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【PR】思わず本気で使い込んでしまった,アイ・オーの「GV-USB3/HD」。HDMIキャプチャデバイスの本命か?
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印刷2017/10/28 12:00

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【PR】思わず本気で使い込んでしまった,アイ・オーの「GV-USB3/HD」。HDMIキャプチャデバイスの本命か?

画像集 No.048のサムネイル画像 / 【PR】思わず本気で使い込んでしまった,アイ・オーの「GV-USB3/HD」。HDMIキャプチャデバイスの本命か?

GV-USB3/HD
メーカー:アイ・オー・データ機器
問い合わせ先:お問い合わせ窓口
実勢価格:1万8700〜2万1500円程度(※2017年10月28日現在)
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 主要な据え置き型ゲーム機とPCのほぼすべてがHDMI出力をサポートし,このHDMI経由で出力された映像と音声をキャプチャするデバイスの選択肢も増えたことで,「ゲーム映像のビデオキャプチャ」は,以前と比較して格段に行いやすくなった。

 なかでも,転送速度が十分にある「USB 3.1 Gen.1」――以前はUSB 3.0と呼ばれていた――が普及したことによって,HDMIで映像や音声を受けて,それをホストとなるPCへデータとして伝送するUSB 3.1 Gen.1接続型のHDMIキャプチャデバイスは,初心者からマニアまで,ゲームでコミュニケーションを行う人達の間で「欲しいPC周辺機器」となりつつある。というのも,USB 3.1 Gen.1端子接続型デバイスであれば,PCI Express拡張カードとは違って,デスクトップPCのみならずノートPCでも簡単に使えるからだ。

 2017年秋にアイ・オー・データ機器(以下,I-O DATA)から発売となったゲーマー向けキャプチャデバイス「GV-USB3/HD」も,そんなUSB 3.1 Gen.1接続型でHDMI入力に対応した製品の1つである。
 「ほぼ遅延ゼロ」のHDMIパススルー出力機能を持ち,録画は最大で1920×1080ドット解像度のフレームレート60fps対応と,ゲーム用としては必要十分なスペックを備える……といったあたりは競合製品とおおむね共通だが,その違いはどこにあるのか。今回は実際にGV-USB3/HDでゲーム動画コンテンツを作ってみたので,その過程を報告してみたい。


小型軽量でシンプルなGV-USB3/HDの本体


本体とスタンド,付属のケーブル。ケーブルと比較するだけでも本体の小ささは想像してもらえると思う
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 と,その前にまずは本体を概観しておこう。
 GV-USB3/HDのデザインはシンプルだ。実測の本体サイズは約80(W)×115(D)×27(H)mm,重量は約160gと,文句なしに小型軽量だ。それこそ,本体だけだったら,ポケットにも入るレベルである。
 本体自体は横置きが前提の作りになっているが,製品ボックスに付属のスタンドを組み合わせれば,縦置きでの利用も可能だ。

GV-USB3/HDは横置きでも縦置きでも利用できる
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PCとUSBケーブルで接続すると,インジケータが青く光る
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 本体側に用意される接続端子は,ホストPCと接続して,データ通信および給電を行うためのUSB 3.1 Gen.1 Type-B端子と,キャプチャ対象となる据え置き型ゲーム機などと接続するためのHDMI Type A端子,そして,入力されたHDMI信号をほぼ遅延ゼロでパススルー出力するためのHDMI Type A端子のみ。非常にシンプルで,本体側には電源スイッチも,アナログ音声入出力用の端子もないため,接続ミスはほとんど起こりようがない。

