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高橋名人が「人狼」でAIと対決! VR映像とプロジェクションマッピングを用いるゲームスペース「VR人狼渋谷」で行われたイベントをレポート
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印刷2017/11/13 20:28

イベント

高橋名人が「人狼」でAIと対決! VR映像とプロジェクションマッピングを用いるゲームスペース「VR人狼渋谷」で行われたイベントをレポート

 2017年11月13日,“ゲーム界のレジェンド”にしてパーティゲーム「人狼」好きの高橋名人が,東京大学および静岡大学が開発した人工知能(AI)と人狼で対決するイベントが行われた。
 イベント会場となったのは,VR映像とプロジェクションマッピングを用いて,最大15人で人狼を楽しめるゲームスペース「VR人狼渋谷」だ。ゲームスペース内の円卓には,プロジェクションマッピングによって各種の演出映像が投影され,プレイの雰囲気を盛り上げる。これらの映像を制作したのは,元ルーカスフィルムのCGクリエイターだという。

VR人狼渋谷のプロデューサーを務める有村 棍氏(写真左)とサッシャ氏(写真右)。有村氏は映画コメンテーター,サッシャ氏はラジオDJとして活躍している
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 またこれらの映像には,ゲーム中に行われるプレイヤー間の議論の制限時間も表示される。残り時間1分になると緊張感を煽るような演出も表示され,没入感を高めるのに一役買っている。

投票や追放,人間の勝利画面,人狼の勝利画面なども一目で分かる演出が施されている。ちなみにナレーションはサッシャ氏が担当
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VRゴーグルを装着して,人狼に襲われるシーンを体験できる
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 高橋名人は,東京大学と静岡大学それぞれの開発したAIと対戦することに。ルールは高橋名人と,AIが操る4人のプレイヤーが対戦するというもので,構成は人狼,占い師,狂人各1名,村人2名である。

左から人狼ガールズ アンジュさん,静岡大学 准教授博 狩野芳伸氏,東京大学 准教授博 鳥海不二夫氏,高橋名人,人狼ガールズ 小嶋みつみさん
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 1戦めの東京大学戦で使われたAIは,例年夏に行われる「人狼知能大会」の上位4位を揃えたという。東京大学 准教授博の鳥海不二夫氏は,AIの研究対象として人狼を選んだ理由として,「人間の心を読む」という新たなチャレンジができることを挙げていた。
 この対戦では,高橋名人は占い師に選出されたのだが,結果から示すと人間陣営の勝利(つまり高橋名人の勝利)。鳥海氏によると,高橋名人が占い師だと明かさなかったことが勝因だったという。
 プレイヤー間の会話によって進行する人狼は,盤面を見れば対戦の内容を把握できる将棋やチェスと異なり,まだまだ今後AIが発展する余地があるとのことだ。

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 2戦めの静岡大学戦で使われたAIは,静岡大学 准教授博 狩野芳伸氏によると,「人間並みに会話ができる対話システム」を構築するための研究の一環として開発されたものだという。とくに人狼は,ほかのプレイヤーの話を聞かないとゲームが成立しないため,このゲームをきちんとプレイできるAIは,すなわちきちんと会話のできるAIではないかと期待して研究を進めているのだとか。
 ただ,このAIの強さは,今のところプログラムを組んだ狩野氏自身の実力以上にならず,狩野氏が実際に人狼をプレイした回数は5回程度とのことだった。

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 こちらの対戦では,高橋名人は狂人に選出され,「狂人の経験はあまりないんだよな」と自信のなさをうかがわせていたが,見事人狼陣営を勝利に導いた。

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 対戦後,高橋名人は勝利を喜ぶとともに「月1回くらいの頻度で,AIと一般プレイヤーが対戦する機会を設けると面白いのでは」と提案しつつ,「それによりAIも学習してどんどん強くなるだろう」とコメントしていた。
 なおVR人狼渋谷は,公式サイトから予約が可能だ。毎週日曜日の昼には,初心者向けの時間も設けているという。興味を持った人はぜひチェックしてみよう。

12月からは,人狼ガールズに襲われるVRコンテンツ「グラドル人狼」も楽しめるようになる予定。写真は先行して体験している高橋名人。今後,イケメンが壁ドンしながら襲ってくる「イケメン人狼」など,さまざまなパターンを用意していくとのこと
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