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  • 発売日:2022/04/07
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[プレイレポ]「Axie Infinity: Origins」のゲームシステムや賞金額を紹介。東南アジアで人気を集めるブロックチェーンカードゲームの実態に迫る
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印刷2023/02/08 12:00

プレイレポート

[プレイレポ]「Axie Infinity: Origins」のゲームシステムや賞金額を紹介。東南アジアで人気を集めるブロックチェーンカードゲームの実態に迫る

 昨今,ブロックチェーンゲームや,NFTゲームといったワードをよく聞くようになった。しかし,言葉自体は知っているが,プレイしたことはないという人が大半だと思う。

 本稿では,ブロックチェーンゲームについて気になっている人に向けて,その火付け役とも言われる「Axie Infinity」シリーズの一つである「Axie Infinity: Origins」のプレイレポートをお届けする。

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 4Gamerの年末恒例企画に,今年から「ブロックチェーンゲーム業界人コメント」が仲間入りだ。「うさん臭いもの」だと考えている読者の皆さんも少なからずいるとは思うが,どのような形にせよそのテクノロジーは,おそらくこのあとゲーム業界に深く入り込んでくるだろう。彼らの目指す先を,ぜひ確認しておこう。

[2022/12/29 15:00]

4Gamer内ブロックチェーンゲーム記事



ベトナム発のブロックチェーンカードゲーム
「Axie Infinity: Origins」とは


 本作は,ベトナムのSky Mavisが2018年にリリースした「Axie Infinity」の最新バージョン(V3)として,2022年4月7日にアーリーアクセスを開始したブロックチェーンカードゲームだ。フィリピンなど東南アジアを中心に人気を集めている。

 ブロックチェーン技術や,仮想通貨の購入方法については長くなるので割愛させてもらうが,日本円を使って仮想通貨を購入し,仮想通貨を使って「アクシー」というモンスターを購入,ゲームをプレイすると報酬として仮想通貨がもらえるというイメージだ。これらのことから利用規約(リンク)では,18歳未満のプレイが禁止されている。

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 アクシーは,「ビースト」「バード」など9種類のクラスと,「目」「口」「耳」「角」「背中」「尻尾」のパーツで構成されており,パーツごとに1枚,計6枚のカードを持っている。ゲームでは3体のアクシーを使用するので,計18枚のデッキでプレイすることとなる。各アクシー固有の要素は,基本的にクラスとパーツ構成のみで,同じパーツならカードとしての性能も同じとなる。

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 アクシーは,公式の「マーケットプレイス」リンク)でユーザー間の売買が行われている。1体の価格は約300円〜約6万円と幅広い。一般的に「全体攻撃」関連カード6枚など,同系統で構成されたアクシーは高くなりやすく,バラバラだと安くなりやすい。

 しかし,価格はあくまで売り手が設定したものなので,高価なアクシーが必ず強いとは限らないし,自分のチームにとって理想の個体を安価で手に入れることも可能だ。

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 ゲームモードは,1人用の「アドベンチャー」とオンラインの対人戦「アリーナ」が用意されている。ゲームを始めると,3体の「スターターアクシー」がプレゼントされるので,無料でもプレイできる。

 アドベンチャーでは,チュートリアルや,CPUを相手にした対戦を楽しめるが,現在はチャプター1「堕落した森」までしか実装されていないので,一通りクリアしてゲームに慣れてからは,アリーナをプレイしていくことになるだろう。

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 アリーナの対戦では,勝敗にかかわらず「スタミナ」を消費し,勝利するとアイテムのクラフトに使用できる「ムーンシャード」と,約1円〜約3円分の仮想通貨(SLP)を獲得可能だ。スタミナがなくなると報酬もなくなるが,ランク戦をプレイして順位を上げることはできる。

 また,1月11日から開催中の「シーズン2(42日間)」は,4つの「エラ」という期間に分かれており,各エラ終了時の順位に対応して合計で約1億6800万円分の仮想通貨(AXS)が配布される。エラは,「レアエラ(7日)」「エピックエラ(14日)」「ミスティックエラ(7日)」「ファイナルエラ(14日)」と進行する。本日(2023年2月8日)から始まるファイナルエラでは,1位の報酬が約225万円となっている。