上段はインタフェース部のある側面で,片側にUSB 3.1 Gen.1 Type-B端子と電源インジケータ,もう片側に入出力用のHDMI Type A端子がある。それ以外の4面にインタフェースやボタンなどはない
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I-O DATAのサポートページから最新版を入手できる「GV-USB3/HD サポートソフト」で,ドライバとHD Mix Captureを導入可能
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 GV-USB3/HDを特徴付けているのは,本機をPCと接続する前に導入するよう推奨されている専用ドライバソフトウェアと,I-O DATA製キャプチャソフトウェア「HD Mix Capture」,そして,別途インストールすることで利用できるようになるCyberlink(サイバーリンク)製ビデオ編集ソフトウェア「PowerDirector 14 for I-O DATA」(以下,PowerDirector)だ。
 GV-USB3/HDのユーザーは,別途追加でソフトウェアを用意しなくとも,HD Mix Captureで録画を行い,PowerDirectorで不要な部分をカットしたり,テロップやエフェクトを入れたりして動画作品に仕上げ,動画SNSへアップロードできるのである。

OBS Studioを使った生配信の例
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 なお,重要なことなのであらかじめ述べておくが,HD Mix Captureはあくまでも録画用アプリケーションであって,いわゆる実況配信は行えない。ただしGV-USB3/HDは,「OBS Studio」「XSplit Broadcaster」などの配信用ソフトウェアと組み合わせて利用可能で,筆者が試したところ,確かに実況配信は行えた。実況配信に興味のある人は参考にしてほしい。


HD Mix Captureを使ってキャプチャする〜使い方から設定のコツまで


GV-USB3/HDの接続イメージ
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 実際にHD Mix CaptureとPlayStation 4(以下,PS4)を接続し,ゲームの映像および音声をキャプチャしてみることにした。

 ユーザーは,遅延ほぼゼロでパススルー表示されるテレビ(などのディスプレイデバイス)側の映像を見てゲームをプレイしながら,PCとつながったディスプレイデバイス上で,HD Mix Captureのウインドウから録画状況をチェックすることになる。

こちらはPS4とデスクトップPCを用いた接続イメージ。GV-USB3/HDは3本のケーブルでPS4およびディスプレイデバイス,PCと接続することになる
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 また,ゲームの映像と音声だけでなく,実況しているユーザー本人の映像と音声(=しゃべり声)も同時にキャプチャすることにも,HD Mix Captureは対応している。HD Mix Captureが動作しているPC側にWebカメラとマイクをつないでおけば,自動で認識してくれるので,利用は簡単である。
 というわけで,下に示したのがHD Mix Captureのメインウインドウだ。

HD Mix Captureのメインウインドウ
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録画中はLEDインジケータが赤く光る製品も多いが,GV-USB3/HDのそれは電源インジケータなので青一色。録画状況はHD Mix Capture上で確認する仕様だ
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 いま示したスクリーンショットでは,左上ペインがGV-USB3/HDへHDMI入力した映像,その下にあるペインがWebカメラからの映像になる。右の一番大きなペインは両者を合成した映像で,HD Mix Capture上の[録画]ボタンを押すと,この映像を録画することになる。
 Webカメラからの映像を表示するペインの下にあるのはシンプルなコントロールパネルで,ここではWebカメラからの映像を利用するか否かや,利用する場合,四隅のどこに配置するか,マイク入力を利用するか否か,利用するときの入力レベル設定を行える。

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 これ以上の細かい設定は,右下ペインにある[設定]ボタンから行うことになる。
 実際に使った筆者なりの設定ポイントを紹介しておこう。「録画設定」では細かな画質や,録画ファイルの保存先指定などを行えるが,とくに重要なのは「GPU設定」で,録画時のエンコード処理をハードウェアアクセラレーションするためには必ず設定しておきたい。なお,ハードウェアアクセラレーションの対応GPUはGeForce 6シリーズ以降もしくはIntel HD Graphics 4000シリーズ以降とのことなので,ハードルは決して高くないだろう。

