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グリーが2016年6月期第3四半期決算説明会を開催。他社にカスタマーサポートを提供する新会社ExPlayを立ち上げ
今回の決算報告によると,売上高は168.1億円で,営業利益は36.4億円。売上高は想定よりやや弱含みだったものの,コストコントロールがうまくいったことから,営業利益は安定して推移したとの説明だ。
ゲーム事業は,第4四半期にリリースする国内向けスマートフォンネイティブゲームの開発を中心に進めていたという。4月25日にリリースされ堅調な立ち上がりを見せているという「ソウルアームズ」(iOS / Android)に続き,「追憶の青」(iOS / Android)と「激突!クラッシュファイト」の展開が第4四半期中に進められる予定だ。後者2タイトルは,現在βテストに向けての準備中とのこと。
「ソウルアームズ」は,横スクロールアクションRPGであること,そして4人のプレイヤーがリアルタイムで共闘できる部分によって,同社の従来タイトルと差別化を図っている。
「追憶の青」もまた横スクロールアクションRPGだが,スマートフォンを縦に持ってプレイするところが異なる。これは縦持ちプレイを好む人が多いことを考慮した結果とのことだ。また後者はLINE GAMEで展開されるため,リリース後はLINEとのコラボレーションを予定しているという。
「激突!クラッシュファイト」はポケラボが開発したタイトルで,最大6人のプレイヤーがリアルタイムで対戦できる。自分のキャラクターを引っ張って飛ばし,ほかのプレイヤーのキャラクターを弾き飛ばしていくような内容になるとのこと。
海外向けスマートフォンネイティブゲームでは,コイン消費が減少傾向にあり,再成長に向けて調整が課題となる。3月31日にリリースした「League of War: Mercenaries」の展開をいかにして拡大するかという課題に取り組み,体制面においても,日本との共同運営によるコスト削減や,開発面での人材採用を行っているという。
また新たに立ち上げるExPlayでは,他社にカスタマーサポートを提供する事業を展開する。こちらはグリーの顧客対応ノウハウを用い,サービス改善の提案や人材育成システムの提供を行うという会社だ。
これらの事業は,従来のGREEプラットフォーム事業と合わせ,2016年6月期から2017年6月期にかけて大きく成長する見込みとされている。
住まいや暮らしに関するメディアLIMIAは,ユーザーと事業者/専門家をマッチングするサービス「マーケットプレイス」を開始。LIMIAに登録した事業者/専門家は2500件を突破したという。
VR事業は,「投資」「開発」「市場振興」という3本立ての戦略で臨む。投資に関しては,北米企業に向けたファンド「GVR Fund」を展開するが,これは日本よりも北米のほうがVRに対する熱が高く,多くのチャレンジが見られることが理由だという。またグリーでは,そうした投資によって得られたアイデアをVRコンテンツに反映させるべく,開発力も高めている。
そして日本においてもVRの存在感を高めるべく,5月10日には「Japan VR Summit」を開催。このカンファレンスは,海外の主要なVR企業を招いており,チケットが高額※にもかかわらず,すでに完売しているそうだ。
※早割価格で1名2万4500円,通常価格で1名3万円(いずれも税込)(JAPAN VR Summit特設サイト)
2016年6月期通期の業績は,売上高700億円,営業利益140億円,当期純利益115億円と予想。営業利益に関しては,コストコントロールが想定を超える進捗となっていることから,前回予想を維持している。
また,前期の株式評価損が税務上容認される見込みとなったことで,税金費用が減少したことを理由に,当期純利益が上方修正されている。
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