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「DEAD OR ALIVE 6」プロデューサー兼ディレクター,新堀洋平氏にEVO2018会場でインタビュー。現在の開発状況は「20%前後」
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印刷2018/08/21 00:00

インタビュー

「DEAD OR ALIVE 6」プロデューサー兼ディレクター,新堀洋平氏にEVO2018会場でインタビュー。現在の開発状況は「20%前後」

 北米時間2018年8月5日に閉幕した「Evolution 2018」。コーエーテクモゲームスブースでは,「DEAD OR ALIVE 6」PC / PS4 / Xbox One 以下,DOA6)の試遊台が出展されたほか,著名な格ゲーマーによるエキシビションマッチなども行われ,大きな賑わいを見せていた。今回,同会場において,本作のプロデューサー兼ディレクターである新堀洋平氏に話を聞く機会を得たので,その模様をお届けしたい。

画像集 No.002のサムネイル画像 / 「DEAD OR ALIVE 6」プロデューサー兼ディレクター,新堀洋平氏にEVO2018会場でインタビュー。現在の開発状況は「20%前後」

4Gamer:
 本日はよろしくお願いします。
 まずは現在の「DOA6」の開発状況を教えてください。6月のインタビュー時点では「8%」という回答をいただきましたが。

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新堀洋平氏
「DEAD OR ALIVE 6」プロデューサー兼ディレクター。「DEAD OR ALIVE 5」シリーズでは開発を指揮するディレクターを担当
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新堀洋平氏(以下,新堀氏):
 実はそんなに進んでいなくて15%くらいですかね。ただ,水面下で進行している部分もあるので,それを含めると「20%前後」と言えるかもしれません。

4Gamer:
 先日,ディエゴとリグがプレイアブルキャラクターとして発表されました。多くのファンが抱いた疑問だと思うのですが,なぜ男らしいキャラクターを2人同時に発表したのでしょうか。DOAシリーズは女性キャラクターのファンが多く,男女ひとりずつ発表していくものだと思っていました。特別な意図があるのでしょうか。

新堀氏:
 確かに意図があると思われても無理はないと思います。実を言いますと,女性キャラクターをお披露目するつもりだったんですが,開発が間に合わなかったんです……。
 
4Gamer:
 いきなりのカミングアウトに驚きました(笑)。

新堀氏:
 女性キャラクターの発表を心待ちにしていたファンも多く,「なぜ2人とも男なんだ!」という声はこちらにも届いていまして,そこは本当に心苦しく思っています。男性キャラクターを待ち望んでいた人からは,「どちらも格好いいよ!」という応援の声をもらってはいるのですが……。

ディエゴ(CV:安元洋貴)
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リグ(CV:東地宏樹)
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4Gamer:
 女性キャラクターの開発に時間がかかった,という裏事情を聞くと,「新規の女性キャラクターを発表する予定だったのでは?」という想像をしてしまいますが。

新堀氏:
 申し訳ございませんが,それについてはまだ明かすことはできません。
 ただ,新規のキャラクターだから特別に時間がかかる,というわけでもないんですよ。というのも,DOA6ではエンジンそのものを一から作り直しているので,既存のキャラクターであっても,昔のデータをそのまま使うことができません。モデルやテクスチャはもちろんのこと,顔も体も骨構造から作り直していますので,既存キャラクターだからといって簡単に開発が進むということはなくて,そこでかなり苦労しています。

4Gamer:
 新旧キャラクター問わず,開発にはある程度の時間を要すると。

新堀氏:
 はい。さらにDOAシリーズならではの表現についても旧エンジンを捨てて次世代エンジンに差し変わる予定なのですが,旧エンジンの性能が高過ぎて,新バージョンのものがまだ開発できていないのですね。そのため,今回の出展バージョンもそうですが,まだ少し動きが不自然になっています。旧エンジンは私や歴代のプログラマやアーティストが血と汗と涙を注ぎ,日夜研究して作ったものですから,そう簡単には越えられないんですよ。
 私自身も早く完成版を見たいという気持ちが強く,ファンの皆さんも同じ気持ちを抱いていると思います。お待ちいただいてすみませんが,私と一緒にエンジニアたちを信じて応援していただければと思います。

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4Gamer:
 続いて,ゲームシステムについてお聞きします。DOA6ではブレイクゲージやスペシャルボタンといった新システムが導入されています。今までのシリーズ作品と比べて,かなり大きな変更が入っている印象ですが,それには理由があるのでしょうか。

新堀氏:
 これまでのシリーズと比べて,初心者でもプレイしやすく,また,ほかの格闘ゲームをプレイしている人でもすんなりと遊べるようなゲームを目指した結果です。
 DOAシリーズのゲームシステムは独特で,そこが魅力になっている部分はもちろんありますが,初心者にはとっつきにくいところもあったと思うんです。そういった部分はなるべく取り払いつつ,DOAシリーズの良さをなるべく残していくという方向で調整しています。

画像集 No.007のサムネイル画像 / 「DEAD OR ALIVE 6」プロデューサー兼ディレクター,新堀洋平氏にEVO2018会場でインタビュー。現在の開発状況は「20%前後」

4Gamer:
 そうした方向転換を決断したきっかけとは?

新堀氏:
 「DEAD OR ALIVE 5 Ultimate」と「DEAD OR ALIVE 5 Last Round」の基本無料版が,全世界で累計1000万ダウンロードを記録したことですね。この数字の大半は格闘ゲームのコアユーザーではないと思いますが,やはりそういう人は難しいゲームシステムに直面したときに,そこでプレイをやめてしまう傾向が強い。
 基本無料という条件があるとはいえ,これだけ多くの人がDOAシリーズに興味を持ってくれるということが分かったので,もっと間口を広げたゲームを作っていこうと思い直しました。
 「必殺技ゲージ(ブレイクゲージ)なんてDOAらしくない!」といった意見もありましたが,ゲージシステム自体は格闘ゲームをプレイしている人には馴染み深いものです。初心者の人にとっても,どういうプレイをすれば強い技を出せるのか,という分かりやすい目印になるんですね。

4Gamer:
 ゲームシステムが大きく変更されることで,今までとは違う戦い方が求められるのでしょうか。

新堀氏:
 どれくらい変わるかはまだ開発段階なのでなんとも言えないですね。ただ,DOAシリーズの土台となる部分はしっかりと残しますので,その点は安心してください。そのうえで新システムによる駆け引きを楽しんでもらいたいです。

4Gamer:
 最後に発売を待っているファンに向けてメッセージをお願いします。

新堀氏:
 DOA6はまだまだ開発段階ですが,初心者の方も,今までのDOAファンの方にも楽しめるゲームを目指しています。日本にいる皆さんにも近いうちに触ってもらう機会を提供したいと思いますので,期待して待っていてください。

4Gamer:
 本日はありがとうございました。

画像集 No.008のサムネイル画像 / 「DEAD OR ALIVE 6」プロデューサー兼ディレクター,新堀洋平氏にEVO2018会場でインタビュー。現在の開発状況は「20%前後」

「DEAD OR ALIVE 6」公式サイト

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