録画設定。4Gamer読者の場合,GeForceやRadeonを搭載するゲームPCを所持している率が高いと思うが,たとえばGeForce搭載機なら,GPUの世代がKepler以降であれば,GPU設定から「NVENC」(※ソフトウェア上の表記は「Nvidia NVENC」)を選択できる
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 画質および音質のプリセットは以下のとおりで,基本的には以下の3つから選ぶことになる。GV-USB3/HDのハードウェア的には1280×720ドットや720×480ドットといった解像度や,30fpsといったフレームレートもサポートしているため,サードパーティ製アプリケーションを使えば設定可能だが,基本的には1920×1080ドットのフレームレート60fpsで録画することになる。

  • 最高品質
    【映像】H.264/MPEG-4 AVC形式,1920×1080ドット(1080p),フレームレート60fps,ビットレート30Mbps
    【音声】AAC形式,サンプリングレート48kHz,ビットレート384kbps
  • 高品質
    【映像】H.264/MPEG-4 AVC形式,1920×1080ドット(1080p),フレームレート60fps,ビットレート24Mbps
    【音声】AAC形式,サンプリングレート48kHz,ビットレート384kbps
  • 標準品質
    【映像】H.264/MPEG-4 AVC形式,1920×1080ドット(1080p),フレームレート60fps,ビットレート18Mbps
    【音声】AAC形式,サンプリングレート48kHz,ビットレート384kbps

こちらは「静止画設定」。ファイル形式とファイル名の命名規則,保存先の指定を行える
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 「カメラ/マイク設定」は,Webカメラ経由でユーザーの姿を撮影したり,マイクで録音したりする場合には絶対にチェックしておきたい項目だ。カメラデバイスやマイクデバイスの選択,撮影解像度やフレームレートの設定はここで行うからである。
 HD Mix CaptureでWebカメラから入力した映像は小ウインドウとしてメイン映像に合成されるので,Webカメラ側の撮影解像度は低くても大丈夫そうだが,そういう指定を行えるわけである。

カメラ/マイク設定。前述のとおり,マイクの入力レベルはメインウインドウのコントロールパネル部にあるスライダーからも行える
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 「その他の設定」で押さえておく必要があるのは「HDMI入力の音量」だ。
 これは,据え置き型ゲーム機の場合だと,ゲーム機側がHDMIケーブル経由で出力するサウンド音量の調整に相当する。マイクで自分のしゃべっている声を入力する同時録音の場合,ゲーム側のサウンドが最大音量だと,完成した合成映像上でしゃべり声を聞き取りづらいケースがままある。このあたりはゲームの内容にもよりけりだが,ユーザーのしゃべりが主体となる実況動画を作るのであれば,ゲーム側の音量は50%くらいにまで下げてしまっても違和感はない。

その他の設定。HDMI入力の音量は,ここで指定を行う必要がある
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 筆者が試用したケースでは,画質設定を最高画質に指定。GV-USB3/HDと接続したノートPCは「GeForce GTX 1060 6GB」を搭載しているため,GPU設定はNVENCとした。
 筆者は普段からゲームの実況プレイを動画で配信しているのだが,個人的にはプレイしながらしゃべることがそれほど苦ではなく,むしろ編集時にアフレコするのが億劫な性格なので,今回は,マイクの音量レベルは高めに,HDMI入力の音量は50%にそれぞれ指定している。今回はこの前提で,パススルー出力した映像を見ながら,PS4用タイトル「アンチャーテッド 古代神の秘宝」の実況ムービーを作ってみた。それが下だ。


 もっとも,まずはプレイ映像を録って,音声はアフレコするという人はいるはずだ。そのユースケースについては後述したい。


GV-USB3/HD付属のPowerDirectorでキャプチャ映像を編集してみる


 さて,筆者普段の実況プレイ動画は,映像の余計な前後をカットするくらいで,ほとんど編集せずにアップロードしてしまうズボラなスタイルなのだが,GV-USB3/HDにはせっかくPowerDirectorが付属しているので,これを使ってキャプチャした映像に装飾を加えてみよう。

起動時に編集モードの選択が必要
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 GV-USB3/HDに付属するPowerDirectorはI-O DATA向けの特別版だが,起動すると,「Easy Editor」と「Full Feature Editor」のどちらを起動するかを選択することになる。テンプレートベースの簡易編集を行うだけであれば前者を,ある程度凝った作りにしたい場合はより多くの機能が使える後者を選ぶことになるわけだ。今回はせっかくなので後者を選択した。