ファイナルエラの報酬抜粋。三角形のアイコンが仮想通貨(mAXS)で,1mAXSは約1.5円だ
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3体のアクシーと18枚のデッキを使った1vs1の対人戦


 次に,ゲームシステムを紹介しよう。本作は1vs1のターン制カードゲームで,お互いに3体のアクシーと18枚のカードを使用して戦う。先に相手のアクシー3体のHPを0にした方の勝ちとなる。

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 カードは「エナジー」を消費して使用するシステムで,毎ターン5枚のカードと3つのエナジーが供給される。エナジーを消費すると「エナジーフラグメント」が溜まり,それが一定数(最初は15)に達すると,次のターンから供給エナジーが1増える。また,デッキがなくなった場合は,捨て札をシャッフルしてデッキとする。

 最初の2ターンにおいて,ドロー枚数が先攻は3枚→3枚,後攻は4枚→5枚,供給エナジーが先攻は1つ→2つ,後攻は2つ→2つと変則的なこともあり,先攻・後攻のバランス調整はよく出来ていると感じた。

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ビーストのカード
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バードのカード
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アクアのカード

 各クラスにはベースとして,単体攻撃が得意な「ビースト」,全体攻撃・連続攻撃が得意な「バード」,エナジーフラグメントを溜めるのが得意な「アクア」といった特徴が存在する。しかし,アクシー同士の交配「ブリード」によって,ビーストとバードの強いカードを兼ね備えたアクシーなどを作ることも可能となっている。

 また,各アクシーは「ルーン」,各カードは「チャーム」というアイテムを1つ装備して強化できる。ルーン・チャームの効果は大きい。レアエラではレア,エピックエラではエピックまでのレアリティのものしか使えないという制限があるので,エラが変わると環境もがらりと変化する。

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ミスティックルーン
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エピックチャーム


ブロックチェーンゲームとしての利点や問題点


 最後に,ブロックチェーンゲームとしてのポイントに触れたいと思う。

 最大の特徴は,ゲームに「市場原理」が持ち込まれていることだ。本作では,人気のあるアクシーは高価となり,人気のないアクシーは安価となる。そのため,流行っているデッキをコピーすることは金銭的なハードルが高く,オリジナルデッキで遊ぶプレイヤーも多い。また,アクシーは個体数が限られているので,強いデッキが発見されても全員がそれを使えるわけではない。コピーデッキであっても,大抵のプレイヤーはデッキの一部を妥協しているし,その妥協がデッキの多様性につながっている。

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マーケットでは,各アクシーの親・子,過去の取引価格など,さまざまな情報を確認できる
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 しかし,ブロックチェーンゲームには,いくつかの問題点が残っているようにも思える。

 まず,ゲームを始めるまでが煩雑だ。仮想通貨の取引所や,複数のサービスを経由してマーケットでアクシーを購入する過程は骨が折れるし,WETH,AXS,SLP,RONという複数の仮想通貨/Axie Infinityの独自トークンを使い分けるのも大変だ。レートは日によって変動してしまうので,手数料は0.0073RONだと表示されても,日本円でいくらなのか直感的に理解することは難しい。

 また,デジタル的な真正さが保証されている反面,ヒューマンエラーには厳しい仕組みとなっている。筆者は,運良く手に入れた市場価格約2万円のミスティックルーンをマーケットに出品する際に,桁を1つ間違えて約2000円としてしまい,すぐにキャンセルを押したものの,おそらく誰かの自動購入プログラムに買われるという手痛い経験をした。
 
 とはいえ,ブロックチェーンゲームという構造自体は面白く,こうした問題点も業界全体の発展にともなって改善していくものだろう。

 本作では,シーズン1(2022年9月14日〜11月15日)シーズン2(2023年1月11日〜2月22日)といった間隔で,シーズンが開催されている。新しいものが好きな人は,本日から始まるシーズン2のファイナルエラでゲームに慣れ,シーズン3に備えておくのもありかもしれない。

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[2023/02/07 17:00]

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