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中国発MMORPG「Revelation Online」の新クラス“アサシン”に与えられた開発期間は10か月。その経緯が語られたセッションをレポート
本稿では,同作に実装された新クラス「アサシン」の開発経緯を中心に紹介しよう。
「Revelation Online」公式サイト
ところが,上層部から指定されたアサシンの開発期間を「10か月」と聞いて,キム氏は目を丸くしてしまった。というのも,この期間にはゲーム内コンテンツだけでなく,トレイラー制作やプロモーション展開など,アサシンにまつわるすべての開発作業が含まれていたからだ。
一般的にはゲーム内の要素を開発してから,それをもとにトレイラーに着手するのが自然だが,それでは到底間に合わない。
とりあえず,トレイラー制作は韓国の開発会社へアウトソーシング(業務委託)を行う方向で検討したものの,そもそもクラスの詳細な能力やグラフィックスが決まっていない。そういった状態でトレイラーを作成するために必要な情報を伝えられるはずがない。
そこでキム氏は,NetEaseでのアサシン開発とアウトソーシングによるトレイラー制作を並行して進めることを決めた。
例えばキャラクターモデルに関しては,最初に最低限のプロトタイプを作成し,その後はアップデートの都度,お互いに情報共有を行う。そのほかにも両社の情報共有のために,さまざまな環境を整えていったが,これが想像以上に大変だったそうだ。たとえ開発環境が整ったとしても,物理的な距離が遠く離れているうえに文化も異なる。
当初,キム氏は女性アサシンのイメージとして,「TERA」のエリーンや「ブレイドアンドソウル」のリン族を挙げていたそうだ。ところが,韓国の開発会社が仕上げてきたトレイラー用のモデルは,それらとはイメージが異なるものだったため,頭を抱えることになったという。
結局,さまざまな事情により,そのキャラモデルが採用されたそうだが,アサシンのトレイラーを見る限り,「同じリンでも『マビノギ英雄伝』と勘違いしていたのかな?」 という気がしないでもない。
それはさておき,4Gamerが「Revelation Online」を紹介するのは本稿が初である。初めてタイトルを目にした人も多いと思うが,トレイラーやスクリーンショットを見てもらえれば,そのクオリティの高さは十分に伝わるだろう。最近では,NetEaseと聞くとスマホアプリの「陰陽師」(iOS / Android)が思い浮かぶかもしれないが,少なくともワールドワイドでは「Revelation Online」が同社にとっての代表作のようだ。日本でもサービスしてくれないかなあ……。
「Revelation Online」公式サイト
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