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 実際の編集作業を進める前に,先ほどと同様,重要な設定項目をチェックしておきたいと思うが,PowerDirectorの最重要設定項目は,メインメニューの最上段にある歯車アイコンをクリックすると出てくるプルダウンメニューの「基本設定」の「全般」以下にある。
 PowerDirectorにおいて,デフォルトのプロジェクトはフレームレートが30fpsの「30 FPS(NTSC)」設定になっている。そのため,GV-USB3/HDのフルスペックである1080p/60fpsでキャプチャした映像をプロジェクトで取り扱おうとするとエラーが出てしまう。HD Mix Captureから最高品質で録画した場合は,ここを「60 FPS (NTSC)」へ変更しておきたい。

全般。フレームレートの設定は要チェックだ。HD Mix Captureの録画画質プリセットで最高品質もしくは標準品質を選択したときは60 FPS (NTSC)へ変更しよう
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 それと「ハードウェア アクセラレーション」を自分の環境に合わせてセットアップしておくのも重要だ。
 選択肢は,

  • OpenCL 技術を有効にして,ビデオエフェクトのプレビュー/レンダリングを高速化する
  • ハードウェア デコーディングを有効にする

ハードウェアアクセラレーション設定
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の2つで,いずれもチェックを入れると有効化できる。
 前者は追加するビデオエフェクトのうち,3Dグラフィックスを用いている部分でGPUを活用する設定,後者は,映像ストリームを表示するときのデコード処理にGPUのハードウェアアクセラレーションを行う設定になる。単体GPUを搭載していないPCであっても,最近のIntel製CPUを搭載しているなら有効化できる可能性が高いので,ひとまずチェックを入れておくのがいいだろう。

PowerDirectorのプレビュー画面は,初期設定だと速度重視で,画質が粗め。なので,PCの性能が十分に高い場合は,GPUによるハードウェアアクセラレーションを有効化したうえで,「表示」以下の「プレビュー画質」や「プレビューモード」のレベルを上げ,見やすくするといいかもしれない
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 さて,PowerDirectorによる編集作業は,編集対象の映像を読み出すところから始まる。
 下がPowerDirectorから映像を読み込んだ直後のスクリーンショットだが,右上ペインにプレビュー,下ペインには横軸の左が過去,右が未来を示すタイムライン(timeline,時間軸上)が並ぶ,オーソドックスな画面構成になっている。このタイムライン上の任意のタイミングにおいて,PowerDirectorの搭載機能を好みに合わせて適用していくというのが基本的な使い方となる。

キャプチャした映像を読み込ませた直後のPowerDirector
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タイムラインの分割は,画面左端中央あたりにある[←||→]ボタンで行う
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 最も基本的な「不要な部分のカット編集」では,タイムライン上における任意の始点と終点を設定し,「タイムライン分割」を行ってから削除することになる。

 なお,操作によって,即座にカット処理が入るわけではないので,その点は安心してほしい。編集対象のムービーファイルに対する操作は「編集アクション」として,別途,「プロジェクトファイル」として保存できる。しかも編集操作は「元に戻す」ことでキャンセルできるので,いろいろな機能を大胆に試していけるのだ。初期設定では過去50回分の操作を元に戻せるようになっている。

 ここで,最も基本的なエフェクトである「フェードイン」「フェードアウト」の話をしておくと,下のスクリーンショットにおいて赤枠で囲んである機能メニューから該当のものを選ぶと,同じく緑の枠で囲んだところに機能アイコンが出てくるので,これを選んでタイムライン上にドラッグアンドドロップするだけだ。

