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ネクソンが2015年度第2四半期決算説明会を開催。「品質への集中」戦略やモバイル事業の着実な成長が功を奏し,2015年度上半期は好調な結果に
ネクソンの2015年度上半期における業績は,売上収益が946億円(前年度比12.1%増),営業利益が335億円(前年度比7.7%増),四半期利益が315億円(前年度比56%増)と好調だったが,マホニー氏は,この結果を同社が掲げている「品質への集中」という戦略を着実に遂行しているためと分析した。
配信中のオンラインゲームタイトルでは,とくに韓国および中国における「メイプルストーリー」や「Dungeon & Fighter(アラド戦記)」「サドンアタック」といった主力タイトルが好調で,安定した経営基盤を形成しているとのこと。
新規の自社開発タイトルでは,7月7日に韓国でサービスインした「メイプルストーリー2」が好調で,韓国PCカフェランキングの第4位を記録。マホニー氏はこの結果を受けて,同タイトルが世界的なヒットとなる可能性を秘めていると展望を述べた。
またパブリッシュタイトルでは,第2四半期にBig Huge Games開発のスマートフォン向けストラテジーゲーム「DomiNations」(iOS / Android)を,北米および欧州,東南アジアの一部地域にて配信開始。北米および欧州では好調な滑り出しを見せ,売上収益が対前年同期比で北米では2.5倍,欧州および東南アジアで1.9倍に成長したという。
同じくパブリッシュタイトルでは,Splash Damageの開発したPC向けFPS「Dirty Bomb」が6月2日にSteam上で北米向けのオープンβテストを開始し,好調なスタートを切ったとのこと。
ネクソンでは,ほかにも世界の大手パブリッシャ/デベロッパとパートナーシップを結んでおり,その一部も紹介された。EAとの提携による,韓国での「Need for Speed Edge」のパブリッシングや,EA/Respawnとの提携によるPCオンライン版「Titanfall」の開発およびアジア地域におけるパブリッシング,Tencentを通じた中国におけるモバイル版「Dungeon & Fighter」のサービス,スクウェア・エニックスとの共同によるスマートフォン向け「FINAL FANTASY XI」の開発,Warner Bros.グループとの「LEGO」をベースとしたモバイルゲーム開発のライセンス契約締結などが挙げられた。
マホニー氏によると,ネクソンは世界規模での事業を共に推進できる企業を厳選し,パートナーシップを結んでいるとのことで,今後数か月の内には,また新たなパートナー企業の発表を予定しているという。
上記のとおり好調な業績を収めているネクソンだが,モバイル事業も着実に成長しているとのこと。スマートフォン向けネイティブゲームの売上収益は2015年度上半期は前年同期比で2倍以上の成長を遂げている。また,ネイティブゲームとブラウザゲームの比率は2014年度上半期が30:70だったのに対し,2015年度上半期は60:40になっているとのことだ。
とくに海外におけるモバイル事業が急成長しているそうで,2015年8月現在,韓国GooglePlay売上ランキング上位50の10%をネクソンのタイトルが占めているという。
マホニー氏は,さらに2015年下半期には,自社開発/パブリッシングタイトルとも充実させていく予定であるとし,具体的にはShiver Entertainment開発の「Beasts vs. Bots」やSocial Spiel開発の「Legacy Quest」(iOS / Android)などの名前が挙げ,プレゼンを締めくくった。
ネクソン公式サイト
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