ATI Technologiesは,同社製グラフィックスチップ用ドライバ「Catalyst」の最新版「Catalyst 5.12」をリリースした。
2005年最後のリリースとなる12月版のCatalystは,デュアルコアCPUに最適化されたのが最大の特徴だ。デュアルコアCPU,もしくはHyper-Threadingテクノロジに対応したCPUを利用すると,以下のタイトルでパフォーマンス向上が見込めるという。
Half-Life 2,Tom Clancy's Splinter Cell〜最大8% Lara Croft Tomb Raider: The Angel Of Darkness,Unreal Tournament 2004〜最大10% Comanche 4〜最大20% Far Cry〜最大25%
また,Catalyst 5.11までにあった多くのバグが解消されているのも,最新ドライバの特徴といえる。主なところだけでも,Radeon X1800シリーズを利用して「EverQuest II」をプレイすると,5分以内に止まってしまう問題,Radeon Xpressチップセット搭載システムで「Far Cry」を起動しようとするとシステムが停止する問題,「Quake 4」で「Ultra Quality」設定を選択するとゲームが応答しなくなる問題などが修正済み。ディスプレイとの接続に関する多くの不具合もクリアになっているようだ。 ただし,「Dark Age of Camelot」や「Microsoft Fable: The Lost Chapters」,あるいはデモ版の「Serious Sam II」などでは,まだ未解決の問題が残されているとのこと。英語版リリースノートに詳しいので,本誌の最新ドライバページから移動できるリンク先でチェックしてみるといい。
総じて,パフォーマンスの向上と問題解消が主なアップデート内容なので,Radeonシリーズ搭載グラフィックスカードやRadeon Xpressマザーボードを使っているなら,アップデートしておいて損はないはずだ。ただし,Radeon X1600シリーズがまだサポートされていないこと,そして作業自体が自己責任になることは要注意。(佐々山薫郁)
|