映像フェードイン/アウト。画面上部に列んでいるカラフルなアイコンの中から「フェード」を選んで,画面下のタイムライン画面にドラックアンドドロップすると,フェードインもしくはフェードアウトのエフェクトを適用できる
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 ドラッグアンドドロップした時点で適用されるのはPowerDirector側のデフォルト設定だ。たとえばフェードインの速さなどを調整したい場合は,ドラッグアンドドロップした機能アイコンをダブルクリックして「詳細」メニューを出して調整していくことになる。
 つまり,「機能アイコンをタイムライン上にドラッグアンドドロップする」「細かい調整はその後,機能アイコンをダブルクリックして調整する」という流れがPowerDirector上における編集操作の基本方針となるわけだ。

字幕を追加している例
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 一方,文字を入れる機能は「字幕」と「タイトル」の2種類がある。
 前者は,映像下部でシンプルに文字列を表示させる場合に利用するもの。タイムライン上の任意のタイミングのところで[字幕]ボタンを押し,さらに[+]ボタンを押せば追加できる。「詳細設定」からはフォントの種類や大きさも変更できる。

 後者はその名称的に表題タイトルを入れるためのものと思われがちだが,実態としては,「より自由度の高い字幕」というイメージだ。
 字幕は,基本的に画面下部へ文字を入れられるだけだが,タイトル機能では,3Dモデリングされ,テクスチャも貼られた文字列を任意の場所に配置できる。

タイトル文字を入れているところ。色だけでなく,3D文字に適用するテクスチャマップも選択できる
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 タイトル機能の挿入操作自体は機能の追加とほぼ同じ。タイトル機能を選んで,タイムライン上にある任意の地点(=時点)へドラッグアンドドロップするだけだ。
 今回,サンプルとして制作した「アンチャーテッド 古代神の秘宝」の実況動画では,タイトル文字はもちろん,途中途中に挿入した文字列だらけの解説文でもこのタイトル機能を活用している。

タイトル機能で文字が3D回転するエフェクトを選んでみた例。今回のサンプルでは,やたらいろんなフォントの種類を使ってみたり,やりすぎ感のある使い方をしているが,これは機能を紹介するため。あと,スクリーンショット上のテキストは最終的なムービーと微妙に異なっているが,これは編集前のものだからだ
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 ちなみにこのタイトル機能,文字だけでなく任意の画像もタイムライン上へ挿入できるようになっている。先ほど示したサンプルムービーで,ゲームソフトのボックスイメージやそのほか図版は,タイトル機能を使って入れている。

タイトル機能を使って画像を入れているところ。タイトル機能の操作感は,なんというか,「PowerPoint」でプレゼンテーションを作る感覚に似ている
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出力を選んだ状態。[H.265 HEVC]ボタンや,極力再エンコードしないモードである[インテリジェント スマート レンダリング(SVRT)]ボタンもあるが,GV-USB3/HDに付属するPowerDirectorでは選択できない。これらを押すとPowerDirectorのフル機能版へのアップデート勧誘画面が現れる
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 ひととおり編集が終わった後で行うべきは「出力」だ。
 前述したように,行った各種編集自体はプロジェクトファイルとしてオリジナルのムービーファイルと別の管理になっている。なので,最終的に各種設定を適用して作品として生成する必要があるわけだが,それが出力という理解でいい。

 この出力作業も,これといって難しいものではない。
 出力するムービーファイルの形式を「H.264」などから選択し,解像度やフレームレートなどを設定して,[開始]ボタンを押すだけだ。

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 ここでぜひともチェックを入れておきたいのは,画面下部にある「ハードウェア ビデオ エンコーダー」のラジオボタンである。標準設定だとここは未選択状態になっているが,こちらも対応するハードウェアが搭載されている環境――繰り返すが,4Gamer読者の持っているであろうゲームPCならほぼ対応しているはずだ――でチェックを入れると,ムービーの出力処理を高速化できる。

 ちなみに,今回のテストに用いたのがGeForce GTX 1060 6GB搭載のノートPCだというのは前述のとおりだが,このPCでチェックを入れると,1080p/60fpsで約1時間のムービーを40分程度で出力できたので,リアルタイムよりも速いことになる。

