰”として第二次世界大戦が描かれることになる「Call of Duty: WWII」だが,それゆえにプレイは,敵情視察を行うドローンや大ジャンプを行うためのジェットパック,さらにはプレイヤーをスーパーソルジャーへと仕立て上げる強化外骨格といった,近未来戦に突入して以降のシリーズのものとは大きく異なる。
本作では,銃器や戦略を重視し,より瞬発的な判断が求められるようなゲームデザインにシフトしているようだ。ヘルスの自動回復はなく,シングルプレイキャンペーンにおいても,治療したければ仲間の兵士から救急パックを受け取らなければならないといった,リアル志向なゲームシステムが採用されているという。
ゲーム中に登場する武器には,米製小銃の「M1 Garand」や,アサルトライフルの原型となった「StG44」,ボルトアクションライフルの「M1903」,さらにはサブマシンガンの「Grease Gun」や,ドイツ製のマシンガン「MG42」など,当時実際に使用されていたものが採用されている。
今回のイベントで発表されたキャラクターは,主人公のダニエルズのほかに,中尉としてプレイヤーの師団を率いるジョセフ・ターナー(Joseph Turner),技能軍曹でダニエルズの直接の上司となるウィリアム・ピアソン(William Pearson),そして上等兵としてプレイヤーと苦楽をともにするであろうロバート・ザスマン(Robert Zussman)の3人だ。
それぞれのキャラクターはハリウッド俳優がパフォーマンス・キャプチャによる演技を担当しており,ピアソン役には映画「トランスフォーマー」シリーズのウィリアム・レノックス役で,兵士としての演技経験も持つジョシュ・デュアメルさん,ターナー役には「アドバンスド・ウォーフェア」でHAVOC役になるなど,「コール・オブ・ディーティ」シリーズでは何かと知られているジェフリー・ピアースさん,そしてザスマン役には映画「ベロニカは死ぬことにした」でエドワードを演じたジョナサン・タッカーさんが抜擢されている。
主人公のダニエルズについては,役者の名前こそ未発表だが,その名前はSledgehammer Gamesのゼネラルマネージャー,グレン・ショフィールド(Glen Schofield)氏の他界した義父の名前に由来していることが明かされている。
ゾンビモードも健在
マルチプレイモードに関しては,E3 2017に合わせた6月中旬のお披露目が予定されており,現時点で多くは語られていないものの,より「地に足の着いた原点回帰のゲームプレイ」が主張されている。日本語版のMicrosoftストアでは,Xbox One版の先行予約も始まっているが,こちらではマルチプレイモードのオプションが公開されており,「画面分割による2人でのローカルマルチプレイ」「オンライン協力(Co-op)プレイ」「2人から48人までのオンラインマルチプレイ」が,少なくとも用意されているのが分かる。また,いくつかの新仕様も公表されており,こちらもかなりユニークな趣向が凝らされているようだ。
◯ヘッドクウォーター
マッチに参加していないプレイヤーたちのハブ的なソーシャルスペースとして計画されており,これまでのフランチャイズには存在しなかったインタラクションや,報酬システムなどが用意される。
◯ディビジョン
Create-a-Classとキャクターカスタマイズの新たなアプローチとして搭載される新システム。歩兵師団や機械兵団といった部隊に入隊して,そこでランクを上げていくことになる。
◯ウォー・モード
ストーリー主導型の新しいチーム対戦モード。それぞれの戦略的な目標を達成するために,プレイヤーが連合国と枢軸国に分かれて戦うことになる。
もちろんゾンビモードも健在で,ナチスドイツの兵士がゾンビ化したようなアートワークも公開された。第二次世界大戦の最終局面で,切羽詰まったドイツ軍が,開発中だった死者の蘇生プログラムを始動させるというストーリーになっている。
なお公式サイトによると,「Call of Duty: WWII」は,デジタルスタンダード版とスタンダード版,そしてシーズンパスやスチールブックが含まれたプロ版の3種類が各プラットフォーム向けに用意されており,プレオーダーした人であれば,マルチプレイモードのβテストに参加できることが発表されている。
第二次世界大戦という,これまで多くのファンが望んでいた時代設定を,Sledgehammer Gamesがどのように描き上げていくのか。6月に行われるマルチプレイモードの詳細発表とともに,さらなる続報を楽しみにしておこう。
「Call of Duty: WWII」公式サイト
- 関連タイトル:
Call of Duty: WWII
- 関連タイトル:
コール オブ デューティ ワールドウォーII
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