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アイ・オーの新型キャプチャデバイス「GV-USB3/HD」を,発売前にTGS 2017会場でチェックしてみた
10月4日に発売されたばかりの本製品を中心に,ブースで見かけた新製品を簡単に紹介しよう。
細かい設定は不要のお手軽系キャプチャデバイス
各社からさまざまな製品が登場したこともあってか,ゲーマー向けのキャプチャデバイスは,大きく分けて2つの流れに分かれている。1つは,録画品質などを細かく設定できて,本格的なビデオキャプチャ用途に対応できる製品で,もう1つは,ビデオキャプチャに関する詳しい知識がなくても,接続してボタンを押すだけで使える製品だ。新製品のGV-USB3/HDは,後者の製品になる。
GV-USB3/HDは,横置き時のサイズが80(W)×117(D)×27(H)mm,重量は約160gと,コンパクトで置き場所に困らない製品だ。
側面にあるHDMI入力にゲーム機からの映像出力をつなぎ,HDMIパススルー出力をディスプレイやテレビに接続したうえで,USB 3.0ケーブルでPCとつないで使用する。
エンコード方式はソフトウェア式で,USB 3.0でつないだPC側でエンコードすることになるが,表で示した動作環境を見ても分かるとおり,極端に高いスペックを要求されるわけではない。GV-USB3/HDと専用ソフトウェアは,ライブストリーミング機能を持たないので,ゲーマー向けPCほどではなくても,それなりのスペックを有するPCがあるなら,十分に録画用として活用できるだろう。
なお,表にはOSが含まれていないのだが,Windows 7以降に対応とのこと。
CPU | 第4世代のCore i3 3.4GHz以上 推奨:第4世代のCore i7 3.4GHz以上 |
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メインメモリ容量 | 4GB以上 推奨:8GB以上 |
グラフィックス | Intel HD Graphics 4000以上 GeForce 600シリーズ以上 |
ストレージ | 推奨:Serial ATA 6Gbps接続のSSDまたはHDD |
ディスプレイ解像度 | 1280×720ドット以上 |
そのほか | GPUによるビデオエンコードが必須 |
動作環境はデスクトップ向けCPUを前提としてはいるものの,会場でアイ・オー・データ機器のスタッフに確認したところ,ノートPCでも第4世代のCore i5やCore i7以上であれば,まず問題ないとのことだ。
なお,ディスプレイ解像度の指定もあるが,これは,専用録画アプリケーション「HD Mix Capture」の最小解像度によるもの。このスペックを満たすPCであれば,ノートPCであっても解像度面で問題はないだろう。
アイ・オー・データ機器では,GV-USB3/HDで動作を確認したゲーム機として,以下に示した製品を挙げている。また,Apple純正の「Lightning - Digital AVアダプタ」経由ではあるが,iOSデバイスの映像録画も可能とアピールしている点もポイントと言えよう。
- PlayStation 4/PlayStation 4 Pro(※4K解像度の録画には非対応)
- PlayStation VR
- Nintendo Switch
- Wii U
- Xbox One/Xbox One S
- ニンテンドークラシックミニ ファミリーコンピュータ
- レトロフリーク
GV-USB3/HDのHDMIパススルー出力は,遅延がほぼゼロであると謳われている。会場で実際に,GV-USB3/HDを接続した環境でゲームをプレイしてみたが,確かに気になるような遅延は感じられなかった。ただ,理論的にはごくわずかな遅延が存在するため,「ほぼ」という表現になっているようだ。
一方,PC上で動作するHD Mix Captureのプレビュー画面には,当然ながら遅延があるため,PCのディスプレイを見ながらプレイというのは,現実的ではない。
キャプチャの設定も,シンプル路線だ。たとえば録画の場合,「最高画質」「高画質」「標準画質」の3つがあるだけ。録画時のフレームレートやビットレートも選べるそうで,最高設定では,1920×1080pの60fpsで30Mbpsまで設定できるとのこと。録画の画質は十分と言えよう。ただ,TGS会場で触った開発途中版のソフトウェアでは,フレームレートやビットレートの設定ができなかった。
映像は品質を選択できる一方で,音声データのほうは,サンプリング周波数48kHzのビットレート384kbps固定のようだ。
ちなみに,HD Mix Captureは,静止画のキャプチャにも対応している。こちらの画質設定は,録画設定と連動しているようだった。
キャプチャデバイスのほかに,参考出展として2017年10月下旬発売予定の液晶ディスプレイ「LCD-M4K551XDB」もあった。ゲーマー向けの製品ではないが,簡単に触れておきたい。
LCD-M4K551XDBは,55インチサイズで4K解像度のIPS系液晶パネルを採用する製品で,デジタルサイネージから家庭用途まで幅広く対応するものとのこと。
税込の直販価格が12万7440円と狙いやすい価格帯ではあるので,「ゲーマー向けの仕様は求めないが,とにかくデカい4K液晶ディスプレイが欲しい」という人であれば,狙い目かもしれないので,店頭でチェックしてみるといいだろう。
アイ・オー・データ機器のGV-USB3/HD 製品情報ページ
アイ・オー・データ機器 公式Webサイト
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