 こうしてできた映像が下だ。ちょっと無意味なくらいに気合を入れすぎてしまったが,ぜひ再生して楽しんでもらえればと思う。



GV-USB3/HD付属のPowerDirectorでアフレコ(など)に挑戦してみる


 筆者のようなゲーム実況をやっている人間は,ゲームプレイ時にマイクでしゃべるので,キャプチャ後にはしゃべり音声もミックスされた状態のムービーファイルができあがる。
 しかし「ゲームプレイをしながらしゃべる」ことがあまり得意でない人は,「ゲームプレイ時の映像はそれ単体で録画し,編集時にしゃべりをアフレコする」という制作スタイルのほうがいいだろう,ということで,本稿の序盤で後述するとした,アフレコも試してみよう。ここでは,PS4用タイトル「グランツーリスモSPORT」体験版のゲームプレイをいったんGV-USB3/HDでキャプチャし,そのムービーデータをPowerDirectorで読み出して,筆者のしゃべりを録音することにした。

 ゲームのモードは「Arcade」で,コースは「ドラゴントレイル・シーサイドII」。難度設定は最上位の「上級レベル」とし,車両は「レクサス RC-F グループ4」を選択した。
 HD Mix Captureでのキャプチャ時の画質は「最高画質」,解像度は1080p,フレームレートは60fpsとしている。

 さて,アフレコだが,PowerDirectorの画面上にある,マイクの形をしたボタン[ナレーションルーム]をクリックして行う。

アフレコはマイクの形をしたアイコンボタンをクリックすることで行える。録音する音声をどこに挿入するかはタイムライン上で指定する仕様だ。ゲーム映像側のサウンド再生が,マイクに雑音として入ってきてしまうような環境では,「録音中は全トラックをミュートする」にチェックを入れておくといい
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[デバイス]ボタンを押して,マイクを選択している例
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 ナレーションルームでは,[デバイス]ボタンから使用するマイクデバイスを選択のうえ,左側のスライダーで録音レベルを調整することになる。適切な録音レベルは,緑から黄を経て赤に変わるバーインジケータのガイドだと分かりにくいので,実際にテスト音声を録音して確かめてみることをお勧めする。
 赤い[●]ボタンが録音開始/停止ボタンで,これを押すと,映像の再生の開始と同時に録音も始まる仕掛けだ。

音量バランス調整を行う音声ミキシングルーム。各音声トラックのスライダーを上げ下げ調整することで,アフレコした「しゃべり音声」とゲーム映像側の音声の音量バランスを整えられる
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 録音した音声と,キャプチャした映像側の音声の音量バランス調整は,左端のアイコン群で下から4番めにあるアイコン[音声ミキシングルーム]から行う。アフレコを行うときには,ゲーム映像側の音量をやや小さめ,入力する音声側をやや大きめにすると聞きやすいゲームプレイ実況動画になるので覚えておこう。

 ゲームプレイをしながら同時に音声をしゃべる手法だと,音声は一発録りに近いスタイルとなるが,こちらのアフレコスタイルでは,しゃべり音声を何度も録り直せる。部分的な録り直しもできるので,じっくり作り込みたい人には向いている。
 下に示したのが,アフレコ方式で制作したゲームプレイ実況動画だ。



GV-USB3/HDでスローモーションと繰り返し再生にも挑戦してみる


 GV-USB3/HD付属のPowerDirectorには,「パワーツール」あるいは「アクションカメラセンター」として,プラグイン的な追加エフェクト機能が搭載されており,映像をアグレッシブに加工することができる。

パワーツール。最上段に掲げられている「2Dから3Dへ」機能は,フル版のPowerDirectorでないと利用できないが,それ以外はGV-USB3/HD付属のPowerDirectorで利用できる
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 パワーツールは,「ムービークリップ全体に影響を与えるエフェクト」を加えるためのもので,動画の逆再生や切り抜き,拡大/縮小,再生速度変更,回転といった処理を行える。パワーツールの各機能は基本的に,ムービークリップ全体に対して加工を適用する処理になっているので,長録りした映像の一部に適用したい場合は,効果適用対象に対してタイムライン分割を行い,便宜上,1つのショートクリップに切り分けておくのが無難だ。

 アクションカメラセンターは,レンズ補正や手ぶれ補正,ホワイトバランス調整,テレビの画調モード選択に相当するカラープリセット設定を行うためのものだが,アクションカメラセンター内にある「エフェクト」以下にも逆再生や再生速度調整用といった,パワーツールと被る機能があったりする。こちらは任意のフレーム領域に適用できるので,状況によってはパワーツールより使いやすいかもしれない。

アクションカメラセンター。「タイムシフトの作成」を実行することで,事実上,「逆再生」「速度エフェクト」などのエフェクト適用先をフレーム単位で選定できるようになる
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 これらパワーツールやアクションカメラセンターの機能を活用して制作したムービーが下だ。この作例は,グランツーリスモSPORTをプレイしたときの,リプレイモードの映像パートを基にしたものとなる。


Director Zone。世界中のユーザーが作成したさまざまなエフェクトがアップロードされている
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 ところで,パワーツールやアクションカメラセンターの機能以外に活用した,一風変わった機能としては「パーティクルエフェクト」機能が挙げられる。上の映像で,車がゴールインしたときにキラキラと光る無数の星が動き回るが,これがそうである。
 ちなみにこの効果は,PowerDirectorのユーザー向けコミュニティ「Director Zone」にアップロードされていたもので,Director Zoneからはこのほかにもさまざまなエフェクトを入手できる。標準搭載の効果で物足りないと思うようになったら,Director Zoneをチェックしてみるといいだろう。

作例ムービーのラストシーンに使った,キラキラと星がきらめく効果。名称は「3d Pa.3343」だった
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本気度の高いムービーを簡単に楽しく作れてしまうGV-USB3/HD


製品ボックス
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 本稿の冒頭で,ゲームをHDMIでキャプチャできるデバイスはいろいろ出ているが,それらとGB-USB3/HDは何が違うのかという問いかけを行った。そもそもI-O DATAは,PC要らずで動作するタイプのキャプチャデバイス「GV-HDREC」を,より安価な価格で展開中だ。わざわざ高価なほうを選ぶ理由は何なのかと疑問に思う人は少なくないだろう。
 ただ,実際に使ってみて感じたのは,GB-USB3/HDが,初心者から上級者まで幅広いユーザー層が満足できる,懐の深い製品になっているということだ。

 初心者であれば,標準のキャプチャソフトであるHD Mix Captureを使って録画することから始めればいい。中級者以上であればPowerDirectorを使って,録画した映像を編集したりエフェクトを追加したりして,本格的な映像作品を作り込むといいだろう。さらに,上級者が本格的な実況配信を行いたいのであれば,OBS Studioなどと組み合わせばいい。ユーザーがどのスキルレベルにあっても使いこなせる製品というのは,正直,なかなかない。
 録画は1080p/60fpsに対応し,基本的にはソフトウェアエンコードながら,対応GPU(やCPU)があればハードウェアアクセラレーションにも対応してくれる。
 総じて,この手の製品としては,現行品の理想形,全部入りといってもいいかもしれない。

画像集 No.042のサムネイル画像 / 【PR】思わず本気で使い込んでしまった,アイ・オーの「GV-USB3/HD」。HDMIキャプチャデバイスの本命か?

 今回,筆者が本気度の高い(?)コンテンツを作ってしまった結果,編集部から「ここまでのものは作らなくてもいいのに」と言われてしまったという余談もあるのだが,それは,GV-USB3/HDが付属ソフトともども,非常に使いやすく,そして使っていて面白かったからにほかならない。お勧めである。

アイ・オー・データ機器のGV-USB3/HD製品情報ページ


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